趣味をもつ 息づまったら ひと息つく
こんにちは。
フェローズ マーケティング セクション 兼 アニメセクション アドバイザー
シニアプロデューサー 関田有應(せきたゆうおう)です。
25回目のコラムは「趣味をもつ 息づまったら ひと息つく」です。
クリエイターは自分を追い込み、負荷をかけ、そこから新しいコンテンツを創出するのが仕事です。
技術を磨く事もさることながら、自分しか出来ない表現力を探り磨いていく!
普通に過ごしていれば普通の事しか生み出せません。
だから自分が思う結果が出るまでやり遂げる!
言われ仕事を行うのではなく、自身と向き合い、想像力を働かせて、自ら進んで企画を考え実行し、
世の中に新しい価値を提供するのがクリエイターのお仕事です。
22回目のコラム「~クリエイターというお仕事~」でお伝えしたことです。
クリエイターは毎日が
Trial and error(改善して目標に近づく)、
Challenging(挑戦)&build(創る)
そのために、
REFLECTION(熟考)& ROCKs(熱狂)し続けます。
テレビ番組制作歴40年の私ですが「いきづまったので出来ません」は許されませんでした。
なぜなら「クオリティの高い番組を制作して放送する」それがプロデューサーの責務だからです。
しかしながら人ですから、当然のように「息づまる」事が有ります。
浮かんでこない!
壁にぶち当たる!
まとまらない!
そんな時、私は「趣味」の世界に身をおきます。
「趣味」とは。
辞書をひも解くと
「仕事・職業としてでなく、個人が楽しみとしている事柄。」
と定義されており、個人が楽しみとしている事です。
仕事以外で自分が楽しめる事ですね。
私の仕事仲間の皆さんは趣味をお持ちです。
体を動かす事がお好きな方は、ランニングやマラソンです。
色々な大会に出場している方も多く、ホノルマラソン常連の方もいらっしゃいます。
また、野球好きの方々は草野球です。
業界リーグというのが有って、アニメ制作プロダクションのチームから、制作会社チームまでが参加して優勝を争います。
前職のアニメ制作プロダクションには、ロードレースチームが有りました。
他にも、ジムに通う方や、ヨガをされている方もいらっしゃいます。
ちなみに、弊社フェローズの代表は「テニスプレイヤー」で相当の強者(つわもの)です。
私の大先輩のアニメーター(総作画監督)は仕事に息づまると、手を止めます。
で、何を始めるのかというと、スケッチブックに好きな絵を描き始めます。
お食事をご一緒させていただいている時でも、割りばしの袋にいたずら描きを始めます。
ご本人曰く
「絵を描く事が好きでアニメーターになったが、仕事で絵を描く事と、趣味で絵を描く事は違う!
趣味と仕事は別軸で有り、それが、たまたま 絵を描く事 だった!」
とおっしゃっています。
同じ事をしているように思えるかもしれませんが、実は違います。
趣味の世界に身をおいて、遊び時間を楽しまれているだけで、それが仕事も趣味も絵を描く
事だという事です。
私の場合は音楽です。
音楽プロデューサーの私では有りません。
70年代の洋楽・邦楽から最近のインディーズ系などのバンドの音を良く聞いています。
自宅で大学や専門学校での講義資料を作成している時など、息づまった時はSNSでのネットサーフィンを行い、
ミュージッククリップを視聴しています。
また、ベースギターも弾きます。
40年ぶりに大学の時のバンドが復活し、2カ月に1回ぐらいの割合でセッションを行っています。
そのリハーサルもかねてベースを弾く!
夢中になれるし、無になれる一時です。
バンドですが、メンバー5名で平均年齢6〇(マル)歳!
子育ても終わり、お孫さんがいるメンバーもいます。
全員に共通している事は、社会人として多くの実績を残し、さらに現在も現役で仕事をしているという事です。
元々同じジャンルの音楽が好きで集まったメンバーですから、音楽の話をするのは当たり前ですが、
人生観や経験則の違う仲間でも有ります。
私はバンドメンバーに色々な相談をします。
私が投げた相談・課題に対しての解決策など、非常に緻密で適切な意見や答えを返してくれます。
そこからは、多くの学びが有ります。
20才の時に音楽という共通の趣味で大学も違うメンバーとの出会いが有り、お互いに違う業界で人生を歩み、
再び音楽の力で集まった仲間です。
練習は自宅で行い、リハーサルスタジオでセッションを行います。
趣味のバンドと言えども手を抜かない!拘り満載です!
緊張感が有り刺激的なセッションタイムです。
全メンバーが本気でバンドを楽しんでいます。
大学生の時に、このバンドのギターで、2学年上の先輩ですが、教えて頂いたことが有ります。
「どんな事でも良いから、これだけは自分が自信を持って出来る事を1つ持つ事!」
その時は、あまりピンとこなかったのですが、今思えばそれが
「人生の幅を広げ、人間力を上げる糧につながる」
という事を伝えたかったのではないかと思っています。
前回バンドで集まった時に、その事を40年ぶりに質問をしました。
その答えは「そんなこと言ったっけ!わるい!覚えていない」という、なんともファンキーなご返答でした。
私はその言葉を信じて、息づまったら ひと息つくために、ベースを弾き、音楽を聴き、無になるという事を
学んで実行していたのに。
でも大人の品格、一流の社会人、知識も教養もお持ちの我が尊敬する先輩です。
あえてそのように言ったのではないでしょうか。
流石!我が人生の師でも有り尊敬してやまない御大!
そう思うと逆に嬉しさがこみ上がってきました。
仕事以外で自分が夢中になれる事が有る事で、私は豊かな人生を過ごす事が出来ています。
どんな事でも良い!
仕事ではなく自分だけが夢中になれる事を持つ。
それだけで人生が豊かになります。
クリエイターとして活躍しているアシスタントプロデューサー君。
車が好きで、徹底したメンテナンスを欠かさず行い、つねに最高の
コンディションにしています。
彼が趣味で打ち込んでいる好きな事のひとつです。
音楽も聴いていますし、多種多様の映像もたくさん観ています。
趣味の世界で楽しむ事。
色々な経験がクリエイティブにつながり活かす事が出来ます。
無駄な事なんて何も有りません。
知識をためて教養に変換する。
そして素敵なプロデューサーになって下さい。
「がんぱれ」
先輩シニアプロデューサーとして心より願う事です。
「趣味をもつ 息づまったら ひと息つく」
ここまで読んで頂き有難うございました。
それではまた次回。