クリエイティブはひとりではできない クリエイターの気遣いとは
駆け出しのレタッチャー、いずみさわなつみです。
印刷会社のプリプレス部で内校員をしていましたが
WEBデザイナーとしてPhotoshopを扱っていた経験から部内異動となり現在に至ります。
プリプレス部にはたくさんのクリエイターがいます。
制作の指揮をとるディレクター。
印刷物を組んでいくDTPオペレーター。それからDTPデザイナー。
印刷物の内容に間違いがないようチェックする内校員。
印刷物に使用する画像を切り抜いたり、色調補正したり、合成したりするレタッチャー。
さらに、社内の制作部隊とクライアントをつなぐ営業がいます。
営業職ですが、印刷物に関わるため、クリエイティブな視点を持っています。
たくさんのクリエイターによって、ひとつの印刷物ができているんだと
印刷業界にやってきて実感しています。
だからこそ、クリエイターには気遣いが求められるのではないでしょうか。
クリエイターとしての自負があるからかもしれませんが
「俺が、私が、正しい」と、きつい物言いをするひとがちらほらいるようにみえます。
同じことを言うにしても、言い方があるのではないでしょうか。
そんな疑問から、今回はクリエイターとして心がけたい気遣いについてお話ししたいと思います。
やってもらってあたりまえではない
DTPデザイナー、あるいはオペレーターに制作依頼する立場だとします。
言ってしまえば、それが仕事なわけですが……
だからといって、やってもらってあたりまえなのでしょうか。
例えば……突発的にクライアントから依頼されたチラシがあったとします。
すぐにディレクターがDTPオペレーターを確保してくれました。
抱えている業務だってあるのに、対応してくれているんです。
「忙しいのにすみません、ありがとうございます」くらいの言葉があってもいいのではないでしょうか。
じゃあお願いしますとだけ言われたら、それはないんじゃ……とオペレーターだって思いますよね。
やってもらうのであれば、感謝の気持ちを持ちたいものです。
必ずしも自分が正しいわけではない
経験豊富であればあるほど、自分が正しいという自信がついてくるもの。
もちろん、その経験はとても貴重なものです。
きっと、現場でも頼りにされるものでしょう。
それでも「俺が正しい」「私が正しい」という物言いは、あまりよくないのではと
最近は現場でのやりとりをみて思います。
たとえ、正しいとわかりきっていてもです。
まずは、お互いの意見を知るところからはじめてみてはいかがでしょうか。
誰でも(それが正論だとしても)聞く耳を持たずに全否定されたら嫌ですよね。
たったそれだけのことで、クリエイターとしての自信を傷つけることだってあるはずです。
きつい言葉は必要ない
言いたいことは「きつい言葉」でなくても伝えられます。
例えば、経験がない新人に「そんなこともわからないの?」なんてきつい言葉を言ったら、どうなりますか?
性格にもよるとは思いますが、落ち込んでしまうか、あるいはなんであんな言い方するのと怒ってしまうでしょう。
もしかしたら、どんどん自信をなくしてしまって
この仕事は続けられない……なんて追い込まれかねません。
それは「指導」ではありません。ただの「言葉の暴力」です。
きつい言葉に委縮してしまい、質問ができなくなることで新人が成長できなくなることもありえるかもしれません。
きつい言葉は必要ありません。クリエイターとして実力はあるけど人間としては……なんて思われたくないですよね。
思いやりのある、やわらかい言葉を選びたいものです。
まとめ
今回、お話しさせていただいたことは、あくまで私個人として思っていることですが
気持ちよくクリエイティブな仕事をするために、ちょっとでも役立てていただけたらうれしいです。