ツイッターのフォロワー数ナンバー1のアノ人は・・・
- Dig It! NYC Vol.44
- Dig It! NYC 藤井さゆり
先月のコラムで「ツイッターのフォロワー数ナンバー1(孫さんより上!)のNY在住の日本人について書きます」と予告しましたが、予想はつきましたか?
答えは、オノ・ヨーコさんです!
予想が当たった方も多いと思います。 今さら説明も必要ないくらい、世界でも有名な日本人ですよね。
オノ・ヨーコさんの歴史を振り返ると、ジョン・レノンとの関係を主として、二人が出会った1960年代以降のセンセーショナルな出来事のほうが取り上げられがちですが、それはあくまで外側から見た出来事であり、ヨーコさんの中では「自分を素直に表現したことの結果」だったのではないかと個人的に思います。
2012年現在のヨーコさんも変わらず「自分が表現したいこと」を軸としており、その姿勢はまったくブレていないようです。現在はネットを主なツールとし、ネットワールドを駆使した現代の表現者、アクティビスト、そしてクリエイターとして、さらなる進化をしているように感じられます。以前よりヨーコさんが作るアートは人とコミュニケーションするようなオープンなものが多かったと思いますが、“世界中とシェアする、メッセージが直接届く”ネットの世界は、まさに彼女の表現スタイルに合った、都合のよいものだったに違いありません。
その結果として現れているのが、2012年5月現在でツイッターのフォロワー数が226万!また、日本語専用のツイッターアカウント@dream_powerには6万人を超えるフォロワーがいます。多いときは1日に5、6回も発信される愛あふれる(ほんとに!)ヨーコさんのツイートに人々が賛同し、世界へどんどん拡散されていっているようです。
先ほど「ネットワールドを駆使した」と書きましたが、本当にその通りで、すごいのはツイッターのフォロワー数だけではありません。フェイスブックやフリッカーを初め、インスタグラム、ピンタレスト、サウンドクラウドと、あらゆるSNSを使っています。もしかして、ヨーコさんには強力なソーシャルメディアマーケッターがいるのでは?と思ってしまうほど。いや、それっぽい人が実際にいるのでしょう。オバマ大統領もソーシャルメディアを上手く駆使しています(第40回のコラムをご覧下さい)が、ヨーコさんも同じ位かもしれません。オバマ大統領は自分自信でツイートを出すことはあまりないですが、文面からしてヨーコさんはちゃんとご自分でツイートしているっぽいです。
また、“Yoko QandA”と題し、フェイスブックとツイッター上でヨーコさんへの質問を募集しており、ヨーコさんに選ばれた10-15の質問に対する答えが毎週金曜日に公式サイトimaginepeace.comで発表されます。日本人向けに日本語のツイッターアカウント@dream_powerとジョン・レノンスーパー・ライブ公式サイトdreampower-jp.comでも同様に質問を募集、ヨーコさんが日本語で答えています。オバマ大統領もそうですが、ヨーコさんもネットを通して一般人とのコミュニケーションを積極的にしています。
ちなみに先月のコラムで、アドビのレポート結果について「クリエイトするために年齢が障害になると答えた割合が日本は他国に比べて高い」と書きましたが、それに関連して、Yoko QandAでのヨーコさんの答えに面白いものがあったので紹介します。
質問者:クリエイティブなプロジェクトと必要としています。アイディアがありますか?
ヨーコさん:あなたをクリエイティブに感じさせるもの何でも。それをやるべきよ。
シンプルで力強い言葉です。
財産、名声、そして79歳!という年齢、もう別に活動もせず自分だけのためにひっそりと生きていてもよいぐらいかもしれません。しかし、まだまだヨーコさんにはやることがいっぱいあるのでしょう。そのせいか年齢を感じさせず、とても若々しいですよね。私も、年齢とともに、ではなく、さまざまな経験ととともに、どんどんクリエイティブになるよう、日々精進したいと思います。最後に今ちょうど入って来たヨーコさんのツイートをご紹介します。未来に向けたとてもポジティブなメッセージです。
Profile of 藤井さゆり
東京生まれ、アメリカ在住。日本とアメリカでの職務経験あり。
東京丸の内にある公益法人にて8年間勤務の傍ら、友人が企画したクラブイベントのフライヤーや、CDジャケットのデザインを行う。
公益法人では「地方の街づくり・街おこし」支援事業の一環で、ウェブサイト業務に携わる。 公益法人退職後、2004年より4年間、都内商業施設のサイト更新・管理、販促サイトのキャンペーンページ企画と取材・撮影を含めたライティングワーク、ウェブデザインを経験。
2008年ニューヨークに移住。ニューヨークではウェブマーケティング、サイト管理を企業にて経験、それと共にウェブデザインとライティングワークをフリーランスとして行う。現在は日本の着物をインスパイアしたオリジナルTシャツブランド「Foxy Lilly」を立ち上げ、オーナー兼デザイナーを務める。
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