~クリエイターというお仕事~

Vol.22
株式会社フェローズ マーケティング セクション 兼 アニメセクション アドバイザー シニアプロデューサー
Yuoh Sekita
関田 有應

こんにちは。

フェローズ マーケティング セクション 兼 アニメセクション アドバイザー

シニアプロデューサー 関田有應(せきたゆうおう)です。

 

22回目のコラムは「クリエイターというお仕事」です。

 

クリエイター【creator】

“造物主。創造的な仕事をしている人。創造者。創作家。”

「広辞苑」より

辞書を紐解くとこのような定義がされています。

産業としてクリエイティブ業界でのお仕事は大変幅広く、

経済産業省はクリエイティブ産業を生活文化創造産業という日本語訳をあて下記の9分類に分けています。

①ファッション ・繊維・素材 ・アパレル・美容・コスメ

②⾷ ・外⾷・農⽔産物・加⼯⾷品・⾷器・調理器具

③コンテンツ ・映画・映像・放送(アニメ含む)・⾳楽・出版(マンガ含む)・ゲーム・ソフトウェア

④地域産品 ・伝統⼯芸品

⑤すまい ・建築 ・インテリア

⑥観光 ・ホテル・旅館 ・観光地・観光施設 ・代理店

⑦広告

⑧アート

⑨デザイン

経済産業省」より

プロデューサーという職種を生業としていた私を当てはめると、「コンテンツ」分野で「創造的な仕事をしている人」になります。

また、弊社を例にあげると、会社案内のトップページに「クリエイター専門のマネジメント会社」であり、

領域は『映像/放送・WEB/モバイル/アプリ/システム/アド/グラフィック・ゲーム(コンシューマ・ソーシャル・アーケード)/VR/AR/遊技機・アニメ・プロダクト&スペース(空間)デザイン・その他(学校講師・ナレーター・翻訳・通訳・イベントスタッフ、その他のクリエイティブ関連業務など』と、なります。

 

クリエイターは「創造的な仕事をしている人」と辞書では定義されていますが、では「創造的な仕事」ってどんな仕事でしょうか。

私は何もないところから(0から)モノを生み出し創り上げる仕事だと考えています。

 

私が行ってきた、番組・CM・アニメ・音楽・商品化プロデューサーは、ジャンルにより目的の違いが有ります。

そのために、コンテンツ別に制作者としての創造力が求められます。

企画から入りますが、この工程をプリプロダクションといいます。

意図にそった骨格を決める作業工程です。

そして世に出し、その結果が、

(番組制作・テレビアニメ制作の場合は)視聴率、(CM制作の場合は)商品の販売数、(音楽の場合は)再生数、DL、CD販売数。

そしてキャラクターグッズなどの商品化の場合は販売数として図る事が出来ます。

同じ事を同じように繰り返し行っていると、視聴者や購入される方々に、簡単に飽きられてしまいます。

毎回毎回、自分から「鼻血が出るくらい、頭が痛くなるくらい「熟考」し、

時代が求める今までと違う魅力的を持ったコンテンツの提供を意識して、番組や音楽制作を行う事が重要なポイントです。

たとえば、同じキャラクター商品でもコンテンツを考え、絵柄・ポーズを変える事により、

新たな付加価値のついた新しいコンテンツ(商品)になります。

 

「新しいモノって、実は既存のコンテンツと既存のコンテンツを掛け合わせ、

別の付加価値をつける事で、新しい創造的なコンテンツが生まれます。」

 

先ほど私は、

「クリエイターは何もないところから(0から)モノを生み出し創り上げる仕事」だと言いましたが、

実際、何もないところから新しい創造的なコンテンツは生まれない!

今まで制作された多くのコンテンツをオマージュ・リスペクト「価値を認め尊敬し、影響を受ける」する事で、

新たなコンテンツ、創造的成果物が生まれます。

それがヒットの法則だと、自己体験から学びました。

 

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」というビスマルクの名言が有ります。

私は、自分の経験(体験)と歴史(影響を受けた作品)から学ぶという意味でとらえています。

 

以前のコラムで「好きな事を見つける」と書かせて頂きましたが

「好きな事」とは、今まで自分が体験した事、先人のクリエイターの作品などから、こんなモノが作れたらよいな!

それが「こんな素敵なコンテンツをつくれるクリエイターになれたらいいな!」という意味でお伝えしました。

 

改めて申し上げると、なぜ皆さんがクリエイターの道を進みたいと思われたのか!

それは好きな作品や音楽があって、自分もそんな作品や音楽などのコンテンツをつくるクリエイターになりたい!と思ったからではないでしょうか。

 

「好き」でなければ続かないのがクリエイターという職業です。

技術を磨く事もさることながら、自分しか出来ない表現力を探り磨いていく!

毎日が、Trial and error(改善して目標に近づく)Challenging(挑戦)&build(創る)です。

普通に過ごしていれば普通の事しか生み出せません。

 

YouTuberになりたい!よくそんなお話を耳にします。

YouTubeがなければ、先人のYouTuberがいなければ、そうは思わなかったのではないでしょうか。

でも、ここで考えて欲しい事が有ります。

なぜYouTuberになりたいのか。

カッコいい!再生回数が伸びれば収入が増える!全世界を相手に出来る!

どんな理由でもすばらしいことだと思います。

 

一番大事なのは「自分が思う結果が出るまでやり遂げる事」です。

クリエイターという職業は、指示待ち人間ではできません。

言われ仕事を行うのではなく、自身と向き合い、想像力を働かせて、

自ら進んで企画を考え実行し、世の中に新しい価値を提供する仕事です。

厳しく言いますが、中途半端なあこがれや気持ちだけでは長続きはしません

結果を出す事も出来ません。

 

やると決めたら結果が出るまでやり続ける!

クリエイティブに正解はありません。

だから厳しくも有り、楽しさも醍醐味もあります。

 

最初はだれでも憧れや興味からクリエイティブの世界を目指します。だれでも初めは素人です。

そこから、社会人としてプロのクリエイターとしての自分磨き、スキルアップを行い続けられるか。

 

私も少しだけの絵心と、音楽の知識は持ち合わせていましたが、番組制作会社での社会人スタートは、業界未経験者!

ただ業界に憧れを持った素人でした。

そんな私でも40年間プロデューサーを生業として続きました。

紆余曲折はもちろん、多くの「困難」と「日々視聴率との闘い」「納品の責任」「制作費と制作粗利」の呪縛に縛られながらも、

クリエイターとしての道を究めたい一心で、この業界で仕事をしてきました。

 

一流では有りませんが、常に一流を目指していました。

 

「クリエイターというお仕事」はあきらめないでやり続ける事がもっとも重要です。

そして感度を高く、自分を磨き続ける事こそが、クリエイターとして社会人として行い続ける事です。

REFLECTION&ROCKSです。

 

クリエイターといて活躍しているアシスタントプロデューサー君。

多くの実体験と、たくさんのクリエイターの方々から多くを学んでください。

「謙虚」「熱」「思い」「拘り」「成し遂げる力」「強い精神力」「人間力」

そして一番大切な事は「愛情」です。

 

日々精進です。

そして素敵なプロデューサーになって下さい。

がんぱれ

先輩シニアプロデューサーとして心より願う事です。

 

ここまで読んで頂き有難うございました。

それではまた次回。

プロフィール
株式会社フェローズ マーケティング セクション 兼 アニメセクション アドバイザー シニアプロデューサー
関田 有應
(せきた ゆうおう)大学を卒業後、テレビ局直系制作会社に入社。
企画、番組制作、イベント映像、PV、VP制作を行い、その後CM制作を中心に実写業界でのキャリアを積み、大手出版社グループでデジタルコンテンツ系の映像・音楽制作。
子供向けアニメ作品を中心とした、テレビシリーズ・OVA・劇場版・音楽制作・マーチャンダイジングと、キャラクタービジネスの世界で製作プロデューサーを行う。 代表作は、平成の名物キャラと言われる主人公がハムスターのアニメ作品 
株式会社フェローズにて アニメセクションの立ち上げを行い、現在はマーケティングセクションにて全国の映像系学校でのセミナー講師やキャリアアドバイザーを行っている。
息子も大手広告代理店直系の制作プロダクションのPM「親子鷹」である。
※無類の音楽好きで、40年ぶりに大学時代のバンドを復活。活動中。

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