ドラクエオーケストラ『そして おんがくが はじまった!』
ドラゴンクエストシリーズ…通称ドラクエシリーズは、今もなお続く大人気ゲーム作品です。
1986年5月27日にシリーズの原点である「ドラゴンクエスト」が発売されました。
そして1988年2月10日に「ドラゴンクエストIII そして伝説へ…」が発売、学校や会社を休む人が続出、ドラクエ狩りが横行するなど、一大ブームと社会現象を巻き起こしました。
ドラクエシリーズの音楽は作曲家のすぎやまこういち氏が手がけており、壮大なBGMは世界観や物語にマッチした素晴らしい曲ばかりとなっています。
ご自身の御年をレベルで表現するほど、ゲームとドラクエをこよなく愛しているすぎやまこういち氏。
ドラクエの音楽は「何百回も聞くものであるから、聞き飽きないものを心がけている」ことで有名で、メインテーマ「序曲」には「54年と5分で出来た曲」という名言があります。
新潟ではこの「ドラクエ音楽」がオーケストラコンサートとして「りゅーとぴあ市民芸術文化会館」で開催されたのはご存知でしょうか?
第4回目は『壮大なオーケストラで聴く ドラゴンクエストの世界すぎやまこういち 交響組曲「ドラゴンクエストⅢ」そして伝説へ・・・』をレポートします!
りゅーとぴあ市民芸術文化会館とは
新潟市中央区にある公共劇場で1998年に設立されました。
新潟の代名詞である「柳都(りゅうと)」と「ユートピア(理想郷)」ふたつの単語を掛け合わせて「りゅーとぴあ」と名付けられています。
[写真]りゅーとぴあ市民芸術文化会館 全景(令和2年9月撮影)
ドラクエの世界に包まれた空間
指揮者は渡邊一正氏、演奏は山形交響楽団で昼公演と夜公演の2回開催されました。
公演プログラムは全部で15曲、「ロトのテーマ」から始まり「そして伝説へ…」と、誰しもが知る名曲が壮大なオーケストラで演奏されます。
フィールド曲「冒険の旅」をはじめ「戦闘のテーマ~アレフガルドにて~勇者の挑戦」など、あの時のワクワクとドキドキを思い出します。
素晴らしい指揮と演奏でドラクエの音楽が奏でられる空間は、まさしくドラクエの世界そのものでした。
みんなドラクエが好きだから
会場内は老若男女問わず、さまざまな年代の方達が訪れていました。
中にはあのかわいらしいモンスター、スライムのぬいぐるみを持った方も。
「一番愛されたドラゴンクエスト」というキャッチコピーの通り、世代を超えて会場全体が笑顔になっていました。
そして伝説へ…
演奏終了後、会場内は拍手の音が強く響き渡ります。
鳴りやまない拍手は今回の演奏の素晴らしさを物語っていました。
今回、アンコールとして演奏されたのは「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし日を求めて」から「序曲 XI」です。
一番多く聞かれるメインテーマを聴きながら、ドラクエの歴史は今も紡がれているのだと実感した瞬間でした。
[写真]りゅーとぴあ市民芸術文化会館 館内 アンコール案内板 (令和2年9月撮影)
まとめ
オーケストラとして演奏されるのは、それだけ「ドラクエ音楽」が魅力的で人々に愛されているからこそだと思います。
この公演は「新型ウイルスでの公演中止以降、初の開催」であり「新潟でゲーム音楽のコンサートは史上初」というふたつの意味で初の公演でした。
ゲームの音楽を通じてオーケストラに触れること、オーケストラからゲーム音楽の魅力を知ることはとても素晴らしい経験となりました。
これからもドラクエシリーズとゲーム音楽を楽しみ愛し続けていきたいと思った一日でした。