カボチャが気になる体質でして

とりとめないわ 第37話
とりとめないわ 門田 陽

街なかがオレンジ色過ぎだと思いませんか。
年々早くなって来ているとは感じていましたが、今年は9月になったとたん、ミスドのメニューあたりから一気に加速。夢のネズミの国からほっかほっか亭(あ、ここはもともとオレンジ色か)まですっかりハロウィン体制です(※写真①)。流通市場もクリスマスの次に盛り上がるイベントはバレンタインからハロウィンへシフトしています。誰が仕掛けているのかは知りませんが(たぶん広告代理店 苦笑)、去年の仮装のキーワードは「こわかわいい」で今年はどうやら「こわおもしろい」らしいのですが、そんなに大差なく同じようなコスプレの10代20代がそろそろ出現する季節です。

写真①

いつからこんなに普及したのでしょうか。
昭和はもちろん2000年代もまだあまり馴染んでなかったと思います。僕の記憶ではなく記録によるとどうやら2012~13年あたりには定着したようです。その頃の記録でハロウィンに関するものが三つほどありました。

当時の記録(ツイッター)です。

2011年10月27日
中学の頃カボチャというあだ名を付けられていた。カドタ→カドチャン→カドチャ→カボチャと本来なら百年位かかる言葉の変遷を少年少女はひと月そこらでやってのける。以来カボチャが気になって仕方ない体質になった。 もうすぐハロウィンだ。ところで、「初天神」
は凧揚げの所が好きな話はまたの機会に。

2012年10月31日
今月ケータイをスマホ(ギャラクシー)に替え海外出張へ。向こうで誰かに教えてもらうつもりが甘かった。スタッフ一同アイフォン。

「海外設定してないなら開けちゃダメ」と脅かされケータイのない十日間。マナーモードの音すら恋しかった。ところでハロウィンは今年定着した気がする話はまたの機会に。

2013年10月26日
昨晩表参道で飛び乗った地下鉄の扉付近で顔から出血や頭に包帯の男達に囲まれた。驚いて、ちょっと声が出た。死んだばあちゃんが生きてたら、ひっくり返って死んだかもしれない。ハロウィンパーティーだそうだ。ゾンビの人にごめんなさいと謝られた。ところで、 ふなっしーるを購入の話はまたの機会に。

そうだそうだそうでした!思い出しました。
僕は2010年の12月30日に友人の指南役(メディアプランナー・放送作家)にすすめられるがままにツイッターを始めて約3年間毎日何か一つつぶやいていました。個人的なルールがあって、必ず140文字きっかりにしていました。だから上記のどれも140文字のはずです。職業柄そういうのは大好き。
楽しかったのです。やめた理由はまったく不本意。誰かにアカウントを乗っ取られてしまったのです。残念でなりませんでした。当時はずいぶん凹みました。機械やシステムに疎い自分のせいだと思いつつそのモヤモヤとよく似た感覚には今でもときどき襲われては挫けます。暗証番号が思い出せなくて自分のなのに開かない。それを問い合わせるアドレスがなぜか合わない。う~ん、確かに自分のせいなのですがシステムの前で途方に暮れているのは僕だけですか。違いますよね。

話がここまで逸れたついでにもうひとつ。今のデジタルな生活が当たり前になってからの大きな不安。パソコンが固まったときなんかにときどき遠隔操作でカスタマーセンターやサポートデスクの方にお世話になりますが、あれができるのならそれこそドラマや映画で観るハッカーの人達であればあの国のあの人やあの国のあの人のところにも侵入して核のボタンをポチッと押すなんてことも出来そうな(政治的発言ではなく)気がするのは、心配性だからでしょうか。考えると恐いのでやめます。

ところで、なぜ当時の記述が残ってるのかというと、僕は書いたものを全てプリントアウトしていて(なんというアナログ体質なのでしょうか)その保管場所にタイヘンという話はまたの機会に。

Profile of 門田 陽(かどた あきら)

門田陽

電通第5CRプランニング局
クリエーティヴ・ディレクター/コピーライター
1963年福岡市生まれ。
福岡大学人文学部卒業後、(株)西鉄エージェンシー、(株)仲畑広告制作所、(株)電通九州を経て現在に至る。
TCC新人賞、TCC審査委委員長賞、FCC最高賞、ACC金賞、広告電通賞他多数受賞。2015年より福岡大学広報戦略アドバイザーも務める。
趣味は、落語鑑賞と相撲観戦。チャームポイントは、くっきりとしたほうれい線。

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