あじくーたー加工肉の誘惑
沖縄県
ライター
沖縄あれこれ
仲濱淳氏
沖縄に移住して10年以上たったが、沖縄の食文化にすっかり馴染んでしまった自分に、時々驚く。
特に驚くのが、常備している缶詰のラインナップ。
みなさんの家庭には、どんなものが常備されているだろうか?
おそらく沖縄の家庭のそれは、独特だ。
例えば、箱買いした大量のシーチキン、「スパム」でおなじみのポークランチョンミート缶、コンビーフハッシュ。
どれも沖縄の家庭料理には欠かせない加工肉である。
そして総じて言えるのが、味の濃さ。
沖縄の食事は健康的なイメージがあるかもしれない。確かに昔ながらの料理はヘルシーだが、これらの加工肉をよく食べていることを考えると、そうとは言い難い。
チャンプルー類にポークランチョンミート、オムレツにコンビーフハッシュ、雑炊にシーチキン。
沖縄の言葉で、味が濃いという意味の「あじくーたー」と言われるそれらのおかずは、
確かに美味しい。だってその言葉通り、味が濃いんだもの。ゆえにご飯が進む。進み過ぎて、食べ過ぎる。体重増加。沖縄の肥満率は全国的に高いということだが、きっとこれらのおいしい加工肉のせいでもあるに違いない。
と思いながらも、ポーク缶が安売りしていると、ついつい買ってしまう私がいる。今日の朝食は、トーストに両面をこんがりと焼いたポークを合わせよう。
体に悪いものって、おいしい。
プロフィール
ライター
仲濱淳氏
雑誌・WEBマガジン編集職を経て、3年前よりフリーランスライターとして沖縄県で活動中