シンガポールではたらくひと #1

Vol.26
Fellows Creative Staff Singapore Pte. Ltd. エージェント/マネージングディレクター
Junya Oishi
大石 隼矢

Fellows Creative Staff Singapore PTE. LTD.代表の大石隼矢(おおいしじゅんや)です。

いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。
第26回目のコラムです。今回から新しいシリーズをスタートさせたい!と思い編集担当さんと相談した結果、「シンガポールで働いているクリエイターにリアルな声を聴いてみたらおもしろいんじゃないですか?」と超絶ナイスな提案をもらいましたので、さっそくスタートしてみたいと思います。できればタモリさんのテレフォンショッキング形式で数珠繋ぎにインタビューしていけたらいいけど・・・なんて考えながら最初の取材対象はこちらの方!デザイナーのIwpさん(本人希望で本名は伏せております!)

■デザイナーのIwpさん プロフィール

1989年生まれ。大阪出身。
大学で広告学を学び卒業後、広告制作会社でプランナーとして就職。後に自身でデザインしてみたいと思うようになり、グラフィックデザイナーに転身。現在はUIやUXデザインやロゴデザイン、イラストなど幅広くデザイナーとして活躍中。
(メインビジュアルは、チャイナタウンの旧正月の縁日の前でポーズを決めるIwpさんです)

■まず初めに、どうしてシンガポールで働くことになったか教えてください!

日本で以前勤めていたWeb関連の会社がシンガポールに法人を持っていることは知っていたんですが、その時は特に縁がなく、海外で働くことについても真剣に考えたことはありませんでした。ただ、旅行が好きなこともあり、前職を退職した後はフリーランスとしてお仕事を受けながら、英会話を学ぶためにフィリピンへ語学留学をしたり、東南アジア各国へ放浪旅行してみたりとアクティブに活動していました。今でいうリモートワークを疑似的に経験し「海外で働くのも悪くないかもしれない」と思い始めた折、(前述の)シンガポール法人の方にお会いする機会がありまして、お仕事をいただけるようになりました。
その後は当初こそ正社員としてではなくフリーランスとしてお仕事をいただいていましたが、「シンガポールで一緒に働いてみないか?」とお誘いを受けて約2年前からジョインすることになったんです。それがシンガポールで働くことになったきっかけですね。

■今はどのようなお仕事をされていますか?

今勤めている会社はデジタルエージェンシーとして様々な案件を請け負っていて、私は主にアプリのUIデザインやWebサイトのデザインを担当しています。またフリーランス時代からロゴやイラストの制作も得意なので、そのスキルも生かせています。

フリーランス時代に請けていたロゴの制作(Iwpさんのポートフォリオより)

■シンガポールで働くには、やはり英会話はマストなのでしょうか?

実は今の会社は日本人が多くて日常の会話には困っていないんです。ただ仕事上でお付き合いのある協力会社の方とは英会話が必要なことも、たまにあります。私は今も英会話を練習中なので、仕事上での指示出しや提案などは、きちんと伝えるためSlackでチャットすることが多いです。ちなみに英会話のレッスンはずっと続けていて、現在はオンライン英会話のCamblyをサブスクしています。

■日本と比べた時に、シンガポールの方が良いなと思ったところを教えて下さい!

めっちゃITが進んでる!と感じましたね。UIやUXの重要さを理解しているというか、プライオリティが高い気がする。例えばこちらの銀行のアプリは無駄がなくて使いやすいし、Grabのような配車アプリもすごく見やすい。洗練されている中にもオリジナル性というか遊び心もあって、今は旧正月の時期なのですがシーズンらしいデザインも取り入れていて勉強になります。

また、働き方も日本に比べると自由な雰囲気で、ストレスフリーに働けています。こちらの職場はコワーキングスペースに入居していて、オフィスとリモートのハイブリッドワークです。あいかわらず海外旅行が大好きなので、旅行先で仕事をすることも最近は増えました。最近だとベトナムに行きましたし、今年はバリに行く予定です。(笑)

■すごく自由に働いていますね!逆にここは苦労したな、というところがあったら教えてください。

正直な話、海外で働くのは今回が初めてですが、仕事上で苦労したことはありません。社内もほとんど日本人なのでコミュニケーションは問題ありません。協力会社の方々とコミュニケーションを取る際には英語で会話しますが、先ほど言ったようにチャットで会話する分にはそこまで複雑な英語は使いません。様々な人種や国籍の人が暮らすシンガポールなので相手を受け入れるマインドが日本よりもあると思います。

仕事上ではないし、完全に個人的な主観が入るんですけど、苦労するのはご飯と賃貸ですかね(笑)。まず、食べたいと思うものが手頃な値段で見つからない問題。日本だと安くておいしいものがすぐ手に入りますよね。私、関西出身だから出汁系のモノがすごく食べたくなるんですけど、シンガポールに来た頃は全然見つけられなくて。もちろん20ドルとか30ドルとか(日本で言うと2~3000円)出せばそれなりに食べられますけど、毎日は家計的に厳しいじゃないですか。パン屋さんとかも正直あまり口に合わないことが多かったですね。

■ちなみに今はどうですか?来た頃とくらべて。

ホーカーフードはあまり頻繁には食べませんが、サンダーティーライスはヘルシーでお気に入りなので、今日(取材日)もランチで食べました。油っぽい料理が多いシンガポールのローカル料理ですが、海老で出汁をとったプラウンミ―、チキンライスやラクサも好きです。

■ではもう一つの賃貸の問題を教えてください。

シンガポールの賃貸って家賃が本当に高いんです。本当に超高い。その割に水回りがあまりよくないというか。バスタブが付いていない部屋や水圧が弱いところも普通にあるんです。またシンガポールで一人暮らしをする人にとってはあるあるですけど、ベッドルームが大小3~4部屋ついているコンドミニアムを他人とシェアしています。リビングやキッチンがシェアスペースですね。ちなみにこのユニットシェアの家賃は東京だとメゾネットくらいの広さのお部屋が借りれるくらいの家賃だと思います。高いですよね。

■最後に。今後の自分の姿やキャリアプランについて、考えていることを教えてください!

先ほども話しましたが、コツコツと英語学習は続けていて3~4年は継続しています。またシンガポールではヨガを習っているのですが、先生がシンガポール人のところに通うようにしていてリアルな英会話にも積極的に触れるようにしています。ずっとシンガポールで働くかどうかはわかりませんが、海外生活を経て様々な人と関わる中でこれまでの自分の考えるキャリアにも大きな影響がありました。フリーランスで働いていた時代もあるので、デザイナーとして独立して自分の会社をやってみたいとも考えるようになりました。デザインということに縛られずに、海外での経験を活かした仕事をしていきたいと考えています。

■まとめ

今回はシンガポールでデザイナーとして働くIwpさんにお話を伺いました。彼女には今回、弊社の新サービスのLPデザインをお願いしていたのですが、完成したWebサイトがこちらです。

https://fellow-s.com.sg/fellows-creators/

フェローズシンガポールにはフリーランスで活躍するクリエイターが多く登録しています。リモートワークでありながら日本人がシンガポールの案件を、シンガポール人が日本の案件を、といった形でクロスボーダーに案件の受発注ができるようなサービスを目指しています。
また、今回のIwpさんのようにフリーランスから正社員での雇用というケースも増やしていきたいと考えているので、フェローズシンガポールを通してシンガポールで働くことにご興味を持っていただけたら嬉しく思います。

プロフィール
Fellows Creative Staff Singapore Pte. Ltd. エージェント/マネージングディレクター
大石 隼矢
1990年 静岡県焼津市生まれ。小さいころからサッカーに魅了され、日韓ワールドカップで来日したデイビッド・ベッカムの話す英語に衝撃を受け、自分も話せるようになりたい!と大学は外国語大学へ。2010年カナダ・ウエスタンオンタリオ大学へ交換留学。2012年株式会社フェローズ入社。ブロードキャスト・ビジュアルセクション。2020年4月にフェローズ初の海外拠点であるFellows Creative Staff Singapore Pte. Ltd.の責任者に就任。好きなバンドはOasis、最近の趣味はNetflixで英語学習、尊敬する歴史上の人物は吉田松陰と白洲次郎、好きな食べ物はカレーライスとらっきょう、嫌いな食べ物はかぼちゃと大学芋、みずがめ座B型、佐々木希とジェームズディーンと富岡義勇(鬼滅の刃)と同じ誕生日。
Contact:https://www.fellow-s.com.sg/contact-us/
Twitter:@junya_oishi
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