いしかわ百万石文化祭2023が開幕!アップデートした文化・芸術を披露

金沢
ライター
いんぎらぁと 手仕事のまちから
しお

2023年10月14日から11月26日にかけて、石川県内各地で「いしかわ百万石文化祭2023」が開催中です。

第38回となる国民文化祭は毎年開催地が変わり、直近だと和歌山県の「紀の国わかやま文化祭2021」、沖縄県の「美ら島おきなわ文化祭2022」に続き、石川県では1992(平成4)年の開催以来31年ぶり、全国障害者芸術・文化祭としては初開催です。

いしかわ百万石文化祭のキャッチフレーズは「文化絢爛」。前回開催時からさらにアップデートした文化や芸術を、石川県から全国に向けて発信します。開会式は狂言師の野村萬斎殿が総合ディレクターを務め、天皇・皇后両陛下もご出席されました。

金沢の街中も毎日のように魅力的なイベントや展覧会が開催され、いつもに増して賑やかで華やか。文化の秋パワーアップバージョン!といった感じで、週末が忙しい今日この頃です。

期間中に予定される約150のいしかわ百万石文化祭関連イベントのうち、今回はほんの一部ですが私が訪れた展示をいくつかご紹介します!

オープニングイベント「文化絢爛」

いしかわ百万石文化祭がスタートした週末、金沢市役所前のしいのき迎賓館周辺ではオープニングイベントが行われていました。

石川県出身の俳優・田中美里さん、新田さちかさんによるトークショーやオーケストラ、バトントワリングなどのステージのほか、加賀鳶(とび)はしご登りやよさこいソーランなど大盛況!

金沢美術工芸大学の学生さんによる、ちょっと気になるトリックアートも!

 

太鼓の祭典

金沢歌劇座で行われた「太鼓の祭典」にも足を運び、全国の和太鼓チームの演奏を鑑賞しました。

大分県からゲスト出演した「豊の国ゆふいん源流太鼓」さんは昨年、沖縄県の国民文化祭で演奏を拝見する機会があったのですが、相変わらずの貫禄と勢いで圧倒されました。

 

金沢21世紀美術館特別展「チョコレート 至高の名を与えられしもの」

金沢21世紀美術館では、いしかわ百万石文化祭特別展としてチョコレート消費量ランキング1位の石川県にちなみ、10月28日から11月3日まで「チョコレート 至高の名を与えられしもの」が入場無料で開催されました。

普段は有名アーティストや人気キャラクター関連の大規模展示などが行われる市民ギャラリーAに入るとまず、チョコレートの歴史が学べる展示が。かつては飲み物として提供されていたチョコレート専用の美しいアンティークのカップやポットは、上流階級にしか手が届かない貴重なものであったことを伝えます。

展示を進んでいくと、だんだん展示室内がひんやりとしているように感じます。それもそのはず、チョコレートを使ったアート作品が展示されていました。

『ダンデライオンチョコレート』(新泉社)より
Photo by Eric Wolfinger

 

狩野佑真《Rust Harvest》2022
アクリル樹脂、スチール、銅、錆
H122.5×W83.5×T4.5cm
作家蔵
“Toyama Prefectural Museum of Art and Design 5th Anniversary: Design Scope”
©Studio Xxingham (Licenced under CC-BY-NC-ND 4.0)
©Yuma Kano

[参考作品]ステファン・ルルー《耐候性鋼》
チョコレート
作家蔵
©Stéphane Leroux photo: Tom Swalens

画像提供:金沢21世紀美術館

 

金沢21世紀美術館特別展 Rhizomatiks 「Kanazawa Radiance View」

KAZU “Come Behind Me, So Good! (Official video by Daito Manabe + Kenichiro Shimizu)”

同じく金沢21世紀美術館特別展のRhizomatiks 「Kanazawa Radiance View」は国民文化祭閉会の11月26日まで、同館エントランスで開催中です。

空間やデザインなどを使ったアート作品を展開する「Rhizomatiks」が、同社代表でアーティストの真鍋大度さんと音楽プロデューサー・Nosaj Thingさんのオリジナル曲に乗せ、金沢の景色を新たな映像作品として表現します。

真鍋大度

画像提供:金沢21世紀美術館

 

アウトサイダー・アート作品展inいしかわ百万石文化祭2023

金沢21世紀美術館地下の市民ギャラリーBでは「アウトサイダー・アート作品展in いしかわ百万石文化祭2023」も鑑賞しました。

アウトサイダー・アートは知的障害や精神障害を持つ方が、優れた才能を生かして制作した芸術作品を呼びます。

個性豊かで、時を忘れ見つめてしまうような印象的な作品が多く見られました。

 

「きらめく傘のアートプロジェクト」

金沢中心部の商業施設・香林坊アトリオでは「きらめく傘のアートプロジェクト」として、1歳から105歳の方から寄せられた「ぬり絵作品」をデザインした傘がフォトジェニックに展示されています。

「弁当忘れても傘忘れるな」というローカル格言があるように、雨が多い石川県でも心晴れやかになるアート作品群です。

「きらめく傘のアートプロジェクト」は能登町のイカの駅つくモールでも、11月26日まで開催されています。

 

今後もマーチングバンドの祭典や人形劇フェスタ、お香の祭典やきものの祭典など、普段見る機会がなかなかないものや、加賀百万石らしい雅な全国大会も目白押しです。

次年度は岐阜県で「清流の国ぎふ」文化祭2024が開催予定とのこと。文化の秋をとことん楽しめる国民文化祭を、ぜひチェックしてみてください。

プロフィール
ライター
しお
ブランニュー古都。 ふるくてあたらしいが混在する金沢に生まれ育ち、最近ますますこの街が好きです。 タウン情報サイトの記者やインターネット回線系のまとめ記事などを執筆しながら見つけたもの、感じたことをレポートします。 てんとうむししゃ代表。

日本中のクリエイターを応援するメディアクリエイターズステーションをフォロー!

TOP