不自然な事実の説得力
趣味で物語を創作する時に、ふとフィクションの加減について考えることがあります。
非日常な出来事を物語の中で描くことは、普段それを体験したことがないからこそ、読む側も、とてもワクワクしてくれるはずです。
が、それがあまりにも現実とかけ離れて共感が難しくなってくると、「ちょっとついていけないな……」と、途中で離脱されてしまうなんていうことも。
「いかにもフィクションだな……」という感想を抱きがちな内容の一つとして、わかりやすいところでは“ご都合展開“が挙げられるかと思います。
例えば少女漫画でいうところの、休日にふらっと出かけた幼馴染みがたまたまヒロインが泣いているドラマチックな場面にバッタリ遭遇したり、たまたまぶつかった男子がまさかの転校生として再会したり。
確かにストーリー上、どうしても必要になってくる展開になるとは思うのですが、これがあまりにもストレート過ぎる描写だと、「現実じゃそんなに都合よくいかないけどね……」と妙に冷めてしまうことがありませんか?
もしかしたら、私がタダの捻くれ者なだけかもしれませんが……
とにかく自分自身がそう思ってしまう性格であるが故、ゴールに辿り着かせるための展開をいかに自然に運べるのかという部分がいつも課題になっています。
ただ、そういう努力が鼻で笑われる世界もあります。
それこそが、ノンフィクションです。
先日季節柄、怖い話をいろんな人から聞いてまわっていたのですが、実際に聞く怖い話って、結構ベタなビックリ展開だったりしませんか?
「そんな都合いいことある?」と何回か思うものの、実際にそれを体験した人の話は謎の説得力があって、テレビや小説だったら絶対に信じなさそうな内容でも「そんなこともあるんだね……」と最終的に呟いている自分がいます(笑)。
事実は小説より奇なり!
結論、ノンフィクションが最強かもしれません……