蚊取り線香、をかし!

新潟
ライター&コピーライター
いと、をかし。
丸山智子

梅雨に入り、暑くなり、どんどん「夏」感が増してきている今日この頃。

あー、夏だなぁとしみじみ思う景色の一つが「蚊取り線香」ではないでしょうか。

 

もともと日本には「蚊遣り火(かやりび)」という、ヨモギの葉やカヤの木、杉や松の青葉などを炊いて燻した煙で蚊やアブを追い払う風習が、奈良時代の頃からありました。

 

そんな夏の季語にもなっている「蚊遣火」は、明治時代以降、蚊取り線香が普及するにつれて、徐々に減りつつも、大正時代頃までは日本各地で見ることができたものでした。

 

そして今ではメジャーな虫よけ「蚊取り線香」、といえばやはり金鳥!

現代の蚊取り線香に通じる、世界初の蚊取り線香を金鳥創業者である上山英一郎が発明したのが1890年。しかしこの時の蚊取り線香は棒状で、わずか40分で燃え尽きてしまうという欠点があり、棒状をただ長くするだけでは折れやすくなるため、形を変える必要がありました。

 

その弱点をカバーするために、会長夫人が提案したのが「うずまき型」。しかし、そう簡単にできるものではなく、なんと着想から7年もの歳月を経て、「うずまき型」は、1902年に商品化に成功しました。

 

 

蚊取り線香入れも色々あり、豚のものがメジャーだったりしますが、江戸時代から続く三重県桑名市の伝統工芸「くわな鋳物」の蚊やり器は、置いておくだけでも風情があり、「蚊」というネガティブな要因も、夏を彩るヒントになりそうです。

<くわな鋳物>
https://www.cotogoto.jp/item/495.html

 

「金鳥」はさすが!情報いろいろ。

https://www.kincho.co.jp/factory/

 

プロフィール
ライター&コピーライター
丸山智子
新潟市出身、進学を機に上京し東京で広告制作会社や編プロなどに勤務。2014年Uターンと同時に独立。新聞、雑誌、WEB、イベント広報等での執筆や、定期的なラジオ出演など。趣味は観劇と、生ハムの原木を一本持ってピクニックをすること。 現在、毎日違うプリンを食べる100日チャレンジ実施中! https://note.com/marutomo025

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