WEB・モバイル2020.10.21

マルチスタイルは福岡と佐世保で進化し、あらゆる課題に対応できるパートナーを目指す

福岡
マルチスタイル株式会社 代表取締役
Kenshirou Yokota
横田 健士郎

1990年代後半、パソコンが普及し始めた頃に「これからはITの時代が来る」と将来性を見通し、ホームページ制作の道へ。20年ほど蓄積したスキルやノウハウをもとに、横田健士郎(よこた けんしろう)さんが2016年に福岡で設立したのがマルチスタイル株式会社です。その名の通り、多種多様な案件に対応できるのが同社の強み。幅広いスキルを身につけていった過程をはじめ、コロナ禍に始めた新しい事業や今後のビジョンまで伺いました。

ホームページ制作について貪欲に学び続けてきた

横田さんが会社を設立されるまでの経緯を教えてください。

長崎の高校を卒業し、まずは手に職をつけたくて板前として働いていました。しかし、普及し始めたばかりのパソコンの面白さに目覚めて、独学でホームページを作ったりするうちに「これからはITの時代が来る」と思い、仕事を辞めて福岡の専門学校へ進学。在学中からウェブ制作会社でデザイナーとして働き始めました。その後、数社でホームページの制作やディレクションの経験を積み、国の委託を受けてIT系の講座を開く教育事業にも携わりました。そして広告代理店に移り、ホームページの制作全般を担当しつつ、グラフィックデザインのスキルも磨いて独立しました。

飲食業界からウェブの世界へ転じて、教わりながらスキルアップされたのでしょうか?

いえ、教えてもらうというより、まずは自分で考えて調べまくって身につけたという感じです。初めのうちは本屋さんの近くに住み、仕事が終わると毎日のように本屋さんに通って分からないことを調べていました。グラフィックについては本で感覚をつかみ、プログラミングもネット上の情報は正しいのか分からないので、とりあえず本屋さんで得られるものを貪欲に吸収していきました。

私はもともと料理人をやっていたから、人に教えてもらうのではなく、先輩の仕事を見て覚えるのが当たり前だったんです。上手な人の技を見てまねして、夜な夜な練習するような習慣がついていたので、自分で学ぶことが楽しかったですね。

独立されたきっかけを教えてください。もともと会社を作りたいと思われていましたか?

いえ、独立願望は特にありませんでした。でも、最後にいた会社でホームページの事業がなくなることになり、お客さんのことを考えると引き継がなければと。お客さんたちからも「引き続きお願いします」と言されて、2016年に「マルチスタイル」を立ち上げました。そのとき、前の会社で私が担当していた検定事業も一緒にやってほしいと頼まれて、弊社でやることになりました。ですから、会社の設立当初から、ホームページ制作と検定会場運営という2つの事業がありました。

メディアや教育、コンサルなど多様な事業を展開

現在の事業内容について教えてください。

主に4つの柱があります。1つはクロスメディア・ソリューションで、ホームページや動画、印刷物、看板などの制作をしています。基本的には私が丸ごとできるので、お客さんのことをしっかり理解したうえで、最適なメディアを組み合わせて効果的なソリューションを提供しています。

2つ目は先ほどお話した検定会場やレンタルスペース、会議室の運営です。本社がある福岡の博多駅近くに加えて、佐世保でも本社以上の広々としたスペースを運営しています。

3つ目は人材育成と研修です。ソニーが40年ほど前に開発した会社経営シミュレーションゲーム「マネジメントゲーム」というのがありまして、大手企業の幹部研修などに導入されてきました。私自身が会社を作ってから知り、気軽に経営を学べる素晴らしいツールだと感じて、2017年にインストラクターの資格を取得しました。研修を通して、九州に広げていければと思っています。

幅広い内容ですが、いずれも横田さんの経験が生かされていますね。では4つ目は?

コンサルティングです。ホームページを作っていると、いろんな業界を知ることができて、パソコン関係のハード面はもちろん、事業展開や経営に関することまで、実にさまざまな相談をされるようになりました。分からないときでも「持ち帰って考えてみます」と対応していたら、多くの分野をこなせるようになったんです。マネジメントゲームを学んだことで他社の決算書を読み解けるようになり、補助金や助成金の申請サポートもできるようになりました。最近はスタートアップの方からの相談が多く、計画書作りや補助金申請を一から支援することもあります。

御社の事業が多岐にわたるのは、皆さんの要望に応じてきた結果という感じですね。

そうですね、お客さんから頼まれたら、無理してでも対応したいと思っています。自分の勉強にもなりますし。新しくて自分がいいなと思うことを追い続けた結果でもありますね。私にとって仕事の一番のやりがいは、お客さんに喜んでもらえること。日々の達成感や、新しいことを広げていける面白さも感じています。

おかげさまでお客さんは全国にいて、8年以上お付き合いが続いているところもあります。最初はこちらの様子をうかがっていたと思うのですが、頑張っていると信頼してくれて、どんどん仕事につながり、うちのために何かできないかなと考えてくださるような協力関係が成り立っています。そういうときは、頑張ってよかったなと思いますね。

自社ブランドの携帯事業も始めて、さらなる高みへ

今後のビジョンを聞かせてください。

弊社は、あらゆる課題解決に対応できる「お客さまの総合ベストパートナー」を目指しています。「マルチスタイルに頼んでよかった」とご満足いただけるように、ノウハウと経験をしっかり蓄積して、できることは何でもやっていきたいと考えています。

私は高校生の頃から、「人に負けないものを1つは持っておこう」と思っていました。ウェブを始めたのも「誰にもできないことをやりたい」という思いが強かったから。総合ベストパートナーになるという大きな夢を追いかけて、ポジティブに、新しいことにも挑戦していきたいです。

具体的に新しい構想はあるのでしょうか?

はい、長年ホームページ制作をやってきて、いつか自社ブランドの製品を出したいと思っていました。すでにポケットWiFiを自社ブランドで提供していて、今は「MSモバイル」というオリジナルのブランドを立ち上げ、格安SIMのプランを作っているところです。データ容量をたくさん使うヘビーユーザー、特に今の学生さんなどに向けて、大容量プランを用意するつもりです。コロナ禍で検定運営事業が落ち込んでいる間に、着々と準備を進めてきました。また「マネジメントゲーム」の研修をオンラインでできるようにもなりました。

他にも、誰でも気軽に足を運んでITについて相談できるITショップを作りたいし、最終的にはM&Aとして事業で困っている方々をうちが買い取れるぐらいの力をつけて、事業再生を支援していきたいという夢もあります。

多様な事業をされていますが、一緒に働くクリエイターにはどんなことを求めますか?

今はスタッフが4人いますが、ハイレベルなスキルを持っている人を求めています。

一緒に働く人は、チャレンジし続ける力を持っていてほしいですね。自分にはできないと尻込みせず、とにかくチャレンジして、自らスキルアップしていくような人を育てていきたい思いがあります。会社として前に進んでいく以上は、ついてきてもらわないといけませんし、一緒に頑張るためにスタッフとしっかりコミュニケーションを取るようにしています。仕事のパートナーとも、相乗効果で高め合えるような関係を築くことができるように心がけています。

弊社では多彩な事業をしていますので、きっと他社にはない新しい世界を見ることができますよ。

 

取材日:2020年8月28日 ライター:佐々木 恵美

マルチスタイル株式会社

  • 代表者名:横田 健士郎
  • 設立年月:2016年12月
  • 資本金:100万円
  • 事業内容:クロスメディア・ソリューション、検定会場やレンタルスペース・会議室の運営、人材育成・研修、コンサルティング、モバイル通信(携帯SIM・プリペイドSIM)など
  • 所在地:〒812-0013 福岡県福岡市博多区東光1-2-8 内山東光ビル2階
  • URL:https://multistyle.co.jp/
  • お問い合わせ先:092-710-7709

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