「サステイナブル」なファッションとは?
このところ、社会のキーワードは「多様性」や「サステイナブル」。
オーストラリアの大規模な森林火災は、本当に悲劇でした。
世界的な地球温暖化は、もう待ったなしの状況です。
気候変動は私たちの大問題。
先日、行われた世界経済ファーラム「ダボス会議」でも、若き環境活動家のグレタさんが「大人たちは、真剣に迅速に対処するように」と訴えましたね。
環境問題は、食を始め生活のすべての領域に関わっています。
特に、対応が遅れていると言われながらも、じわじわと取り組みを感じられるのがファッション業界。
ファストファッションが主流の現代ですが、
安価だけれど質が良くない衣服は、すぐに使い捨てられます。
イギリスの慈善団体「Barnado」が調査したところ、ファストファッションの服は、一着、平均して7回着用されると破棄されるという結果に!
たったの7回とは、驚愕します。
使い捨て衣服ですね。
その量は、一人当たり約36kgに換算されるそうです。
ファストファッションは、廃棄処分という大きな環境問題をひき起こし、さらに安価ゆえ、制作工程で労働者への搾取や劣悪な環境なども問題視されてきました。
ただし、ショップによっては、不要な服をリサイクルするためのボックスを置き、ちゃんとした対応を導入しています。
もちろん、ファストファッションばかりも責められません。
ラグジュアリーブランドも同じような悩みを抱えていますが、
それぞれの取り組みがあるようです。
例えば、ディオールやルイ・ヴィトンは、ショー自体の空間をサステイナブルを意識した再利用での演出に。イベントで経済界にアビールする戦略。
クレージュは、プラスチックを9割削減した素材を使用したエコなコレクションに。
若手デザイナーのマリーン・セルはテーブルクロスやカーテンを再利用した見事な服作りを実現。
またソニア・リキエルのデザイナー、リブランは、生地にも限りがあるというポリシーで、パリにある「美しい余り布」を利用し20着しか作りませんでした。
そして、少し前に行われた英国アカデミー賞では、まさにテーマが「サステイナブル」。セレブが集う華やかな式典は、ゴージャスそのもののイメージで、
何が「サステイナブル」だったのでしょう?
そのひとつとして、何年も前のドレスの「素敵な着回し」です。
この日、出席していた英国のキャサリン妃は7年前のドレスを少し工夫して着回しました。
どの俳優たちもそのように、古着やヴィンテージにリメイクを加えたり、
グッチで捨てられたサテン地から作ったドレスを着ていた女優もいました。
主演男優賞を授賞したホワンキン・フェニックスは、今後、すべての授賞式に同じタキシードを着ることを宣言!
というわけで、私たちも買う前に一度、考えることが必要かもしれません。
私のクローゼットもパンパンに詰まっています…苦笑。
何年かに一度、処分しても、また買ってしまう…
それに、クオリティの良いものやお気に入りは捨てられない….
私には、捨てることよりも「着回しすることが、優先してできること」なのです。
メイン画像は、なんと、母の30年前のドレス。
昔のものは、素材も上質で縫製もしっかりしています。今では、手に入らない素材感。ちゃんとお手入れしていたから、実は、数年前から私が来ています。
ベルトは新しいサッシュを組み合わせました。
流行は繰り返され、ちょうどこのドルマンスリーブが流行っていますしね。
ファストファッションでは、手に入りません。
これからも大切に着たいと思っています。
ロングカーデとコーディネートすると、今っぽさが出て、また違った印象に。
新しい服もたまには買うけれど、
古くても上質な服とのコーディネートで、
他には売っていない、自分だけのスタイルが完成します。
そして、それが少しでも「サステイナブル」に貢献できるなら嬉しいです。
できることから始めてみませんか?