前述の通り、私はアニメ1期を見ただけです。 ですが、アニメ1期の最後と映画が繋がっており、違和感無く見ることができました。 そして、アニメを見ていない方でも置いてけぼりになりません。
各キャラクターの関係性や性格が分かりやすいです。親切設計！
鬼殺隊の新人隊士である炭治郎達と、最も位の高い「柱」である煉獄杏寿郎の関係も描かれています。

今回炭治郎達が戦う鬼は夢を操ります。人間が眠っている間に精神の核を壊す恐ろしい鬼です。

画像は劇場版鬼滅の刃無限列車編公式サイトより引用

心を壊せば柱でも関係ない。人間の原動力は心であると。 ストーリーの至る場面で「心」というワードが登場し、各キャラクターの心のあり方が描かれています。
肉体的な戦いに加え精神面も強く描かれている為、ストーリーが進むにつれて映画の世界に引き込まれていきます。
とりわけ特徴的なのは炭治郎達と煉獄さんの関係。彼らは「ほぼ」初対面です。
（正確には炭治郎だけ会っているのですが。）
対面時の「なんだか不思議な人」という印象から徐々に炎柱煉獄杏寿郎の魅力に引き込まれていきます。
映画を鑑賞している私たちと炭治郎の視点がなんだか似ています。 炭治郎と同じ気持ちになった、同じセリフを言いたくなった人も多くいるのではないでしょうか。

鬼滅の刃のおすすめポイントはアニメーションの美しさも外せません。戦闘シーンはそれぞれの技をスピーディかつ迫力の映像で楽しむことができます。
また、各キャラクターの無意識の領域がビジュアル化されているので是非見て頂きたいです。 優しい炭治郎の精神世界は息を飲むこと間違いなしです。

主役はもちろん竈門炭治郎ですが、思わず主役誰だっけ？？となる場面が幾つもあります。
それぞれが必要不可欠な存在なのです。
アニメでは「猪突猛進！！」と1人で突っ走っる伊之助ですが、今作では重要な役割を果たします。炭治郎との共闘も必見。
そして衝撃のラスト。私は煉獄さんのシーンで完全に心掴まれました・・・。涙している人も多くいましたよ。煉獄さん。。。

炭治郎と煉獄さんは言動が似ています。
「誰も死なせない」
「俺が死んだらこの人が人殺しになってしまう」
我が身を犠牲にしても皆を助けようと立ち上がる姿。
そして家族への愛情。 炭治郎も煉獄さんも家族をとても大切にしています。
二人とも辛い経験がありますが、大きな愛で家族の事を想っています。
正義感の強さと深い愛情。2人はこんな共通点があるように感じました。

「強さ」とは肉体にのみ使う言葉ではありません。
ラストシーンで炭治郎に語りかける場面はその言葉1つ1つが真っ直ぐな愛と強さで溢れています。
弟を導き、父を気遣い、そして炭治郎達にも。
こんな兄がいたら、息子がいたら、師がいたならと思わずにはいられません。

魅力盛り沢山の鬼滅の刃ですが、ここからはネタバレ色強めの感想を。
無限列車編のストーリーを全く知らない状態で見たので、正直唖然としました。
悲しいとか辛いとか感動とかより呆然唖然でした。まさかこんな展開になるとは・・・。 嘘でしょ・・・。
呆然としたまま映画館を去り、帰りの電車で徐々に意識がはっきりしてきました。
そして思いました。 鬼何してくれてんねん いやホント何故このタイミングで来る？？ せめてフルパワーの時にしてくださいよ？5両守った後なんですけど？
飲み会の最後に来て怪しいビジネスに勧誘する人に見えました。あの鬼。
しかも馴れ馴れしくも「杏寿郎」呼び。みんなの煉獄さんにいきなり距離詰めてくるアイツは何ですか。 まさかこんな展開になるなんて本当にびっくりしました。
と同時に鬼滅の刃の人気の秘密に触れた気がしました。
※猗窩座のファンの方も沢山いらっしゃると思います。衝撃すぎて暴言吐いてごめんなさい。
鬼滅の刃の特徴的な所は、鬼も辛い過去や悲しみを抱えているケースが多い事。
この鬼にも秘められた何かがあるのかもしれませんが、「何してくれてんねん」が勝ちました。ごめんなさい。

「劇場版鬼滅の刃　無限列車編」は公開から10日で興収107億突破しました！
これは日本映画史上最速だそうです。煉獄さんは経済の柱！なんて話題にもなっていましたよ。 ちなみに私は既に2回見ました。本当にアニメーションが圧巻なので、コミック派の方にも是非見て頂きたいです。
ただしPG12表記の映画なので、12歳以下のお子様と観る方は精神面のケアにご配慮ください。
私は映画の余韻に浸りつつも、アニメ2期に期待しているこの頃です。