フォロワー数1,620万人!トップテックガジェットレビュワー、マルケス・ブラウンリー
先頃発表された、Forbesの2022年トップクリエイターリストを見ていたところ、テック系ユーチューバーのマルケス・ブラウンリーが18位にランクインされていたので、彼のYouTubeチャンネルをチェックしてみました。
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mkbhd@Marques Brownlee – Instagram
マルケス・ブラウンリー、通称:MKBHDは、テックガジェットのレビュワーとして1,620万人のフォロワー数を持ち、自身のスタジオがあるニュージャージー、ニューヨークを拠点として活動しているユーチューバーです。
最近では、iPhone14Proのレビュー動画を公開。二週間で937万回再生されています。
iPhone 14 Pro Review: This Will Be Copied! – Marques Brownlee – YouTube
マルケス・ブラウンリーの動画史上、おそらく過去最高の再生数を誇る動画がこちら。2019年に発表された、サムソンの折りたたみスマホGalaxy Foldを箱から取り出して製品を見せるまでの5分間動画が、2,313万回の再生数を記録(2022年9月時点)。
Samsung Galaxy Fold Unboxing: Magnets! – Marques Brownlee – YouTube
2018年5月に発売された中国メーカーのスマホOne Plus6のレビュー動画は再生数2,186万回を記録(2022年9月時点)。
OnePlus 6 Review: Right On the Money! – Marques Brownlee – YouTube
OnePlusは日本での公式販売はされていない(2022年9月時点)ので馴染みがないかもしれませんが、低価格にも関わらず高機能・高性能なスマホです。インドではかなりのシェア数を誇っています。
マルケス・ブラウンリーの動画が人気がある理由として考えられるのは、自分の好みに隔たることなく、製品についての自分の体験を率直に話し、買う側の視点に立ったレビューが誠実に映るのと、若いけれど落ち着いた語りに説得力があり、友達になりたいと思わせる雰囲気があるからだと思います。
ある動画で「マルケスは食事中に見るのにパーフェクトなユーチューバーだ」というコメントがあり、マルケスさんはそれに対して「あのさ?!そのコメント受け取るよ」と肯定的な返信をしていて爆笑したのですが、そういうやりとりでも親しみやすさを感じて人気なのかもしれません。
人気ぶりを裏付ける動画として、マルケスさんは数々のテック系著名人へのインタビューも行ってきています。
Talking Tech and AI with Google CEO Sundar Pichai! – Marques Brownlee – YouTube
GoogleのCEO、サンダー・ピチャイへのインタビュー。グーグルが開発したテクノロジーやAIについて話しています。サンダー・ピチャイのインタビューをあまり見たことはありませんでしたが、他のテック企業のCEOとは雰囲気が違い物静かな印象です。
Some Quick Advice from Barack Obama! – Marques Brownlee – YouTube
オバマ前大統領へのインタビュー。オバマ氏の著書「A Promised Land」の出版に際して2020年11月に行われたもの。マルケスさんは「テクノロジーが私たちの政治にどのように影響するか、どのように新しい人々を活性化するのか」について聞いています。
Talking Tech and The Metaverse with Mark Zuckerberg! – Marques Brownlee – YouTube
マーク・ザッカーバーグとは、テクノロジー、メタバース、ホログラム、未来のデバイスなどについて話しています。
Talking Tech & Saving the World with Bill Gates! – Marques Brownlee – YouTube
ビル・ゲイツとは、電気自動車、AI、慈善活動、世界救済について話しています。
Talking Tech with Elon Musk! – Marques Brownlee – YouTube
イーロン・マスクとは、テスラとその製品、テクノロジーの未来について話しています。
この他にも、ウィル・スミス、アップルのソフトウェアエンジニアリング担当のシニア副社長であるクレイグ・フェデリギや、マイクロソフトのCEOサティア・ナデラにもインタビューしています。
このようにテック系のユーチューバーとしては今やトップの位置におり、テック系ポッドキャストWaveformの配信や、著名人が講師として教えてくれるオンラインスクールのサブスク「MasterClass」で動画制作のクラスを開催するなど、その活躍は益々広がりを見せています。
そんなマルケスさんですが、初めてYouTubeに動画を公開したのはなんと14年前の2008年3月。その時の動画も消されておらず今も見ることができます。最初の動画は13歳のマルケスさんによるゴルフスイングの様子で、テック系のレビューではありませんでした。
13-Year-Old Golf Swing Analysis – Marques Brownlee – YouTube
テック系レビュー動画を最初に投稿したのは、2009年1月1日。
HP Pavilion dv7t Media Center Remote Overview – Marques Brownlee – YouTube
購入したコンピューターに付いてきた赤外線経由で動作するリモコンのレビュー。もちろん、画質面や音声は良くはありませんが、ここからMKBHDが始まったんだなと思うと感慨深いものがあります。
それ以降、テック系のレビューをコンスタントに投稿しており、現在ではニュージャージー州にあるスタジオで、スタッフとともにチームを組んで動画制作に取り組んでいます。
こちらの動画はスタジオツアーの様子。様々なハイテク機材に注目です。
Inside MKBHD’s $1,000,000 Studio – Colin and Samir – YouTube
スタジオは撮影用ルーム、機材ルーム、作業ルーム、セットルームなどいくつかの専用ルームに別れており、明るく、広々としたクリエイティブな雰囲気。スタジオは200坪弱の広さで家賃1ヶ月3万ドル(約430万円)、動画制作での使用機材は10万ドル(約1,440万円)ほど。
マルケスさんの現在だけを見ると、素晴らしいチームや機材に囲まれて理想的な環境で仕事ができているから成功しているんだろうとほとんどの人は思うかもしれませんが、マルケスさんは動画を投稿し始めた初期の頃についてこのように話しています。
「動画の投稿は、ノートパソコンに組み込まれたウェブカメラから始めました。素晴らしいカメラではありませんでしたが、それでも動画投稿を止めるつもりはありませんでした。ただ動画を作りたかった。それがあることで、最終的に道が築き上げられます。私は生まれながらにしてテクノロジーオタクなんです。だからテック動画を作っているんです。どんな内容でも、あなたが持っているものから動画投稿は始められると思います。」
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mkbhd@Marques Brownlee – Instagram
プロのアルティメットフリスビー選手としても活躍しているマルケスさん。
マルケスさんを始めとして、ユーチューバーに憧れる人は多いかもしれませんが、最初は誰しもが理想的な環境が整っているわけではありません。大切なことは、今ある環境で、自分が好きなことで動画投稿をしてみること、そして続けること。これからYouTubeを始めてみようと考えている人、ちょっとやってみたけれど結果がすぐ出ないと悩んでいる人には勇気づけられるお話ですね。
最後に、個人的に好きなマルケスさんのシリーズ動画をご紹介します。「RETRO TECH」と呼ばれるシリーズで、日頃は最新のテクノロジーを紹介している現在28歳のマルケスさんが昔のテクノロジーを体験するというもので、Mac、ポラロイド、世界初の携帯電話DynaTACなどを紹介しています。
その中で、1970年代に販売されたウォークマンを取り上げているのですが、ソニーの共同創業者であった井深大(いぶかまさる)さんも出てきます。
RETRO TECH: WALKMAN – Marques Brownlee – YouTube
2年ほど前に始めたTikTokもフォロワー数150万人以上。YouTube動画を切り抜いたものを投稿することはせず、TikTok用に新たに撮影をして投稿しているのも、さすがクリエイターだなと思います。ぜひこちらもチェックしてみてください!
@mkbhd Have you ever
(参考)
Marques Brownlee Wants to Help You Create Viral Videos – WIRED
https://lnk.bio/foxylilly
Instagram: @foxylilly