「仕掛け」を考える怖い話
先日、友人と次回のリモート飲み会について「夏だし怪談でもやろうか」と話していました。
何かちょうど良い小話はないかなとネットを眺めていたところ「意味がわかると怖い話」関係がたくさんヒット。
一見すると普通の文章なんですが、そのどこかに違和感が潜んでいて、どんどん紐解いていく内にガラッと怖い話へ変貌してしまうというような、ちょっとした仕掛けのある文章です。
昔夢中になって読み漁っていたことを思い出し、暫く眺めていたのですが、自分にも書けないかな?と、ふと今更ながらに創作意欲が湧いてきました。
というわけで、今回は「意味がわかると怖い話」作りに挑戦をしてみました!
①
喧嘩してた彼女から仲直りに変なチョコ貰った。俺はクッキーがいいって言ったのに。
しかも家帰ったら電話がきて、「ラインにそのチョコの隠し味送ったけどやっぱり見る前に先に食べて」って急かされた。
で、今、食べながらそのライン見てる。
『どこにも売ってなくて大変だったんだよ。
くわずぎらいしないでちゃんと食べてよね?
やっぱりさ、私は君のことが大好きだから。
クッキーより高級だし絶対美味しいはず!』
「大好き」が隠し味ってこと?可愛いとこあ
→→→これはわりと王道なパターンですが、「縦読み」です。つまり隠し味は……。
縦読みってできるだけ自然になるように考え出すと、結構難しいですよね。
②
小学生の頃、私は同じクラスの気弱な男子を虐めていた。
みんなで生卵をぶつけて「気持ち悪いから卵から出直しなよ」なんて残酷な言葉をぶつけたりしていた。
今でも後悔している。
大好きな夫は、私が子供を産んだその瞬間に笑顔で私の手を握ってくれた。
丸っこくて、なんだか懐かしい感触だった。
→→→これは、丸い感触=卵を握らされた=実は夫が虐められっ子だったというオチのつもりです。
少しでも自然な終わり方を目指して、あえて曖昧な表現を使うよう意識をしてみました。
……というわけで、稚拙な自作での紹介になってしまって恐縮ですが、少しでも興味を持たれた方、この夏は脳を涼しく働かせるために「意味がわかると怖い話」、ぜひ考えてみてはいかがでしょうか!