WEB・モバイル2021.03.19

ハーバルセラピストの推しハーブ 女性の味方「ラズベリーリーフ」

Vol.14
編集者・シニアハーバルセラピスト (JAMHA認定)
メディカルハーブライフ
二橋彩乃

これまで、いくつか推しハーブをご紹介してきた。

……推しが多すぎるかもしれない。

でも、ハーブの最大の魅力は「相乗効果を狙える」ということ。

一つのハーブが数十~数百と言われるほどたくさんの作用を持つため、
いくつかブレンドすることで、
作用を強めたり補ったりすることができる。

心身ともに、いろいろな悩みに多様に適応できるのだ。

 

というわけで、ご紹介したいハーブはたくさんあるが、
なるべく手に入りやすく、ブレンドを楽しみやすいものに絞っていきたいと思う。

そんな今回は、女性の強い味方「ラズベリーリーフ」

日本では「ヨーロッパキイチゴ」とも呼ばれ、バラ科に属している。
使うのは葉部で、ほのかにフランボワーズの香りがする。

そんなラズベリーリーフは「タンニンハーブ」の代表だ。
タンニンの語源はタンニング=「皮をなめすこと」。
タンニンは、タンパク質を固め、皮膚を引き締めたり炎症を抑えたりする成分だ。

ラズベリーリーフの主な作用は、以下の通り。

  • 鎮痙
  • 鎮静
  • 収れん

鎮痙とは、筋肉の緊張を和らげる作用のこと。
ラズベリーリーフは、子宮や骨盤まわりの筋肉を調整してくれる。
そのため、月経前症候群(PMS)や、生理痛の予防と緩和によく使われている。

また、ヨーロッパでは古くから「安産のお茶」として知られ、
出産準備のために助産師やハーバリストの間で使われてきたそう。
(ただし伝統的に妊娠初期は使わないなど、使用時期には要注意)

他にも収れん作用を生かして、下痢や扁桃炎などにも使われる。

シングルはもちろん、例えばこんなブレンドもおすすめだ。

<生理痛>
ラズベリーリーフ/ジャーマンカモミール(ともに2gずつ)

生理特有の腰まわりの痛みをやわらげるラズベリーリーフは、まさに女性の味方。
ジャーマンカモミールも、冷えや痛みに適している。
痛みが強い時期は特にコーヒーやジュースよりも、温かいハーブティーがおすすめだ。

これから気温が上がり、暖かくなってくるとついつい冷たいものが欲しくなる。
でも、体内を常に温めておくことは、とても大切。
特に忙しい女性ほど、ハーブティーを体調管理にうまく活用してほしいと思う。

妊娠中の方、持病や服用中のお薬などでハーブの使用が不安な方などはかかりつけ医などにご相談ください。

プロフィール
編集者・シニアハーバルセラピスト (JAMHA認定)
二橋彩乃
デザイン、アート、ライフスタイルなど、多分野での書籍・イベントの編集を経験後、フリーに。現在は主にタロット占い、ライフスタイル系のwebメディアなどで活動中。 編集/執筆とも手がけた書籍に『日本のシビックエコノミー』(フィルムアート) 、『使える禅』(朝日新聞出版)、『美術館&博物館さんぽ』(ぴあ)、雑誌「セラピスト」(BAB)など。 メディカルなハーブの魅力を伝えるべく、ハーバルセラピスト、シニアハーバルセラピスト、メディカルハーブコーディネーターとしても活動中(いずれもJAMHA認定)。

日本中のクリエイターを応援するメディアクリエイターズステーションをフォロー!

TOP