【事例紹介】現地マーケターがいたからこそできた、シンガポール実店舗のマーケティング改革

Vol.49
Fellows Creative Staff Singapore Pte. Ltd. 代表
Junya Oishi
大石 隼矢

Motherhouse Singaporeでは、途上国で生産したレザーバッグやアクセサリーなどを販売しており、シンガポールには2店舗展開しています。今回、「シンガポールでの店舗売り上げを伸ばすためにシンガポール市場に合わせたマーケティング戦略を考えたい」と、フェローズシンガポールにご相談いただきました。弊社では2024年9月から、現地マーケターをご紹介し、マーケティング戦略・施策実行の支援を行っています。

弊社の現地マーケターの人材紹介とプロジェクトサポートによって得られた成果について、Motherhouse Singapore代表の浅川さんにお話を聞きました。

・本プロジェクト概要

課題:店舗マーケティングのローカライズ化ができていない。シンガポールでの知見がない。

解決策:シンガポール在住のマーケター(Michelle Yeoさん)をご紹介し、シンガポール市場に合わせたマーケティング戦略・施策実行の推進をサポート。

効果:ECサイトリニューアル、SEO・SEM対策、現地向けコンテンツ強化

・Motherhouse社紹介

「途上国から世界に通用するブランドをつくる」をミッションに、素材開発からお客さまにお届けするまでを一貫しておこなっています。6つの国に自社工場を持ち、日本全国だけでなく台湾、香港、そしてシンガポールの3カ国に店舗を展開。

 

目次

①背景:やはり、日本と同じやり方では通用しなかった

②支援:自社ブランドについて深く理解して提案をしてくれた

③成果:「シンガポールでの味方」のような存在に出会えた

④サービス:フェローズは「人対人」で接してくれる

⑤展望:店舗を増やしつつオンラインにも力入れたい

 

 

①背景:やはり、日本と同じやり方では通用しなかった

大石:弊社に依頼した背景や課題感について教えてください。

浅川さん:私は2023年にMotherhouse Singaporeの代表として渡星したのですが、それまでの日本での10年間は店舗に立っての仕事が多く、シンガポールでも店舗サポートや店舗における陳列、接客の改善を積極的に行っていました。

ただ、店舗内での改善だけでは、売り上げを上げていくのが難しくて。日本では、もともと店舗において「人対人」のコミュニケーションを大切にしており、そこで弊社の商品や届けたいストーリーをお伝えしていました。

ただ、シンガポールでは今まで日本でやっていた店舗でのやり方だけでは通用しないと早々に気づき、シンガポールに合わせて、”何か”を改善していく必要性があると感じたのが1番です。

ただ、店舗以外と言ってもデジタルマーケティングやイベント開催など何をすべきは分からず、詳しい方に入ってもらうべきだと思い、シンガポールにあるマーケティング会社や人材会社に相談しました。

ちなみにですが、フェローズシンガポールを知ったのは、シンガポールと日本のマーケティングの違いを調べていた時です。フェローズシンガポールが運用しているNoteの記事にヒットして、そこでシンガポールと日本の表現、マーケティングの違いを分かりやすく解説されていました。「まさしく!私たちが今なんとかしたいのはこれだ!」となり、お問い合わせさせていただきました。

そこで大石さんにご相談し、それからMichelleさんをご紹介いただき、プロジェクトがスタートしました。

※そのとき浅川様が読んでくださったNote記事です。
シンガポールでビジネス・サービスを展開するときに大切な考え方

②支援:自社ブランドについて深く理解して提案をしてくれた

大石:Michelleさんに会った時どんな印象を受けましたか?

浅川さん:率直に言うと、日本語がとても上手で仕事も早くとてもびっくりした覚えがあります。あと、伝えるべきことはしっかりと伝えてくれる方だとも思いました。

大石:Michelleさんは物腰は柔らかいものの、大事なことはストレートに言ってくれます。だからこそ、彼女のいうことには信頼ができるんです。実際にフェローズシンガポールもMichelleさんにマーケティングやPRに関して相談しており、絶対的な信頼がありました。

大石:どのようにプロジェクトはスタートしましたか?

浅川さん:まず問い合わせした後、大石さんにヒアリングしていただきました。そこから3名ほどシンガポールに在住するマーケターの方をご紹介いただき打ち合わせをしました。

そのうちの1人が今回ご依頼しているMichelleさん。大石さんの同席のもとヒアリングしていただき、後日改めて弊社にマーケティングに関して提案をしてもらいました。

Motherhouseは、途上国での製造から日本やシンガポールでの販売まで一気通貫して行っており、お伝えしたいストーリーは弊社独自のものです。そういったストーリーも届けたいけど、シンガポールの方々にどう届けたらよいかわからないという状況でした。

大石さん、Michelleさんは、そういった弊社ブランドと課題を理解してくださり、シンガポールに合わせたマーケティングを進めていける、まさに弊社のための提案をしてくださいました。

そして、実際にECサイトリニューアル、SEO・SEM対策、現地向けコンテンツ強化を依頼しました。

③成果:「シンガポールでの味方」のような存在に出会えた

大石:プロジェクトの途中ではありますが、進捗はどうですか?

浅川さん:順調です!まずMichelleさんに入ってもらって大きく変わったのはECサイト、そして会社内の考え方の2つです。

ECサイトは、日本っぽいサイトから、シンガポールらしいサイトに生まれ変わらせることができました。それまで何度もサイトの変更を行っていたのですが、全て日本人でやっていました。そのため中々良い成果を上げられていませんでした。

バッグの写真1つとっても日本のサイトとシンガポールのサイトでまるで印象が違うため、新たに写真を撮ったり。また、シンガポールは動画の方が一般的だそうで、動画で商品紹介をしたり。シンガポールの方々にとって親しみやすいECサイトになりました。

そして、会社内の考え方について。例えばですが、シンガポールでも日本と同様のロゴを使用し、独自のロゴは必要ないという雰囲気が社内であったのですが、Michelleさんから「シンガポールであればこのように伝えるべき、見せるべき」とアドバイスをもらい、本社に掛け合いシンガポール支店でのロゴに変更しました。

これは一例ですが、「シンガポールであれば、日本のやり方よりもこのようにした方がよい、であればそのように変更しよう」というように、こちらから本社に提案し、シンガポールでの事業のリーダーシップをとることができるようになりました。

Michelleさんからのアドバイスも、経験や知見に基づく的確で根拠のあるアドバイスなので、私も自信をもって提案、推進できます。まさに、「シンガポールでの心強い味方」ができたような、そんな感覚です。

大石:実際の成果物だけでなく、Michelleさんがいたことで、会社内部の考え方が変わったのは非常にうれしいです!シンガポールでの課題を解決するために日本本社からアドバイスをもらっても、それは日本におけるアドバイスのようなもので。シンガポールでそのアドバイスがうまく適用するかどうかは分からないんですよね。

そのようなときはシンガポールに精通しているまさに「シンガポールでの心強い味方」のような存在がいるだけで全然違ってくるし、そのようなご縁を繋げたこと、非常にうれしく思います。

④サービス:フェローズは「人対人」で接してくれる

大石:フェローズのエージェントについて印象に残っていることはありますか?

浅川さん:「人対人」で接してくれるところです。弊社も人と人とのつながりを大切にしているため、フェローズにシンパシーと、そして可能性を感じました。最初にご相談した時も、どんなことを依頼したいかまとまっていなかったのですが、親身に聞いてくれた上にうまくまとめてくださり、それからすぐ3名ほどご紹介してくれて、スピード感にもびっくりしました。

プロジェクトがスタートしてからは、プロジェクトがうまく進んでいくよう、様々な面でサポートいただきました。私がもともと店舗専門でやっていたため、プロジェクトを進めていったり、会社の裏側の部分を変えていくのはあまりやったことがなく。そのため、Michelleさんとのコミュニケーションにズレがあったりプロジェクトが停滞している際、エージェントさんが間に入ってくださり助かりました。

大石:本社ではもともとクリエイターの派遣サービスを行っており、クリエイターを紹介して終わりでなく、紹介してから会社とクリエイターの双方のサポートをする、まさに潤滑油のような存在です。

日本人だけでなく、グローバル人材をご紹介することが多いシンガポールだからこそ、ご紹介した後に日系企業と現地の人材の双方をサポートすることが大切だと感じています。直接言いづらいことや、あらゆる相談事を気軽に話してもらうことも多く、お互いが気持ちよく仕事をすることができるよう努めていますね。

浅川さん:まさしく、そういった部分にシンパシーを感じたんですよ。人を大切にするというか。

⑤展望:店舗を増やしつつオンラインにも力入れたい

大石:今後の展望を教えてください。

浅川さん:シンガポールでの店舗を増やしたいのと、もっとデジタルマーケティングに力を入れたいですね。店舗での売り上げがシンガポールでの全体売り上げの多くを占めており、店舗の可能性を大きく感じているので店舗は増やしていきたいです。

また、シンガポールだからこそ、もっとデジタルマーケティングを強化したいと考えています。例えば、インフルエンサーなどを活用したKOLマーケティングです。シンガポールではこちらからどんどん自社について、商品について発信していく必要があるそうで、弊社の商品、ストーリーに合わせたインフルエンサーの活用も視野に入れています。Michelleさんとなら、シンガポールの市場特性に合わせて弊社がどのインフルエンサーを活用し、どんなコンテンツを届けていくか、一緒に考えていけそうです。

あとは、Michelleさんには今戦略を考えてもらっているのに加え、実際に実行の部分まで依頼しているのですが、これからはMichelleさんがいわゆるディレクションポジションで戦略を考え、社内の人材で実行できるような体制を整えていきたいです。

大石:これからのシンガポールでの店舗展開もデジタルマーケティングの強化も、非常に楽しみです!

浅川さん:他で言うと、店舗内ももっと改善できると考えており、店舗設計をするVMDのような方も探しています。最近フェローズのNoteでVMDの方にインタビューした記事を読みましたよ(笑)。

大石:色んなNote記事を読んでくださっているんですね!フェローズでは、マーケターだけでなく、各分野で活躍する専門性を持ったいわゆるスペシャリストをご紹介しているので、もし少し話を聞きたい、そんな人材いない?というのがあれば、いつでも声をかけてかけてくださいね。

浅川さん:「フェローズだからMichelleさんに出会えた」そう思っています。 自社で求人を出して採用活動をすることはできたかもしれないけど、おそらくMichelleさんのような方から応募はなかっただろうし、ここまでシンガポール市場に合わせたマーケティングはできなかったと思います。

Michelleさんとつなげてくださったこと、とても感謝しています。これからもよろしくお願いします!

フェローズシンガポールについて

クリエイター専門のマネジメントを提供している「株式会社フェローズ」の初の海外拠点として設立された人材エージェント、Fellows Creative Staff Singapore(フェローズシンガポール)。

弊社では、シンガポールの人材採用に関する知見や、独自に培った人材ネットワークを活かして、シンガポール在住のクリエイティブ人材や、各業界の専門性を持ったエキスパートとの”良い出会い”を実現し、日本企業のシンガポールでのビジネスをサポートします。

また、シンガポールの優秀な人材、クリエイティブ人材探し、シンガポールへ進出といった「ご縁」をつないでほしいという相談は、弊社XのDMやHPから受け付けています✉

プロフィール
Fellows Creative Staff Singapore Pte. Ltd. 代表
大石 隼矢
1990年 静岡県焼津市生まれ。2012年 京都外国語大学 卒。2010年カナダ・ウエスタンオンタリオ大学へ交換留学。2012年株式会社フェローズ入社。2020年4月にフェローズ初の海外拠点であるFellows Creative Staff Singapore Pte. Ltd.の責任者に就任。シンガポール国内のクリエイティブ人材や専門職人材に特化した人材マネジメントサービスを提供している。
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