WEB・モバイル2021.09.08

過去にとらわれず、前だけを見てチャレンジしていくことが、会社を継続するチカラになる。脱・受託思考の仕事で生き残る!

京都
株式会社スカイセンス 代表取締役
Takaaki Ueda
上田 孝章

「人と技術をつなぐ」をテーマに、生産管理システムや基幹系システム、組み込みソフト、制御ソフトの開発に加え、Webアプリケーションやスマートフォンアプリの開発を手掛ける株式会社スカイセンス。創業者の上田孝章(うえだ たかあき)さんは、フリーランスのエンジニアとして経験を積み、その後、会社を設立しました。

上田さんのお話から見えてきたのは、変化の激しい業界の中で生き残るための方策。必要なのは、あえて経験や過去の実績には頼らないという潔さです。常に前を見て自分自身をブラッシュアップし続ける姿は、これからの働き方を提示するひとつのモデルケースにもなるのではないでしょうか。

意思を持ち、根を張らずに、時流に乗るという会社経営のノウハウを伺いました。

 

京都に来たのは修学旅行からの“縁”。フリーランスから企業するまで

 

上田さんの経歴を教えてください。

 

会社を立ち上げて13年目になります。2年ほどシステム開発関連の会社勤めを経験した後、5~6年フリーランスでソフトウェアの開発をしていました。やっていたことは、今と同じですね。もともと、モノづくりが好きで、いずれは自分で会社を立ち上げたいという思いがあったので、スカイセンスを立ち上げました。一緒に始めようと声をかけてくれた仲間が背中を押してくれたような形でのスタートです。

上田さんの出身はどちらですか?

熊本です。京都には修学旅行で来て、そのときの印象がとても良く、進学先として京都の専門学校を選びました。それから、そのまま京都に根付いたような感じです。

 

信条は「クオリティの高いシステムを納品すること」

Webサイト:https://www.skysense.co.jp/

 

どのように仕事を増やしていきましたか?


最初はフリーランスのときから関わっていた仕事が中心で、徐々に新規案件が増えていきました。会社の立ち上げ当時から営業を担当していたスタッフが、新規開拓を担ってくれていたんです。拠点は京都ですが、現在は約8割が大阪の案件になります。

僕は開発担当なので、当時はお客さまのところに常駐して開発の仕事を行っていました。案件ごとに常駐する期間も違って、短いものであれば数か月ですが、長いと1年、2年という長期に渡ることもありますね。

主軸になる事業は何でしょうか。

大きな規模の会社の場合、一般的に販売されているソフトウェアだけでは対応しきれない部分があるので、その会社に合った基幹系システムを構築する必要があり、この開発が主な業務になります。例えば工場であれば、生産管理システムなどですね。

技術力と信頼に関しては、お客さまにお褒めの言葉をいただくことが多いですね。お客さまが満足するクオリティのシステムを構築して、「スカイセンスさんにお願いして良かった」と言っていただけることが、次の仕事につながっていると感じています。これが弊社の強みです。

仕事をする上で大切にしていることを教えてください。


数千万円から億単位のお金をかけていただくので、責任は重いですね。ちゃんとしたものを作らないといけないという使命感をもって仕事をしています。お客さまも当然、お金をかけたら、かけただけのものが欲しいと思いますよね。対価に見合う以上のものを作ることを意識しています。

 

システムが完成したときの達成感に魅せられて

仕事を請け負ってから納品まではどのような流れでしょうか。

開発中もクライアントとのやりとりは頻繁にありますし、納品したあとも新たな要望が出てくることもあります。基本は保守という形で関係は続いていきますね。システム構築には平均して1年から2年くらいかかりますので、クライアントとの信頼関係を築いていくことは重要です。

現在は5社くらいの仕事を請け負っています。クライアント先に常駐する場合は、仕事の割り振りは先方に任せています。現在も数名のスタッフが出向中です。うちでシステムを構築する場合は、スタッフの人数も少ないので、「できる人が何でもやる」体制ですね。

システム開発を依頼するクライアントは何らかの問題を抱えています。何を作りたいのか、何を必要とされているのかをじっくり掘り下げてから、開発をスタートします。

システム開発の仕事のやりがいは何でしょうか。


シンプルにモノが出来上がったときの達成感ですね。モノづくりの醍醐味はそこにつきます。特にシステム開発には時間がかかりますので、達成感は大きいのかもしれません。作っているときは、うまくいかないことも多く、なかなかゴールが見えないので辛いこともたくさんありますが……。問題をクリアしながらひとつひとつ階段を上っていき、ゴールにたどり着いたときの喜びはひとしおです。 


システム開発の内容はそれぞれまったく違うものなんでしょうか。


クライアントによって、やりたいことはそれぞれ違いますが、我々がやらなければならないことは決まっています。データを1か所に集めて、それに手を加えていくという作業が基本。過去の経験などを組み合わせることで、できることが増えていきます。

アプリ作成プラットフォーム「Appsol」はプログラミングの知識が不要で、
ノーコードでスマホアプリが作成・更新・運用できるサービス

 

コミュニケーションがスムーズに取れる職場づくり


社内の雰囲気づくりで大切にしていることはありますか。


社内の風通しの良さは、仕事のクオリティに直結します。話しづらい雰囲気になるとコミュニケーションがとれなくなりますので、そのあたりは気を付けています。

どんな人材に来てほしいですか?


若くて経験値の高い人ですが、そのような人は本当に少ないので、とにかく若い人に来てもらい勉強してもらえたらと思います。社会人として何年か経験を積んでいるけれど、実務経験が少ない……という方は大歓迎です。入社したら即戦力になっていただきます。現場で先輩が教えて、学んでいってもらいます。実践あるのみです。

 

目指すは、多くの人が利用するインターネット上のサービスを生み出すこと

この先のビジョンについてはどのようにお考えでしょうか。


そうですね。何年かかるか分からないのですが、インターネット上にある何かしらのサービスを作って、それをメインでやっていけたらと思っています。企業向けだけではなく、一般の方に向けたものを作ってみたいですね。これから少しずつ考えていこうと思っているところです。

会社の中でもたまにそういう話が出ます。結局それってアイデアなんですよね。自分たちのアイデアの中で、新しいサービスを生み出すことが目標です。たくさんの人からちょっとずつお金を集めたら大きくなりますよね。そのようなことをやってみたいので、サブスクリプションには興味があります。思いついたらすぐやらないと、誰かが先にやってしまいます。もちろん、先に始めても、後発組が力をつけてきたら負けてしまうでしょう。必要なのは、アイデアとスピード感、そして、絶えず新しいサービスを生み出したい気持ちかもしれません。

モノづくりを仕事にしたいと思っているクリエイターたちへ、メッセージをお願いします。


何かを作り出そうと思っていることに対して、中途半端ではダメだと思っています。まずは全力で取り組むこと。そうすれば、必ず結果は出ます。たとえ1回でダメでも次は結果が出るかもしれない。2回ダメでも3回目には結果が出るかもしれません。本気でやり続けてほしいですね。

取材日:2021年6月28日 ライティング:キャリアクリエ

株式会社スカイセンス

  • 代表者名:上田 孝章
  • 設立年月:2008年2月
  • 事業内容:コンピュータシステムの設計、開発、運用、保守及び販売/インターネットを利用した各種情報提供サービス/インターネットを利用したホームページの企画及び運営/労働者派遣事業
  • 所在地:〒600-8095京都市下京区東洞院通綾小路下ル扇酒屋町289デ・リードビル5階
  • URL:https://www.skysense.co.jp/
  • お問い合わせ先:https://www.skysense.co.jp/contact/

日本中のクリエイターを応援するメディアクリエイターズステーションをフォロー!

TOP