海外ビジネスEXPOから見えた“ターゲット国人材”の直接雇用のメリット
いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。
Fellows Creative Staff Singapore Pte. Ltd.(以下、フェローズシンガポール)代表の大石隼矢(おおいしじゅんや)です。
先月の11月28日・29日に「Digima〜出島〜」(運営:株式会社Resorz)主催の海外ビジネスEXPO2023東京に、フェローズシンガポールとして初出展してきました!「世界と出会い、チャンスを拓く」をスローガンにした当イベントはまさに日本企業の皆様に弊社を知っていただく絶好の機会でした。
37回目のコラムは、今回の海外ビジネスEXPOから見えてきたことを私の主観で紹介していきながら、弊社の提案するサービスと、日本企業の海外進出準備・インバウンド対策についてまとめていきます。少し長いですがぜひご一読ください。
目次
1) 『海外ビジネスEXPO』出展企業の7割がアウトバウンドを支援!?
2) 2023年最新!注目の海外進出支援・インバウンド支援企業
3) ターゲット国の現地人材を紹介し、直接雇用を支援できるのは、数ある出展企業の中でフェローズだけ!
4) 海外進出・販路拡大・露出増は自社に合うターゲット国出身の人材を見つけるところからはじめよう!
1) 『海外ビジネスEXPO』出展企業の7割がアウトバウンドを支援!?
今回出展した『海外ビジネスEXPO』は、海外ビジネスに関する、あらゆる情報およびサービスが集結する海外ビジネスの総合展示会。9回目の今年は海外ビジネスを支援する75の企業・団体ブースに加え、39のセミナーを開催し、2日間で2207名の来場者がありました。(*1) 公式Webサイト掲載の出展企業一覧を見てみると、アウトバウンド(=海外進出)を支援する企業が全体の7割を超えていました!
私としては前回のコラム(*2)で大きく語った「インバウンド」を支援する企業や団体の参加が、予想外にとても少なかったので、すこし意外でした。
出展企業一覧(公式Webサイトより)
アウトバウンド支援:54
アウトソーシングサービス:7
インバウンド支援:3
その他:11
(合計:75)
上記のように、出展企業は「アウトバウンド」「アウトソーシング」「インバウンド」の3つの属性に分かれていました。弊社はアウトバウンド属性でありながらも、コンテンツ制作やマーケティング領域におけるクリエイティブ人材紹介に強みを持つため、インバウンドも支援できますという形で来場者の皆様へご案内いたしました。
また、会場には世界のあらゆる地域の支援をする企業が集まっていました。支援先の国別で見ると、中国や香港、台湾、韓国の「東アジア」、シンガポール、インドネシア、ベトナム、タイ、フィリピン、マレーシア、ミャンマー、カンボジアの「東南アジア」、インド、バングラデシュの「南アジア」、イギリス、ドイツの「ヨーロッパ」、アメリカをはじめとした「北米」、ブラジルといった「中南米」、オーストラリアの「オセアニア」、「中東」、「アフリカ」など。
中でもやはり東南アジアを支援する企業がすごく多い印象を受けました!さらにこれを後押しするように運営側から出された速報によると来場者側の「興味のある国」一覧でも上位勢に東南アジアの国々が複数ランクイン!弊社が強みを持つシンガポールも3番目に。
2) 2023年最新!注目の海外進出支援・インバウンド支援企業
では具体的にどんな「アウトバウンド」「アウトソーシング」「インバウンド」支援をする企業や団体があったのでしょうか?私が注目した“目的別”支援企業3選を紹介します!
■アウトバウンド:Deel Inc,
「アウトバウンド」からはDeel 社を選出。この企業、海外の優秀な人材を採用したい企業にとって強い味方!EOR(代理雇用)を提供している企業。弊社のような人材紹介サービスはしていませんが、Deel社が海外の人材を代理で雇用してくれるので、採用時に現地法人を作らずに済みます。特に優れている部分は、全150カ国に対応し、現地の法律に準拠した契約書作成から給与支払い、福利厚生、備品管理まで全て行えてしまうところ。そのためコストもかからず労務管理の必要もないので、スモールスタートで市場開拓したいという企業にとっては最適なサービスだと思います。
■アウトソーシング:株式会社オシエテ
「アウトソーシング」からは株式会社オシエテ。翻訳・通訳人材を1時間単位から依頼できるという部分に強みをもつサービスを提供。先日お打ち合わせしたご担当者さん曰く「東南アジア諸国出身者もいて現地ローカル語にも対応できます」とのこと。また、各案件終了後にフィードバック面談を実施しクオリティ向上にも努めているとのこと。翻訳・通訳に特化しているからこその知見やフレキシブルさ、安心感があります。
■インバウンド:株式会社高速オフセット
「インバウンド」からは、株式会社高速オフセットが提供する「ハコボウヤ」。インバウンド需要が復活する中、同社が提供するハコボウヤは「外国人観光客がお土産を送る時の手書き伝票を廃止したい」という声から生まれたそうで、日本語を読めない海外からの訪日客にストレスとなりうる伝票記載をハコボウヤでは数分で海外配送用の電子伝票を出力することができるという特徴を持っています。日本人でも手書き伝票は面倒だと思うのに、海外から来た方はいちいち日本語を自国語に翻訳してから記載したりするのでしょう。これあってるかな?といった不安も軽減できそうです。弊社が提案するインバウンド支援の形とはまた異なるけれど、大事な分野だと思い選出しました!
3) ターゲット国の現地人材を紹介し、直接雇用を支援できるのは、数ある出展企業の中でフェローズだけ!
さてさて。ここまでは展示企業や来場者の傾向の紹介をしてきましたが、ここからは弊社フェローズシンガポールが海外ビジネスEXPOへ出展してみて感じたこととともに、弊社が提案する海外進出支援・インバウンド支援の形について話をしていきたいと思います。
弊社は採用ニーズのある企業さまへ直接、ターゲット国の人材のご紹介を行うサービスを行っています。特に、販路拡大時に必要不可欠となる、コンテンツ制作やマーケティング領域におけるクリエイティブ人材の紹介に強みを持っています。
弊社のブースに来た、とあるデジタルソリューションを提供している企業の事業開発のご担当者様からは「シンガポールやタイなどの東南アジアに自社の製品を売っていきたいんだけど、実際に現地の同業他社でSalesやBizDevのポジションの経験があって、市場にも詳しい方とか探せたりするの?」というご相談をいただきました。まさに、弊社が強みを発揮できる領域のご相談で、「駐在や現地採用で経験を積んだ日本人ビジネスマンの登録が多い」「現地国籍であっても日系企業での就業経験があり親和性が高い人材の紹介実績がある」などお話をさせていただきました。するとご担当者の方の目の色が変わり、より詳しいご質問をお受けすることになりました。
フェローズシンガポールでは、
#海外勤務経験のある日本人の採用
#ターゲット国現地のクリエイティブ人材の活用
という2つのキーワードを置き、日本企業の海外進出準備・インバウンド対策の“鍵”としています。
前回のコラムで提唱したように、インバウンド対策の面では「海外」とひとくくりに考えるのではなく、ターゲットとなる国それぞれに向けて対策を練っていくことが今後のトレンドとなっていくでしょう。海外進出に関しても同じことが言えると考えています。
もし皆様の会社で、シンガポールや東南アジアでの本格的な事業展開を検討している場合、これまでコンテンツ制作やマーケティング領域はすべて外注やオンラインサービスに任せていた企業様も一度、自社の社員に任せることを検討してみませんか。現地での販路拡大のための積極的な営業活動をしたり、訪日インバウンド向けのマーケティングリサーチや現地企業とのコラボイベントを企画し露出増加に挑戦したりできる、優秀で専門的な人材が自社にジョインして、自社の一員として海外進出やインバウンド対策を推し進めていく。自社の社員がトライアンドエラーを通じて経験を積むことは、会社にとって大きな財産となるからです。
もちろん、先ほどご紹介したEORは現地法人を設立しなくても簡単に海外進出ができます、ということをメリットに掲げているように、スモールスタートで市場拡大を目指す企業には最適なサービスだと思いますが、実は採用以外にも解決しなければならない事項があります。
例えば、現地法人がなければ銀行口座を開設することができないので、顧客との取引に利用する請求・支払をどうするか、という問題です。
また、事業規模が拡大してくると、EORの管理コストはかさむので、直接雇用した方がコストメリットも上がります。
その他、現地に駐在員を派遣する必要がある、特長ある自社の制度を構築したい、などの場合にはEORではなく現地法人を設立する方がよいでしょう。
フェローズシンガポールはこういった未来を想像して、ターゲット国在住の人材を提案します。
では、実際にご利用いただくクライアント目線で、フェローズシンガポールのサービスのメリットとデメリットをまとめていきます。
■メリット
・専門性とローカルノウハウ
弊社はシンガポールに拠点を置いているため、地元のネットワークと深い関係を持っています。また、現地在住のまま日本からのリモート採用をする場合も、採用前後で現地でのフォローアップが可能となります。また、登録していただく候補者の方々と一人一人面談やヒアリングを実施するため、蓄積された専門的な知識やローカルノウハウを提供することもできます。
・直接の人材選定
弊社はクライアントに対して、採用候補者が求人にフィットするか事前スクリーニング面談を実施してから、プロフィールや作品ポートフォリオを提案し、クライアントが直接選定できる仕組みです。クライアント目線から考えたときに、求めるスキルや経験、組織文化に合っているか、予算と希望給与が合致しているか等を総合的に見て、柔軟に選ぶことが可能です。
・コミュニケーションの円滑化と自社に知見が貯まる
採用後は直接コミュニケーションが可能なため、クライアントと現地人材の間での誤解や意思疎通の問題が少なくなります。直接雇用なので、採用した方からダイレクトに知見が提供されますし、社内にノウハウが蓄積していきます。さらに同じ組織ということでエンゲージメントも高められ、同じ目標に向かって会社の海外進出やインバウンド対策を進めることができるでしょう。
■デメリット
・時間や費用面のコスト
直接雇用には雇用契約や法的な事務手続きなどが必要です。日本での採用も海外在住のままのリモート採用であってもビザや給与、保険加入など網羅する必要があるため、時間がかかります。手続きに関しては弊社がお手伝いできない部分も多いので、外部の専門家や法務顧問との協力が必要となり、費用面でもコストが増加する可能性があります。
4)自社に合うターゲット現地国出身の人材をみつけるところからはじめよう!
どんなサービスにもメリット・デメリットはあります。そしてどのサービスを選択し使っていくかは皆様の会社のフェーズによっても異なるでしょう。海外ビジネスEXPOでは75社という多くの支援企業が集まりましたが、それ以外にもまだまだ多くのサービスが世の中にはあります。
ターゲットとする国を定めた後、もしも現地人材を自社で雇用し活躍させることができたなら、より深いインサイトを得られるし、自社に知見が貯まっていく。海外進出と訪日インバウンドのどちらであっても成果を長期にわたり獲得して財産にしていきたい企業は多いはずです。実際、訪問していただいた複数の企業様から共通して「短期ではなく中長期で海外での販路拡大や認知度拡大に取り組む方法」を模索されたご質問をいただきました。食品や美容用品などの小売業、デザインやデジタルサービス業、会計サービス業など多種多様な事業を行っている皆様が今、海外との接点を増やし、ビジネスへと繋げていこうとされていました。
さまざまなIT、クラウド、代行サービスが存在します。ただ同時に「自社でターゲット国現地人材の採用」についても考えていきませんか?
フェローズシンガポールはそういった海外進出やインバウンド対策に乗り出す日本企業を応援しています。そして、弊社を皆様の会社の“グローバル人材採用担当”に据えていただけたらと思います。弊社のサービスはDSA(Dual Side Agent)として、原則的に候補者と企業の両面を1人のエージェントが担当します。より精度高く、コミュニケーションは円滑に、フットワーク軽く、フレキシブルに、多くのご縁を創出していきます。
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