東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花
東京
WEBクリエイター
日本文化×デザインあれこれ
井上氏
春めいてきました。
日本では花といえば、桜が浸透していますが、桜の前は梅が主流でした。
梅は奈良時代の少し前に中国から伝わりました。
特に藤原道真が好んだ事から、学問の象徴でもあります。
どれだけ道真が梅を好んでいたかというと、次のような歌を遺しています。
東風吹かば匂い起こせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ
現代語訳:
春風が吹いたならその香りを届けておくれ 梅の花よ
主人がいないからといって春を忘れてはいけないよ
(実はこの歌が好きすぎて1年前のクリエイターズアイでもご紹介しています。)
●春の和歌
https://www.creators-station.jp/areacat/kantoarea/123216
これは道真が大切にしてた梅の木に向かって詠んだ歌。
大宰府に左遷されてしまい、梅を見ることができなくなる寂しさが読み取れます。
大切な木に向かって唄を詠むという・・・情緒が振り切ってます。
まるで恋人に向けるかのような切なさを感じませんか。
ちなみに大宰府で購入することができる梅が枝餅はとても美味しいのでお立ち寄りの際はぜひ。
梅の文様
シンプルで華やかな梅の文様はデザインにも取り入れやすいのでおすすめです。
着物や家紋にも多く用いられています。
これは梅紋のほんの一部ですが、少し見せ方を変えるだけでも印象が変わりますね。
円がベースになっていて、Illustratorでも簡単に作れます。
松竹梅に見られるように、おめでたい花としても定着しています。
梅紋に希望を託してみるのも良いかもしれません。
プロフィール
WEBクリエイター
井上氏
WEBクリエイター(デザイン/コーディング/ディレクション) 官公庁系サイトディレクション、デザインの他、企業系大規模サイトリニューアル、運営などに携わる。fellowsでのセミナー講師経験もあり。 ここでは個人的に情報収集・発信している日本文化とデザインについて紹介します。