あなたの好きな歴代オリンピックエンブレムは?2028年ロサンゼルス大会のエンブレムに注目!

Vol.28
FIND IT. LOVE IT.
Sayuri Fujii
藤井さゆり

今回のオリンピック、皆さんは楽しみましたか?エンブレム盗用疑惑による差し替えから、コロナ禍​での延期と開催、相次ぐ辞任など色々と大変なことがありましたが、57年ぶりの東京開催、メダルの数も多かったこともあり、心に残るオリンピックとなりました。

 

このコラムを書いている時点(2021年8月中旬)でまだオリンピックの余韻が残っている私は、歴代のオリンピックエンブレムをチェックすることに。歴代のエンブレムは、1896年の第一回のアテネ大会から2028年のロサンゼルス大会までolympics.com:オリンピック競技大会から見られます。

 

オリンピック初期の頃は絵画が制作されていたようで、エンブレムではないものもあります。エンブレムの形式が採用されるようになったのは1924年のパリ大会あたりから。

 

Letterhead VIIIe Olympiade Paris 1924 Comité Olympique Français, Public domain, via Wikimedia Commons

Letterhead VIIIe Olympiade Paris 1924 Comité Olympique Français, Public domain, via Wikimedia Commons

 

みなさんはどのエンブレムが好きですか?私の好きなエンブレムは、1964年の東京大会、1968年のメキシコ大会、1984年のロサンゼルス大会、2012年のロンドン大会です。

 

Logo der Olympischen Sommerspiele 1964 Tokyo IOC, Public domain, via Wikimedia Commons

Logo der Olympischen Sommerspiele 1964 Tokyo IOC, Public domain, via Wikimedia Commons

 

Mexico 68 logo Lance Wyman, Public domain, via Wikimedia Commons

Mexico 68 logo Lance Wyman, Public domain, via Wikimedia Commons

 

Fast CompanyThe best Olympic logos of all time, according to design experts「グラフィックデザインエキスパートが選ぶ歴代ベストオリンピックロゴ」によると、1964年の東京大会、1968年のメキシコ大会、1972年のミュンヘン大会、1984年のロサンゼルス大会が選ばれています。東京大会のエンブレムは、シンプルでこの上なく日本を象徴したデザインですよね。デザイナーは亀倉雄策​​さんという方で、東京大会のロゴは締め切りの数時間前に制作されたという伝説があるそうです。メキシコ大会のエンブレムは、ランス・ワイマンというアメリカ人デザイナーが関わっています。ワイマンは妻のネイラとパートナーのピーター・マードックと片道チケットでニューヨークからメキシコに飛び、2週間という短い期間で制作。当時ワイマンは29歳だったそうです。​​​​

 

ところで、今後開催されるオリンピックの中で気になるエンブレムがあります。それは、2024年のパリ大会、2026年のミラノ/コルティナ・ダンぺッツォ大会、2028年のロサンゼルス大会のエンブレムです。

 

 
 
 
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このパリ大会のエンブレムは、「金メダル」、「炎」、フランスの象徴である「マリアンヌ」の3つのシンボルの統合から生まれたもので、オリンピックとパラリンピックとも区別はせず同じエンブレムが使用されるそうです。

 

 
 
 
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イタリアのミラノ/コルティナ・ダンぺッツォ大会のエンブレムは、開催年の26を象ったもの。冬季オリンピックをイメージさせる「冬の窓ガラスに指で数字を書く」というアイデアもいいですね。

 

そして、2028年開催のロサンゼルス大会のエンブレムがこちら。ぜひ再生の矢印をクリックして動きを見てみてください。

 

 
 
 
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ロサンゼルスはLos Angelesの頭文字を取ってLA(エルエー)と呼ばれますが、そのAの部分をアスリート、アーティスト、エンターテイナー、ビジョナリー、コミュニティリーダーといった人々がデザインしており、その人々は「LA28Creator集団」と呼ばれています。また、Aの部分はそれぞれのデザインに合わせた動きを加えてあり、躍動感溢れるデザインとなっています。

 

 
 
 
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LA28Creator集団は、ビリー・アイリッシュ、リース・ウィザースプーン、グラフィティアーティストのチャズ・ボヨルケス、陸上競技オリンピックメダリストのマイケル・ジョンソン、LGBTQ+のアクティビストでありフィギュアスケートオリンピックメダリストのアダム・リッポンなど、性別や年齢、人種などが偏らない人選で組織されています。以下Instagramの投稿に、それぞれがデザインしたAが見られるのでぜひチェックしてみてください。

 

 
 
 
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また、マルチメディアアーティストのアレックス・イスラエル、スティーブン・ハリントンによるAのデザインは、ロサンゼルス市内で壁画となっており、スマホアプリSnapchatのARフィルターを通して壁画を見ると、それぞれのアーティストの世界を体感することができます。ちなみにSnapchatもロサンゼルス生まれのテクノロジー会社です。

 

 
 
 
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前回に引き続き、今回もロサンゼルスにフィーチャーした内容となってしまいましたが、ロサンゼルス大会のオリンピックエンブレムは、歴代エンブレムの進化系と言えるのではないかと思います。また機会があればロサンゼルス大会のエンブレムを深く掘り下げてご紹介したいと思います。

 

(参考・引用)

olympics.com:オリンピック競技大会

Fast Company : The best Olympic logos of all time, according to design experts

paris2024.org(2024年パリオリンピック公式ウェブサイト)

milanocortina2026.org(2026年ミラノ/コルティナ・ダンぺッツォオリンピック公式ウェブサイト)

la28.org(2028年ロサンゼルスオリンピック公式ウェブサイト)

プロフィール
FIND IT. LOVE IT.
藤井さゆり
東京生まれ、2008年ニューヨークに移住。 公益法人に勤務の傍ら、仲間内で企画したクラブイベントのフライヤーデザインをしたことから、デザインの面白さに目覚め転職。 転職後は、都内商業施設のウェブサイトの販促用ページ企画と取材、ライティングを経験。 ニューヨーク移住後は、ウェブマーケティングを企業にて経験、ウェブデザインをフリーランスで行う。 現在は、日本の着物をインスパイアしたオリジナルTシャツブランド「Foxy Lilly」のオーナー兼デザイナーを務める。 https://lnk.bio/foxylilly Instagram: @foxylilly

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