JAPAN DESIGN TIPS:昭和レトロなラベルデザインを再現
今回はphotoshopを使って昭和レトロなバナーを作ってみました。
まず、参考にするのは昭和の木箱に使われていたラベルデザイン。段ボールが登場するまでは、果物や野菜の出荷時に木箱が使用されていました。その木箱に中身を示すラベルが貼られていました。当時は写植が発達するまでは文字も含めて手描きで描かれていたそうです。
手描きということで昭和レトロ風のデザインを作成するには画力が必須なのでは!?と思いきや、写真を加工する事で簡単に作成することができます。
1950年前後のラベルを想定しています。特徴としてははっきりした色合い、シンプルなデザイン、リアルタッチの絵、太いフォントが挙げられます。
昭和レトロなラベルデザインを作る
今回はphotoshopの油彩という機能をメインに使って作成しました。
完成形はこちら。
1.写真の選定
みかんの写真を選定し、背景を削除します。
その後、
イメージ>色調補正>シャドウ・ハイライト
イメージ>色調補正>明るさ・コントラスト
などで補正します。コントラストを強めにするのがポイントです。
2.油彩で油絵タッチに変換
フィルター>表現手法>油彩で油絵タッチに変換します。プレビューを確認しながら数値を調整します。
3.ぼかしとアンシャープマスク
油彩を適用すると油絵のようなデコボコや筆の質感が出るので、ぼかしを入れて滑らかにしあげます。 フィルター>ぼかし>ぼかし(表面)
さらにアンシャープマスクでボケ過ぎた輪郭をはっきりさせます。
4.ドライブラシの適用
ドライブラシで筆の質感を調整します。 フィルター>フィルターギャラリー>ドライブラシ
素材によってはカットアウトも良いかもしれません。この辺はプレビューを見ながら調整します。 フィルター>フィルターギャラリー>カットアウト
5.仕上げ
さらに彩度を調整して仕上げます。
できました。
6.女性の写真も油彩でレトロ風に仕上げる
みかんと同様の手順で女性の画像も絵画風に変換しました。AI画像は元の肌質がぼかしを入れたように滑らかなので加工がしやすいです。より、昭和レトロタッチに近づけるために頬の赤みと光はブラシで描き足しました。
7.加工した素材を配置、文字を入れて完成
メインのテキストは太いフォントを使用して赤や黄色など目立つ色&縁取りをするとそれっぽくなります。
縁取りを敢えてずらして手描き感を出すと味がでます。本作例では、薄くノイズも加えてざらッとしたレトロ感も出しています。
明治風ラベルデザインはこちら
以前、明治時代のラベルデザインも再現しました。 あわせてどうぞ!