ハーバルセラピストの推しハーブ 定番&万能ハーブ「ジャーマンカモミール」
免疫力アップのハーブ「エキナセア」、花粉症対策にもおすすめの「ネトル」、
栄養豊富な「マテ」に続き、今回は「ジャーマンカモミール」をご紹介。
ジャーマンカモミールは、世界中で最も有名なハーブかもしれない。
イギリスの童話「ピーターラビット」でも登場し、
母親ウサギが興奮して疲れたピーターにカモミールティーを飲ませてあげる場面も描かれている。
日本では「カミツレ」とも呼ばれ、キク科に属する。
使うのは花の部分で、見た目もかわいい。
(キク科アレルギーの人は要注意)
どの家庭でも、市販の薬の常備をしていると思うが、
植物の薬効を生かしたいわば「植物による薬箱」を、「緑の薬箱」と呼ぶ。
ハーブ、アロマ、フラワーエッセンスなどで日常的な健康トラブルに植物を使うのだ。
その緑の薬箱の中でも、ジャーマンカモミールは定番ハーブだ。
炎症を抑えたり、痛みを鎮めたりする作用があり、多くの薬効を持つが、
主にジャーマンカモミールが適応するのは、以下の通りである。
- 胃炎、胃潰瘍、胸焼け
- 生理痛
- 皮膚炎
- 口内炎
- 冷え性
- 不眠(リラックス、緊張をとく)
本当に幅広く使われている。
特にハーブは、自律神経とも関わりの深い胃腸の調子を整えるのが得意だが、
数多ある中でも、ジャーマンカモミールはその代表格である。
ハーブティーは通常、食後に飲むのがおすすめだが、
胃腸のトラブルでジャーマンカモミールを使うときは、【空腹時】に飲む。
ジャーマンカモミールの消炎成分を、胃の粘膜に直接作用させるためだ。
シングルはもちろん、例えばこんなハーブティーのブレンドがおすすめだ。
<胃炎、胃潰瘍>
ジャーマンカモミール(2g)
ペパーミント(1g)
<空腹時の胃の痛み>
ジャーマンカモミール(3g)
マシュマロウ(パウダー1g)
<下痢や腹痛>
ジャーマンカモミール(2g)
ラズベリーリーフ(2g)
ちなみに、ジャーマンカモミールは女性にもイチオシしたいハーブでもある。
ジャーマンカモミールの正式な学名は「Matricaria chamomilla」という。
「Matricaria」は、女性の子宮を意味する「Matrix」や、
母を意味する「Mater」が由来だと言われている。
女性と関わりが深いハーブとして、古代から、
女性の健康トラブルや美容によく使われてきたのだ。
現在でも、ハンドクリームや化粧水、入浴剤などにもよく使われている。
冬から春へ、日によって気温の変化が激しい時期は、自律神経も乱れがち。
日々の体調不良のトラブルに、ぜひ定番ハーブとして、
ジャーマンカモミールを活用してほしいと思う。
※持病や服用中のお薬等によりハーブの使用が不安な場合はかかりつけ医などにご相談ください。