職種その他2019.12.27

障がい者の名演技にくぎ付けになるオススメ映画

東京
編集ライター
映画とラテンと音楽と
JUNTO

 先日、知的障がい者のバスケットチームの快進撃をコミカルに描いたスペイン映画『だれもが愛しいチャンピオン』の試写会に行ってきました。

知的障がい者を描いた映画はこれまで数多く作られてはいますが、その多くが健常者のプロの俳優が知的障がい者を演じるというものでした。

この『だれもが愛しいチャンピオン』の選手役は、すべて知的障がい者が演じていたことには驚きました。

監督は彼らから自然な演技を引き出すために、十分な時間をかけてこの映画に取り組んだということ。

スペインではヒットが難しいと思われていたテーマでありながら大絶賛され、
スペインのアカデミー賞に相当するゴヤ賞も昨年受賞しています。

実際の知的障がい者が俳優として出演している映画は過去にもありました。
印象に残っているのが1996年製作のベルギー映画『八日目』(監督:ジャコ・ヴァン・ドルマル、主演:ダニエル・オートゥイユ)です。
この作品はダウン症の青年を中心とした障がい者の物語で、彼の天真爛漫さを描くと同時に、
障がい者が遭遇する厳しい現実を扱っていました。
主役のパスカル・デュケンヌはこの映画での演技が絶賛され、フランスの名優ダニエル・オートゥイユと共に1996年のカンヌ国際映画祭で男優賞を受賞しました。
その後、ドルマル監督の『ミスター・ノーバディ』にも出演するなど、俳優としてのキャリアを築いています。

 また記憶に新しい作品ではアメリカ映画『チョコレートドーナツ』(監督:トラヴィス・ファイン、主演:アラン・カミング)があります。
実話の映画化ですが、ダウン症のアイザック・レイヴァは俳優学校で学んだプロ意識の高い俳優とのこと。
彼の演技を見て涙腺が緩んだ人も多いでしょう。

 

 『だれもが愛しいチャンピオン』は本日、12月27日から劇場公開です。

年末年始の長い休みを都内で過ごされる方、家族で映画を楽しみたい方にぜひおすすめしたい、
笑いあり涙ありの愛と友情の物語です。

(写真はイメージ)
プロフィール
編集ライター
JUNTO
普段は固めの記事広告ライター。ときどき映画やラテン絡みでもお仕事してます。 10年前に2年ほどブラジルに滞在して以来、ラテンカルチャーを日本で広めようと奮闘中。 写真は建築家オスカー・ニーマイヤーが設計したリオのニテロイ現代美術館。

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