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WEB・モバイル2017.01.04

Snapchat専用のカメラ付きサングラスSpectaclesのポップアップストアがニューヨークでオープン。買うのに4時間待ち!

Dig It! NYC Vol.99
Dig It! NYC 藤井さゆり

Snapchatと連動したカメラ付きサングラス「Spectacles」のポップアップストアがニューヨークにて、11月末より年末までオープンしているということを聞きつけ、コラムネタに見てこようと思ったのですが、風邪のため断念(ということで、前回はOK Goの記事になりました)。ならば次回のコラムにと行く予定をしていた年末のある日、事前情報で聞いた「行列していて店内へ入るのに4時間かかる」、そしてその日の気温は-2度!ということで断念しました……。-2度の中、外で4時間待つのは辛いです。

そこで、すでに行った人々の実況をご紹介させて頂くことにより、「Spectacles」のポップアップストアとはどんなモノなのか、どのようにして買えるのかなど、少しでも現地の雰囲気などをお伝えできればと思います。

その前に……すでに使っている方も多いとは思いますが、Snapchatについて軽く説明しておきますと、若い世代に人気の画像・動画共有アプリで、相手に送った画像や動画は閲覧後自動的に削除される仕組みとなっています。画像や動画にテキストや手書き文字を追加できたり、チャットで自分のオリジナル絵文字を使用できたり、レンズと呼ばれる自撮り動画や画像に「口から虹」「犬顔」「顔交換」といったユニークなフィルタがかけられることも若い人に人気である理由のひとつ。

Intro to Snapchat

現在のCEOであるEvan Spiegelを始めとした3人の若者により開発されたアプリは、2011年秋にSnapchatと名付けられ、2012年春に人気が出始めユーザーが10万人に増加。現在は日々100万人以上のユーザーがSnapchatを使い、一日あたり100億以上の動画が閲覧されるほどの成長ぶり。

そして、2016年11月11日、Snapchat専用のカメラ付きサングラス「Spectacles」の販売を開始。

Introducing Spectacles

Spectaclesは、Snapchatでのみ使用できるビデオカメラが内臓されており、サングラスの枠の左角部分を冒頭の画像のようにクリックすると撮影が始まります。ハンズフリーで10秒(再度クリックすれば最大30秒)の動画撮影が可能。お値段は130ドルと、Googleグラスは標準価格で1500ドルでしたので、かなりの値ごろ感がありますね。Snapchatユーザーをターゲットにしているので、値段も手に入りやすいし、デザインもオシャレです。カラーはブラック、コーラル(ピンク)、ティール(青緑)の3色から選べます。

How Do Snap Spectacles Work? Mashable

さて、そのSpectaclesの販売方法がまたユニーク。2016年11月11日にロサンゼルスに設置された「Snapbot」と呼ばれるSpectacles専用の自動販売機1台のみにより販売されたのが最初。しかもSnapbotは1日で他の設置場所に移動してしまうというもので、以前にはグランドキャニオンに設置されたことも。設置場所はSpectaclesのウェブサイトにて確認はできるようになっているとしても、通常の店舗やオンラインストアを介さずに「日々移動する自動販売機1台の設置」での販売方法は面白いです。買う人にとっては不便ですが……。

ニューヨークでの販売も同様で、「ポップアップストア」と言われていますが、店内の壁にスマートフォン型スクリーンの展示がいくつかある他、奥に1台のSnapbotが置かれているだけ。その1台のSnapbotからSpectaclesを購入します。色を選択、クレジットカードを挿入するとモノが出てくるという仕組み。しかもSnapbotからストックがなくなるとそこで販売終了。並んで待っていていも、絶対に手に入るという保証はありません。

それでは、実際に行って購入された方やメディアによるツイート、ビデオレポートをご紹介したいと思います。ちなみにポップアップストアは、マンハッタン5番街の59丁目にあります。

ニューヨークの街角。外壁がSpectaclesのラッピングビルになっています。 (ポップアップストアが入っているビルとは別のビル)

ポップアップストア前。たくさん人が並んでいるのが見えますね。

外壁の様子。Snapbotをイメージした黄色い縦長の看板が目印。店内にも人がまだ並んでいるのが見えます。2枚目の画像には、向かいにガラス張りのアップルストアがあるのが見えます。

USA: Queues form as Snapchat Spectacles pop-up store opens in New York Ruptly TV

ドイツのニュースメディアが撮影したもの。かなりの行列ができていること、内部の展示、Spectaclesを購入する人々の様子が確認できます。

Snapchat Spectacles: What's All the Hype? Wall Street Journal

Wall Street Journalによるニュース。気温は0度でも外に長い行列。レポーターが「なぜSpectaclesを買いたいのですか?」と並んでいる人に聞くと「新しいモノだから買ってみたい。」「8歳と12歳の子供のクリスマスプレゼントに。」と答えています。ebayでは転売され800ドル以上で売られているとのこと。最後のインタビューに答えた男性は「4時間並んだけれども手に入れることはできなかった」そうです!

BUY SNAPCHAT SPECTACLES IN NYC! Sam Sheffer

実際にSnapbotから購入している様子を実況しています。自分の希望したカラーのボタンを押すとスクリーン上でARによりSpectaclesを着けている姿が映し出されます。

Ridiculous Snapchat Spectacles Vending Machine Krispyshorts

現地に向かうため、ニューヨークの地下鉄に乗るところから始まり、街並みを映していたり、友人に会ったりしてちょっと長いのですが、それも含めてお楽しみください。並んでいる場面では、順番待ちのためリストバンドが配れられています。結局彼は、5時間待ちでSpectaclesを手に入れたわけですが、外で待っている間「寒い!むちゃくちゃ寒い!」の連発。「サングラス自体はカッコイイ、しかし売り方がクールじゃない。1台の自動販売機しかないし、買うのに5時間もかかるなんて、バカげてる!」との感想。

さて、みなさんはどう思いましたか?

Snapchatも面白いアプリだし、Spectaclesのデザインはカッコイイと思います。でもやっぱり4時間、5時間も寒い中待って買うものではないな……と。

近いうちに日本のどこかにSnapbotが設置される日もあるかも?!

spectacles https://www.spectacles.com/

Profile of 藤井さゆり

藤井さゆり

東京生まれ、アメリカ在住。日本とアメリカでの職務経験あり。
東京丸の内にある公益法人にて8年間勤務の傍ら、友人が企画したクラブイベントのフライヤーや、CDジャケットのデザインを行う。
公益法人では「地方の街づくり・街おこし」支援事業の一環で、ウェブサイト業務に携わる。 公益法人退職後、2004年より4年間、都内商業施設のサイト更新・管理、販促サイトのキャンペーンページ企画と取材・撮影を含めたライティングワーク、ウェブデザインを経験。
2008年ニューヨークに移住。ニューヨークではウェブマーケティング、サイト管理を企業にて経験、それと共にウェブデザインとライティングワークをフリーランスとして行う。現在は日本の着物をインスパイアしたオリジナルTシャツブランド「Foxy Lilly」を立ち上げ、オーナー兼デザイナーを務める。
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