「二度見したもの2021」
コロナ2年目の2021年も残り一か月余り。色んなメディアで今年のランキングが発表され始めました。流行語大賞の決定はいつですか。12月1日ですか。おそらく五輪関係かショータイムあたりが選ばれるのでしょう。個人的には「うっせぇわ」推しですが、あれこれ忖度すると大賞には選ばれにくいと思います。授賞式での絵が浮かびません。
さて僕もこの一年は自分の部屋で過ごす時間がほとんどだった気がします。記憶は定かでないですがおそらく赤ちゃんの頃以来のこと。なので貴重な外出時間はいつも以上にキョロキョロしてしまい、ついつい気になるものは写真に撮りました。その中から特に二度見してしまったものを時系列で11点、ベストイレブン的ないい気分で選んでみました。
1月「人がいない街」
上京してずいぶんの年月になりますが、正月に帰省しなかったのは初めてのことです。昨年暮れに感染が拡大、年明け8日から首都圏は2度目の緊急事態宣言で街は再びガラ~ンという音が聞こえそうな景色が各所で見られました。僕の好きなカメラマン中野正貴氏の「TOKYO NOBODY」という写真集は人の姿が全くない東京のあちこちを撮ったものですが、コロナ禍だとふつうの光景なんですよね。中野さんにインタビューしてみたいです。
2月「シン・マスク形態」
コロナ生活で一番普及したのはマスクだと思います。しない日はありません。年間だと1万円以上の出費。そういえば最近はアベノマスクを見かけなくなりました。ご本人もホカノマスクをされていますよね。
3月「背中の主張」
多くの業界は打撃を受けたコロナですが、当然例外もあってコロナだからこそうまくいった分野もあります。いわゆるウーバー系はその代表だと思うのですが、背中って意外と見られているのかもしれません。昔から「親の背中を見て育つ」とか言いますもんね。いやいやそれとは意味は違うけど、人の背中はいい媒体ということがわかった一年でした。
4月「日常の距離」
劇場や映画館や寄席やスタジアム等はどこも一席あけるのが当たり前の状態。演者や主催者には申し訳ないですが、これに慣れてしまうと客としてはとても快適ラクチンです。
隣の席に人がいないとそれだけでリラックス感が違うのですね。こんなことに気が付くとは思いもしませんでした。今までギューギューで見ていたんですね。
5月「パトロール中」
僕の部屋から走れば1分の所にある交番は見るたびにパトロールに出ています。パトロールという言葉を覚えたての頃、「ただいまパトロール中」という台詞を一日中幼稚園で叫んだそうです。自分のことですが理解できません。それにしても負傷者の数、多くないですか?管轄の広さがわかりませんが、世の中は危ないです。
6月「何人家族?」
趣味なのかクセなのか僕は人の家の洗濯物が気になります。この発言は今の時代にはそぐわないハラスメント的だとか言われそうですが、ズラーッとたくさん干してある洗濯物の光景は日本の原風景のひとつだと思うのです。いや、世界の原風景と言っても過言ではないはずです。
7月「ガンプラセブン」
今年の7月は長期で大阪に滞在していました。そのとき泊まっていたホテルのそばのセブンイレブンは入口になぜかガンプラが積み上げてあったのです。9月に行ったときも同じ状態だったのでおそらく店長の方針です。撮影可とあったので遠慮なく撮りました。コンビニも店舗ごとで個性を主張すれば人気店とか生まれる予感がします。
8月「どこでもリゾート」
今年の夏は暑かったといえば暑かったのでしょうが、ステイホームが中心だと水や太陽が恋しくなるのでしょう。この写真は夏の終わり。確か江東区の住宅地のすぐそばです。海や山に出かけることの少なかった夏のリベンジを近所で果たす男達がいました。
9月「祝いといえば胡蝶蘭」
9月の頭。築地のワクチン接種会場横での光景。会場よりこのお店のほうが目立っていました。その道に詳しい方にお尋ねしたいのですが、開店祝いは胡蝶蘭に限るのでしょうか?ここまでみんな統一しなくてもよさそうなのに、縁起を担ぐってすごいパワーなんだよなぁ。人間社会は面白いです!
10月「未来少年」
第5波の緊急事態宣言があけた10月。街にはかなり人が戻ってきました。僕もですが、多くの人がワクチンを打って何となくの安心感が漂っています。地下鉄の中でクシャミをしても前ほど睨まれません。この少年。よほど面白い本だったようで電車を一本乗り過ごしていました。それをじっと見ていた僕も乗り過ごしました。
11月「オヤジの紅葉狩り」
いや~、この1年半の敵討ちかのようにどこに行っても人だらけです。僕も負けじと紅葉狩りへ。するとそこには紅葉よりも興味深いオヤジ達がいました。やっぱり外っていいですね。これから先も外の世界では色んなことが待ち受けているはずです。まだまだ先は見えないし、きっとコロナと付き合いながらの暮らしになるのでしょうが、それでも人は外に出て行くと強く感じた年でした。
ところで、新庄ビッグボスの就任がほんの少し早ければ今年の流行語大賞は変わっていただろうな、と世間と同様なことを言ってみた話はまたの機会に。
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