カステラ、をかし!
新潟
ライター&コピーライター
いと、をかし。
丸山智子氏
洋菓子っぽい和菓子「カステラ」。
ルーツはポルトガルの「パン・デ・ロー」とスペインの「ビスコチョ」というどちらも円形のスポンジケーキで、この“カステラ”のルーツを、16世紀にキリスト教の宣教師たちが布教のために来日した際もたらしたと言われています。このほかにも金平糖などこの頃彼らが持ってきたお菓子を「南蛮菓子」と呼びます。
当時のレシピから考察すると固くて、現在よりも甘くないカステラだったようです。
明治中期から砂糖や水アメがたっぷり使われるようになり、しっとり柔らかい食感に。徐々に改良されていったことで、ルーツとは全く違うものになり、「和菓子」と呼ばれるようになりました。
カステラ=長崎のイメージが強いですが、江戸時代の鎖国中も貿易港として海外文化が入ってきていたので、南蛮文化も砂糖も豊富な土地だったことが由来します。
4年に一度「菓子博」という全国のお菓子を紹介するビッグイベントがありますが、この長崎ブースに、切る前のでっかいカステラを10社くらい(?)出品していて、圧巻でした。
長崎は本当にカステラ屋さんが多いし、桃の節句に食べる「桃カステラ」のインパクトには強烈です。
他にも秋田には郷土料理「豆腐カステラ」、金沢の金箔を乗せた「金箔カステラ」など、ご当地カステラもあるようです。
滅入ることが多い最近ですが、あまーい和菓子で、ちょっと気分転換しませんか?
プロフィール
ライター&コピーライター
丸山智子氏
新潟市出身、進学を機に上京し東京で広告制作会社や編プロなどに勤務。2014年Uターンと同時に独立。新聞、雑誌、WEB、イベント広報等での執筆や、定期的なラジオ出演など。趣味は観劇と、生ハムの原木を一本持ってピクニックをすること。