仕事の楽しさ見えてきた
校正の仕事をやって今年で3年が経ちました。
大学卒業後、紆余曲折があり3年未満の仕事しかしたことがなく、今の校正の仕事が一番長くやっている仕事になります。
「とりあえず3年続けろ」「石の上にも3年」とあるように、3年という区切りにようやくたどり着けたことに少しホッとしています。
けれども、まだまだ至らぬことが多く、チェックの見落としもあり(Wチェックで拾ってもらってます)、今でも「何で、校正の仕事やってんの?」と考え込んでしまうこともしばしば。
思い返せば、学生の時も見直しをしてもケアレスミスでテストの点数を落としていた人間でした。
「自分のミスも探せなかったのにチェックの仕事していて大丈夫?」と自分の過去をも掘り返し落ち込みに拍車をかけてしまってます。
そんなこともあり、校正の仕事は好きで楽しいと思ったことはありません。
校正の仕事でのおもしろさは「間違いを見つけること」と言う人もいます。
その考えには少しはわかる一方で、私は間違いを見つける楽しさよりも見つけられなかったときのダメージの大きさ(始末書を書くための事情聴取や謝罪、仕事ができないと思われることへの恐怖…etc)が勝ってしまい、楽しいと素直に思えないのです。
けれども3年目にしてようやく、「校正の仕事の中のここが好き」を見つけられました。
それは「いろいろなことを知ることができる」ことです。
私が担当しているコンテンツは食品関係のため、各メーカーの商品の特徴や全国各地の名産品、生産者の取り組み、季節やイベントに合わせたレシピなど、「食品」という一つのテーマに対してあらゆるカテゴリの情報を見ていくので、毎日のように自分の知らないことをたくさん知ることができます。
食べることや作ること、お店に買いに行くことも大好きなので、校正しながら読んでいて
「これ今度買おうかな~」
「今日の晩ごはんに作ってみよう」と興味をそそられる内容もいっぱいあります(もうちょっと仕事に集中した方が良いのかもしれませんが…)。
また、日本各地の食品や歴史ある生産地の情報も目にすることもあり、時には旅行気分が味わえることも。
以前、小豆島のオリーブや醤油、ごま油の特集を担当した際に、商品の特徴だけではなく、島の風土の特徴、生産の歴史などもチェックしてました。
間違いがないか事実確認の作業だったのですが、小豆島について知ることができ、ちょっとした旅行気分のようなものを楽しめました。
コロナの状況が終息したらぜひとも小豆島に行きたいです…。
間違いを見つけるという仕事そのものに対しては、まだおもしろさを感じるには至っていませんが、間違いを探すために調べていくという工程の中に、おもしろいと思えるものがあったとようやく気がついた3年目でした。