それでも季節はめぐる@能登半島

choco旅 vol.7
ライター
DECO KATO
加藤 デコ

先月、能登半島へ行ってきました。

1月1日の震災の爪跡が残る中、それでも少しずつ状況が変化していることを実感。

ただ、このスピードでよいのか? 半年以上かかってこれ? との疑問も強く感じます。

 

見渡す限り、がれきの山

全壊・半壊した家屋のがれきは、

メディアでも報道されているように、まだまだ片付けが終わっていません。

 その中で、植物が芽を出し、花を咲かせています。

この緑、夏の日差しから家を守っていたのかもしれません。

木陰の涼しさは、エアコンや扇風機と違って、格別なもの。

涼をとるための緑がこんなかたちで残ってしまうとは。

「雑草」とはいえ、花を見るとほっとします。

ただ、この家屋にお住まいの方は、複雑な気持ちでは…。

このまま雑草の群がる状態がいつまで続くのか。

解体作業、公費での解体はほとんど進んでいない印象です。

夏の食卓で、薬味として活躍するネギもこんな姿に…。

「庭からネギをとってくるから待っててね」という声が聞こえてきそうです。

 

 垣間見える住民の思い

よく見かけたのが「猫、探しています」の貼り紙。

ペットを連れての避難は難しく、

――いや、揺れた直後におとなしく家族と一緒にいる猫、

そのまま抱いて避難できる猫って想像しづらいですよね。

犬ならともかく。

避難所にはペットを連れていけないため、ペットは自宅に住まわせ、

毎日ごはんを届ける人もたくさんいらっしゃると聞きました。

 

頁をめくることができなかったため何の本なのかはわかりませんでしたが、

がれきの道沿いで本を見たのはこれが最初で最後でした。

崩れてしまった家屋の中に、きっと、

たくさんの活字も埋まってしまっています。

 

必要なものを取りに来たのか、あるいは少しでも片づけをと思われたか。

その合間に、ちょっと座って休憩をとられたのかな?と想像します。

長年の暮らしになじんだ椅子は、

休憩以上のなにかを座る方に与えたのではないでしょうか。

その一方で、避難する先には持っていけそうにありません。

大きな椅子は、もの問いたげに佇んでいます。

 

能登半島は日本の真ん中です!!

何人もの方から「今、能登に行って復旧工事の邪魔じゃないですか?」と質問がありました。

いえいえ、そんなことはありません(断言)。

幹線道路である「のと里山海道」も全線復旧し、羽咋市あたりなら宿泊もできます。

 能登半島は日本列島の真ん中あたりになりますから、

もっと多くのボランティア、物資、お金が集まるといいなと願っています。

プロフィール
ライター
加藤 デコ
目指せ、ソロワーク、ソロ旅、ソロ温泉。 そのために、もの書きとしてがんばって働きます。

日本中のクリエイターを応援するメディアクリエイターズステーションをフォロー!

TOP