私にとって昔から喫茶店は身近な存在だった。それは多分祖父の影響だと思う。
亡くなった祖父が喫茶店が好きで、多いときには1日に2、3件ハシゴするほどだった。
だいたい喫茶店の常連さんたちは店ごとにあるコーヒーチケットを買って通っているが、私の祖父もそうだった。
小さい頃、祖父に喫茶店によく連れていってもらった記憶がある。自分の好きなジュースを飲めるというだけでも、子どもの私にとっては特別な時間だったと思う。
遊んだことはないけど、やってみたかったインベーダーゲームやタバコのにおいが染み付いたソファなど昔ながらの喫茶店で過ごした思い出が残っている。
成長するにつれて学校などが忙しくなり、祖父と喫茶店に行くこともあまりなくなっていった。でも何の縁かわからないが、中学生のときの職場体験は喫茶店だった。
近所の喫茶店でコーヒーを淹れる仕事を体験させてもらった。初めはコーヒーカップを煮沸消毒のお湯が熱くて苦戦していたが、仕事に慣れたらだんだん楽しくなってきた。
職場体験先は自分で希望したのではなく先生が決めたが、なんで私が喫茶店になったのか理由が気になった。
それから時間は経ち…24歳のときには、1年間喫茶店で働いたことがある。このときは、モーニングサービスの調理をやっていた。朝早く起きて働くこともあったけど、一生懸命働いて充実していた。
自分が小さい頃、まさか喫茶店で働くとは思ってなかった。いざ働いてみると、大量に仕込みしたり夜の締め作業に追われたり大変なこともいろいろあった。
今は喫茶店とは関係ない仕事をしているけど、母親も喫茶店が好きなので、2人でいろんなモーニングを食べに行ったりする。1時間も滞在していないけど、ゆっくり雑誌を読んだりぼーっとする時間が大切なものだと感じる。
愛知県のモーニングにはトーストと卵以外にも、サラダやフルーツまで付くところもある。
お得なモーニングを食べれば、その日1日がなにかハッピーな気分で過ごせるような気がする。