シンガポールで働くメリットとは?給与・治安・必要なスキルについて、現地で働く私が解説します!【クリエイター向け】
Fellows Creative Staff Singapore PTE. LTD.代表の大石隼矢(おおいしじゅんや)です。
いつもコラムをお読みいただきありがとうございます。
多国籍な文化と急成長する経済を背景に、シンガポールはクリエイティブ系やマーケティング系のお仕事に関わる日本人にとって魅力的な働き先のひとつになっていくでしょう。「海外で働く」といえば欧米が注目されがちですが、現地で活動している私の目からみるとシンガポールにはキャリアアップや自己成長につながる多くのチャンスがあります。本記事では、シンガポールで働くメリット、具体的な仕事の内容、そして移住を成功させるためのヒントをまとめてみました !
1. シンガポールで働くメリット
1-1. 刺激的な多文化環境で成長できる
シンガポールでは、多国籍なチームで働く機会が豊富にあります。異文化理解や英語力を磨くだけでなく、独自の視点を活かしてグローバルなプロジェクトに貢献することも可能です。たとえば、ある日本人クリエイティブディレクターは、現地チームと協力してアジア全体をターゲットにした広告キャンペーンを成功させました。「異なる背景を持つ人々と働く中で、視野が広がった」との声も。
〇実際にシンガポールで働くクリエイターの声
・シンガポールではたらくひと #2:中尾さん(カスタマーサクセス)
https://www.creators-station.jp/column/183653
・シンガポールではたらくひと #7:Michelle Yeoさん(セールス&マーケティング)
https://www.creators-station.jp/column/229670
・シンガポールではたらくひと #6:Zhiyan Yinさん(コンセプトアーティスト)
https://www.creators-station.jp/column/202768
1-2. 魅力的な給与水準と税制
シンガポールの給与相場は、特にクリエイティブ業界で高めの水準にあります。2023年のシンガポール人材開発省(MOM: Ministry of Manpower)が発表したデータによると、シンガポールのフルタイム雇用者の平均月収はS$5,197(約60万円)であり、10年間で約1.4倍に成長しています。日本の平均給与と比べるとシンガポールの給与は遥かに高い傾向にあり、クリエイティブの分野でも今後、伸びていくことが期待できます。
また、シンガポールには住民税がなく、なおかつ所得税率が最高でも20%台と低く、生活に余裕が生まれる点も大きな魅力です。また、もしクリエイターとしての仕事がうまくいき、シンガポール現地で法人化をした際も、法人税は17%。他の特別措置などを考慮することで税負担はさらに軽くなり、世界で見ても税率の低い国の一つでもあります。実際、シンガポールで働くあるデザイナーは、「日本よりも手取り収入が増え、将来の貯蓄がしやすくなった」と語っています。
1-3. 快適で安全な生活環境
治安の良さ、清潔な都市環境、便利な交通インフラなど、シンガポールは住みやすい環境が整っています。例えば、シンガポールの殺人発生率は、人口10万人あたり0.12件(2022年)であり、これは日本の0.23件の約半分にあたります。またテロの脅威が極めて低く、世界各地のテロ事件の数や被害規模を指数化してランキングした「世界テロ指数」では、シンガポールは最下位グループ(最も安全な国々)にランクされています。さらに、経済平和研究所(Institute for Economics and Peace)が発表した2024年度版の世界平和度指数(Global Peace Index)では5位を記録しました。特に初めての海外生活でも安心して暮らせる点が、若いプロフェッショナルに支持されています。
2. シンガポールでのクリエイティブ・マーケティング系の仕事事情
続いて、シンガポールにおけるお仕事事情について解説していきます。シンガポールでは現在、どんな仕事が求められているのか?どんなスキルが必要で、働き方はどのようになっているのか?それぞれまとめていきます。
2-1. 今、求められている職種
シンガポールには、デジタルマーケティング、UX/UIデザイン、グラフィックデザインなど、幅広い分野での求人が存在します。特に、日本市場や日本人向けのプロジェクトが増えていきている印象で、日本人ならではの感性が評価される場面も多いです。今では「インバウンド」というワードも耳馴染みがあるかと思いますが、観光客の増加だけでなく、今後は海外ブランドがさらに日本進出してくると想像すると、日本で経験を積んだあなたのスキルが活かせるチャンスが舞い込んでくるかも!?その時に備えて海外慣れをしておく=シンガポールでの就業を検討してみるのもありでしょう!
2-2. 日系企業 vs 現地企業での働き方
日系企業では、日本語スキルを活かしつつ現地スタッフとともにマーケティング活動を行う、また支援するケースが一般的です。一方、現地企業では多国籍なチームと働き、よりグローバルな視点でキャリアを積むことができます。また、シンガポールは日本企業の進出が進んでおり、現地での接触が増えています。その影響からか、人々も親日家の人が多く、5年住んでいるわたしも親日国家だなと感じます。
2-3. 必要なスキルセットとポートフォリオ
シンガポールで評価されるために身に着けておきたいスキルセットしては、英語力が挙げられます。英語はシンガポールの公用語の一つであり、TOEICやIELTSなどの英語能力証明があると有利になります。またクリエイターとしての実績を具体的に示したポートフォリオも重要です。プログラマーであれば、自作アプリやシステム開発のデモ。マーケティング能力をアピールするのであれば、自身が手掛けて成功したキャンペーンの成果などを、表やグラフなど視覚的にわかりやすく作成しておきましょう。
3. 実際に働くためのステップ
シンガポールで働くメリットや実際の働き方を理解したら、次は現地で働くためのステップを踏みましょう。求人の探し方からビザの取得、手続きのポイントを解説します。
3-1. 求人情報の探し方
LinkedInや日系の求人サイト、現地での交流会やイベントを活用するのがおすすめです。日本人を対象にしたミートアップを積極的に行っている団体やコワーキングスペースもあるので積極的に参加すると良いでしょう!私自身も何度か参加したことがあり、そこで出会った方々と今でも交流があります。こうした場で得たつながりが、シンガポールでのチャンスを広げる第一歩になります。
3-2. ビザ取得と手続きのポイント
基本的には採用企業がビザ取得のサポートをするため、事前に企業側のサポート内容を確認しておきましょう。シンガポールにおける就業では就労ビザの取得が鍵になってきます。ビザの申請自体はかなり明確になっている一方で年々厳格になってきている傾向です。
実は最近、社員としての就業以外で会社を設立し、シンガポールでビジネスを始める方も増えているように思います。私の友人も最近個人の会社を設立し、その会社から自分用のビザを申請していました。この辺りは、近日中に取材し記事にまとめてみたいと思います!
3-3. 新生活の始め方
住居探しはエリア選びが重要です。便利な立地や治安を考慮しつつ、コスト面でも現地のアドバイスを参考にすると良いでしょう。とはいえシンガポールに住んで5年目のわたくしですが、一度も治安が悪いなと感じたことはありません!東南アジアに対してみなさんがどのようなイメージをお持ちかわかりませんが、とても安全な国です。また、現地の日本人コミュニティに参加することで、スムーズな移住が可能になります。複数の日系不動産会社も進出していて、個人向けサービスとして貸主とのコミュニケーションを代行してくれるところもあります!
4. シンガポールで働くことがキャリアに与える影響
シンガポールは外国企業を積極的に誘致しており、様々な国から優秀な人材が多く集まるという特徴があります。また、立地的にもインド洋と南シナ海・太平洋の両大海を結ぶ位置にあるため、ビジネスにおける東南アジアのハブ拠点としての役割も持っています。
そんな環境に身を置くことで、異文化理解、英語力、コミュニケーション能力といったスキルを高めることで、日本市場でも市場価値が高まります。帰国後、「異文化環境で培ったスキルが評価され、昇進につながった」というケースも少なくありません。
5. まとめ
シンガポールで働くことは、キャリアの幅を広げ、自己成長につながる貴重な経験です。弊社では、シンガポールでの仕事探しから移住支援まで、包括的なサポートを提供しています。この機会に、シンガポールという国際的なハブで新しい挑戦を始めてみませんか?
■弊社の活動について
私たちフェローズシンガポールは、ここシンガポールや東南アジアを拠点としているクリエイティブな人材と多くのネットワークを持っています。
この記事を読んでくださる企業の皆様には、フェローズシンガポールをぜひ課題解決や新たな取り組みに活用していただければと思います!ぜひプロフィールよりお気軽にご相談ください。
Fellows Creative Staff Singapore Pte. Ltd.では、フリーランスのクリエイターがリモートワークでプロジェクトを受注できるようなサービスをはじめました。その名も「Fellows Creators」。例えば日本在住者がシンガポールの案件を、シンガポール在住者が日本の案件を、といった形でクロスボーダー(越境)する案件の受発注ができるようなエージェントサービスを目指しています。
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