WEB・モバイル2021.02.04

ハーバルセラピストの推しハーブ 疲労やダイエットに「マテ」

Vol.11
編集者・シニアハーバルセラピスト (JAMHA認定)
メディカルハーブライフ
二橋彩乃

免疫力アップのハーブ「エキナセア」、花粉症対策にもおすすめの「ネトル」の次は、
「マテ」を推したい。

東洋のお茶、西洋のコーヒーと並ぶ「三大ティー」の一つとして有名なハーブだ。


原産はパラグアイ、ブラジル、アルゼンチンなど南米で、ビタミンやミネラルを豊富に含む。

南米地方では野菜の栽培が難しく、牛肉を多く食べる。
日常的な野菜不足を補うため「飲むサラダ」として、古くから重宝されてきたのだ。

瓢箪に入れて熱湯を注いだ茶器「ボンビーリャ」で吸飲する飲み方も伝統的に残っている。

日本では「パラグアイティー」(和名)とも呼ばれている。
歴史的には、パラグアイの民族医学で、消化や利尿を促したり、神経刺激をしたりするハーブとして使われてきた。

その後マテが世界に広まり、インドに伝わった際には、
アーユルヴェーダで、頭痛や疲労、抑うつなどにも使われるようになった。

ハーブには珍しく、少しだけカフェインを含んでいるので(12%)、
元気を出したいとき、脳をリフレッシュさせたいときにもオススメだ。

通常ハーブティーは熱湯で入れて数分~10分ほど成分をよく抽出するが、
マテの場合、水出しすれば、カフェインの成分は抽出されない。
ちなみに、パラグアイではマテの水出しを「テレレ」、ミルクを加えれば「コシード」と呼ばれ、
日常的に飲まれている。

また、葉を乾燥させたグリーンタイプと、焙煎させたローストタイプの2種類がある。

マテが適応するのは、

  • 肉体や精神的な疲労(抑うつも)
  • 便秘の改善
  • 頭痛
  • 肥満(脂肪の代謝)

などで、健康的なダイエットにもオススメだ。

※神経刺激の作用があるため、中枢神経刺激薬や気管支拡張薬などと併用はできない。

単体でもおいしく飲めるが、少し青っぽい香りや苦味が気になるという人もいる。

ブレンドとしては、ルイボスやハトムギなどで香ばしくなり、
ペパーミントやレモングラスなどで爽やかにもなる。
レモンなど柑橘類も、相性がいい。

ダイエットをしたいときや疲れたときの栄養補給など、
ぜひ健康と美容をサポートするハーブとして、試してみてほしい。

プロフィール
編集者・シニアハーバルセラピスト (JAMHA認定)
二橋彩乃
2つの出版社でデザイン、アート、生活実用など多ジャンルの編集経験を経て独立。独立後の仕事に『使える禅』(編集・執筆/朝日新聞出版)、『美術館&博物館さんぽ 首都圏版』(編集/ぴあ)、雑誌「セラピスト」(取材・執筆/BAB)など。現在は主に占い系メディアで執筆中。薬用植物の魅力を広めるべく、ハーバルセラピスト、シニアハーバルセラピスト、メディカルハーブコーディネーターと3つの資格を取得して活動中(すべて日本メディカルハーブ協会認定)。

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