職種その他2020.03.27

クストリッツア監督がムヒカ元大統領の素顔に迫る!

東京
編集ライター
映画とラテンと音楽と
JUNTO

アルゼンチンとブラジルという南米の大国に挟まれたウルグアイ。

面積は日本の半分、人口は約350万人で、日本の静岡県の人口よりも少ない小さな国だ。

サッカー好きには、スアレスやカバーニ、フォルランなどの世界的なスター選手を生んだ国として知られている。小粒だが存在感はしっかりと示せる少数精鋭の国というイメージがある。

そんな小さな国で2010年から2015年まで大統領を務めたのがホセ・ムヒカだ。

エル・ペペという愛称で呼ばれる彼は、大統領公邸ではなく質素な家で暮らし、中古車に乗っていて、服装にも無頓着なことから、“世界一貧しい大統領”などと呼ばれるようになり日本でも注目された。

ペペがもっとも話題になったのは、行き過ぎる消費社会への警笛を鳴らした2012年の「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」でのスピーチ(日本語訳付き)だろう。

 そのペペの人となりに迫ったドキュメンタリー映画『世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』がついに本日、3月27日より日本で公開される。

 ペペの生き様にほれ込んだのは、『パパは出張中!』『アンダーグラウンド』でカンヌ国際映画祭で2度のパルムドールを受賞しているエミール・クストリッツア監督だ。
 エネルギーに満ち溢れ、切れ味の鋭い作風で知られるクストリッツア監督は、アルゼンチンのスーパー“お騒がせ”スターであるマラドーナのドキュメンタリー『マラドーナ』も撮っているので、南米との縁も深いといえるだろう。

 クストリッツア監督の作品をずっと見続け、長年のファンでもあるので、二人のコラボには興味津々。クストリッツア監督なので、温和な人柄や素晴らしい発言だけではない、ペペの隠れた一面にも迫ってくれているのでは、と期待している。

◇◇

 4月10日からは日本のテレビ局のディレクターが撮ったドキュメンタリー「ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ」も日本公開になる。同時期に公開というのが、なんとも紛らわしいのだが、クストリッツア版と日本版の2つを見比べてみるのも面白いかもしれない。

世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ

3月27日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開

©CAPITAL INTELECTUAL S.A.
プロフィール
編集ライター
JUNTO
普段は固めの記事広告ライター。ときどき映画やラテン絡みでもお仕事してます。 10年前に2年ほどブラジルに滞在して以来、ラテンカルチャーを日本で広めようと奮闘中。 写真は建築家オスカー・ニーマイヤーが設計したリオのニテロイ現代美術館。

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