沖縄生まれのもの
沖縄県
ライター
沖縄あれこれ
仲濱淳氏
ハイビスカスやゴーヤなど「沖縄っぽいもの」をあしらったTシャツや、紅芋が入ったお菓子。そんな、いかにもなお土産は依然多いし、それなりに売れているのだろうが、ちょっとエッジの効いた沖縄グッズもどんどん増えてきている。一見すると沖縄らしさは皆無、でもよくよく見てみると、沖縄ならではというものが。
風通しの良さそうな、緩やかなデザインのワンピース。南国の鮮やかな花がデフォルメされた模様が目を引くバッグ。海の色に映えそうな色合いのアクセサリー。普通に美味しい、でもシークァーサーなどの個性的なフレーバーのお菓子。そんな、気の利いた「沖縄生まれのもの」が気になって仕方がない。
なんでそんなに気になるのか。素敵、欲しい、と、個人的に思う反面、お土産ではないものとして、購入する人はどのぐらいいるのだろうかと。正直、値段は安くはない。だから日常的に買う人は限られてくると思う。となると、やっぱり「特別なもの」として、つまりお土産として買う観光客がメインのユーザーなのだろうか。作り手の多くは、県外へ販路を求めているようにも見られる。
私が気にしたところで、特に何も変わらないのだろう。でも、できれば沖縄で生まれた素敵なものは、たくさん、長く残って欲しい。著名なブランドと肩を並べても、選ばれるようなものは実は多い。末長く、親しまれますように。その販路の、ほんの一端でもいいので、文章で担いたい。
プロフィール
ライター
仲濱淳氏
雑誌・WEBマガジン編集職を経て、3年前よりフリーランスライターとして沖縄県で活動中。アラフォーだけどいつまでも厨二病が抜けないのが悩み。