2023年映画初めはこれで決まり!『嘘八百 なにわ夢の陣』8つの魅力
中井貴一と佐々木蔵之介の名優がバディを組んだ、嘘八百シリーズ第三弾。古美術商と陶芸家の骨董コンビが大阪を舞台に一攫千金のチャンス到来!? 2023年の映画初めはこれで決まり!
■あらすじ
ある日、大阪城跡地で茶碗のかけらが出土したというニュースが流れる。太閤秀吉には7つのお宝があるとされており、まだ発見されていない「鳳凰」ではないかと期待が高まる。秀吉の7つの宝とは「信長の草履」、「面頬」、「兜」、「軍配団扇」、「有馬温泉湯殿の瓦」、「金の風炉」、そして「鳳凰と呼ばれる茶碗」。この7つのお宝の内、鳳凰だけは極端に手がかりが少なく、幻のお宝とされている。
そんな中、古美術商の小池則夫(中井貴一)は大阪秀吉博の委員会から連絡を受ける。「先生」と呼ばれ、秀吉についてレクチャーを頼まれる則夫。「大阪秀吉博」の総合プロデューサーになるビッグチャンス到来か!?
一方、大阪秀吉博と同時期にカリスマ波動アーティストTAIKHO(安田章大)による「TAIKHO秀吉博」が開催されるとの知らせが。TAIKHOの描く絵は波動の力でご利益があると言われている。この2つのイベントの目玉はどちらも鳳凰。
本作も陶芸家の野田佐輔(佐々木蔵之介)が、贋作作りに一役買うわけだが、鳳凰バトルの行方はどうなるのか!?
■嘘八百 8つの魅力
ここからは嘘八百の魅力を8つに分けて紹介したい。
①クリエイティブの共鳴
まずは何と言ってもクリエイティブの共鳴。才能と才能が響き合う心地よさがテンポよく描かれている。特にスランプを抜けた爽快感はクリエイターなら誰もが共感することだろう。「降りてきた」時の高揚感や作品に爆発させる集中力。スクリーン越しに創作意欲を刺激されるクリエイターもいるかもしれない。
また、佐輔の陶芸とTAIKHOの絵画以外にも居酒屋「土竜」に集う贋物職人たちの活躍も見逃せない。
②シリーズの繋がり
シリーズ1から3作目まで千利休というキーワードで繋がっている。1作目から通して見るも善し、本作観賞後に1、2作目に戻っても新たな気づきがあることだろう。
③歴史エンターテイメント
時世の歌など歴史的背景を学芸員の田中(塚地武雅)が解説してくれる。
歴史好きが楽しめるのはもちろん、そうでない人にも知るきっかけを与えてくれる。則夫や佐輔も彼の話に気付きを得ており、重要なシーンとしてしっかりと描かれているのが印象的だ。
④コメディタッチの中に光る名言
全体を通してコメディタッチであるものの、気づきや学びがあるのが嘘八百シリーズの特徴。
本作からも心に残る掛け合いやきらりと光る名言を見つけて欲しい。
秀吉辞世の句「露とおち 露にきえにし 我が身かな 浪速のことは夢のまた夢」も観賞後はこれまでとは違った響き方をするかもしれない。
⑤名優陣の演技力
笑いあり学びあり、感動ありの作品に名優は欠かせない。
W主演の中井貴一、佐々木蔵之介の他にも笹野高史、麿赤兒、升毅など名優が脇を固める。安田章大演じる波動アーティストの繊細な人柄と力強い創作風景も作品に新鮮な色を加えている。
⑥関西弁・関西ノリ
舞台が大阪という事で関西弁のキャストが多い。
巧みな話術で「それっぽいこと」を喋る則夫に細かなツッコミを入れる関西ノリやテンポの良い会話が心地よい。
⑦大阪城関係者全面協力の撮影
本作の撮影は大阪城関係者の全面協力で行われた。
屋外のシーンが頻繁に登場し、大阪城やその周辺の情景を確認することができる。朝の爽やかな光から夜の美しいライトアップまで大阪城の魅力を堪能する事ができる。
⑧主題歌
主題歌は桐谷健太が歌う「夢のまた夢」。優しさと力強さを合わせもつ歌声が本作に見事にマッチしている。映画も主題歌も「夢とは」「生きるとは」そんな悩みを持つ人の背中にそっと手を添えるような優しさがある。
■最後に
漢字の八は末広がりで縁起が良いとされている。
新年初映画は『嘘八百 なにわ夢の陣』で秀吉の、波動のご利益があるかも!?
噓八百 なにわ夢の陣
2023年1月6日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
監督:武正晴
脚本:今井雅子 足立紳
音楽:富貴晴美
出演:中井貴一 佐々木蔵之介
安田章大 中村ゆり 友近 森川葵
前野朋哉 宇野祥平 塚地武雅 吹越満 松尾諭
酒井敏也 桂雀々 山田雅人 土平ドンペイ Blake Crawford 高田聖子
麿赤兒 芦屋小雁 / 升毅 / 笹野高史
配給:ギャガ
Ⓒ2023「嘘八百 なにわ夢の陣」製作委員会
公式サイト:https://gaga.ne.jp/uso800-3/
【あらすじ】
大阪城を背景に、狙うは「秀吉七品」の幻のお宝「鳳凰」。
歴史とアートのロマン沸騰、シリーズ最大のお宝騒動!
これまで千利休、古田織部の茶器をめぐって大騒動。目利き古美術商と腕の立つ陶芸家のはずが、相も変
わらずくすぶり続ける《骨董コンビ》の目の前に一攫千金のお宝が現れた。日本一の出世頭・太閤秀吉の
縁起モノ「秀吉七品」の中でも、唯一所在不明の「光輝くうつわ〈鳳凰〉」だ。シリーズ史上最高額の「幻のお
宝」を狙って、開催間近の大坂秀吉博をはじめ“TAIKOH”と名のるカリスマ波動アーティストやその財団を
仕切る謎の美女が絡み、歴史・骨董・アートのロマンと強欲が激突。大阪城を背景に繰り広げられる天下の
《騙し合い》に《骨董コンビ》とその陣営はどう挑むのか、見事大金をつかむことはできるのか——。