WEB・モバイル2021.09.08

デザインの力でこの世界をパッと明るくする株式会社アカリヲ

名古屋
株式会社アカリヲ 代表取締役
Hotaru Akutsu
阿久津 ほたる

名古屋を拠点に、Webやグラフィック、パッケージをはじめとするデザイン業務や、ブランディングなどを手掛ける株式会社アカリヲ。デザインワークの領域は広く、2022年からはキッズアパレルブランドもスタートさせます。

女性5人のクリエイターチームをまとめる代表の阿久津ほたる(あくつ ほたる)さんに、起業までのいきさつや会社の強み、心掛けていること、今後のビジョンなどを伺いました。

 

漫画家やイラストレーターが夢だった

 

子ども時代の夢を教えてください。

小学生の頃は漫画家やイラストレーターを夢見ていました。私が漫画を描いて、友人が小説を書いて、オリジナルの週刊誌を発行し、友達に見せていました。「次はいつ出るの?」と聞かれるのがすごく嬉しくて、「あ〜締め切りが……」とか言いながら創作していました。絵が飛び抜けてうまかったわけではないのに、今振り返ると本当に恥ずかしいです(笑)。

では、そのままクリエイターの道に?

大学では産業工芸デザインを専攻してプロダクトデザインを学んだのですが、課題で家具などをデザインするよりも、それをアピールするパネル作りに興味をもちました。しかし、卒業制作が大変すぎてデザインそのものがちょっと嫌になり、求人情報誌の会社に営業として就職したんです。

就職されてからのキャリアを教えてください。

営業職についたものの、求人系の営業はハードすぎて、1年弱で上司に退職の相談をすることに。すると「うちには制作部という別の受け皿があるじゃない」と制作部にかけあってくれ、そちらに異動することになりました。
求人情報誌の広告原稿のデザインを中心に、ホームページやチラシなどのデザインも担当し、デザイナーとして4年ほどキャリアを積みました。
その後はチョコレートのメーカーに転職。商品パッケージやディスプレイ、ブランディングなどを手掛けました。そしてWebサイト制作を中心とするデザイン会社に転職し、Webデザインの経験を積んだ後に独立したんです。

独立のいきさつを聞かせていただけますか?

もともと独立に興味がなかったわけではないですが、一人で始めるのは寂しいなと思っていました。そんなとき、求人情報誌の会社で先輩だった前田が退職したと聞き、話してみると先のことはまだ決めていないとのこと。「一緒に何か始めませんか?!」と声をかけたところ、快くOKしてくれました。ノリもあったのですが、まったく別の見方で意見をくれるので、二人で始めることで、よりよい方向に進める!と確信し、迷いはありませんでした。
 

“結果”までを考えて、デザインと向き合い、デザインを育てる

起業からの道のりと現在の事業を教えてください。

2015年に二人でスタートして、2021年の4月に法人化しました。かつての後輩や同僚なども加わり、現在のメンバーは5人です。

Webサイト制作を中心にグラフィック、パッケージ、ブランディングなど幅広くデザインしています。

株式会社アカリヲの社名の由来は?

「誰かが困っている時に、少しでも明りを灯せたらいいね」という想いからです。社名は前田が考えてくれました。ロゴマークもパッと明るくなっているイメージをデザインしました。

会社の強みはどんなところにありますか?

スタッフそれぞれに長所や得意分野があるので、お客さまのどんな悩みや課題でも、誰かが解決策を見つけられるのが強みです。
あとは、世の中の需要は減ってきていますが「紙のデザイン」にこだわりをもっています。膨大な情報が流れていくWebよりも、紙に書かれた文字のほうが心の中にちゃんと入ってくると思っており、それはデザインにも通ずると感じています。

また、デザインは日々進化していくものだと思っています。特にWebサイトはつくって終わりではなく、そのときどきの課題を解決できるように手を加え、運用していくことが大事。新しいコンテンツを企画したり、紙のデザインとWebデザインを連動させたり、お客さまと一緒にデザインを育てていくことを大切にしています

社長が日々、心掛けていることは?

お客さまとも、スタッフとも、外部クリエイターとも、“人と人”として仕事をするために、とにかく嘘をつかないことを心掛けています。

自分がごまかしたり、駆け引きをしだすと、相手もそうすると思うんです。私はそもそもごましや駆け引きは苦手ですし、お客さまからもよいお話しが伺えないと思うので、なんでも素直に言うようにしています。コミュニケーションは、デザインする上でも大切なもののひとつです。

クリエイターとして意識していることはありますか?

たとえば求人系の仕事だと、広告を見てもらうのが目的ではなく、応募してもらわないと意味がありません。お客さまとしてもお金を出す意味がないと思います。

だから、デザインの先にある反響や、結果までを考えたデザインを常に意識しています。

 

スタッフの個性を伸ばし、みんなで高め合う

 

今後の目標やビジョンを教えてください。

スタッフの個性を伸ばしていきたいので、事業としてやりたいアイデアはたくさんありますね。具体的に動き出しているのがキッズアパレルブランドの立ち上げで、2022年のスタートに向けて準備を進めているところです。

その他に、家を建てたり子どもが産まれたりした時などの記念になるような、個人向けポスターデザインの事業も検討中です。

また、印刷会社などおつきあいのある企業とのコラボレーションで、新たな価値を生み出したいとも考えています。

事業を行っていく中で、スタッフによく伝えていることは?

「どんなことでもいいから、世の中にアンテナを張っていてね」と話していますね。

なかなか外に出づらい時期ですが、得意なことや興味がある分野をとことん深掘って、それをみんなに共有しようと。

そうすれば自分が今まで興味がなかったものの魅力やおもしろさに気づけるかもしれないし、ディープな話を聞けると何かラッキーな気持ちになります。そうやってみんなで高め合っていきたいですね。

最後に、世の中のクリエイターにアドバイスをお願いします。

前提としてもともと才能をもっているクリエイターってほとんどいないと思います。私自身もそうです。

その上でクリエイターとして活躍するためには、お客さまの気持ちをキャッチして分かってあげる“汲み取る力”が重要です。なぜならクリエイティブの技術は努力で向上しますが、人の気持ちが分からないままだと期待に応えられないからです。

また、お客さまの事業やサービスに興味をもって、初心者のようになって何でも素直に聞くことも大切。そして今度は、買う側の気持ちになりきって「どうすれば手に取りたくなるか?」を考え抜いてデザインすると、きっとうまくいきますよ!

取材日:2021年7月20日

 

株式会社アカリヲ

  • 代表者名:阿久津 ほたる
  • 設立年月:2021年4月
  • 事業内容:Webデザイン、グラフィックデザイン、ライティング、ロゴデザイン、ブランディング
  • 所在地:〒461-0011愛知県名古屋市中区大須3丁目13-9アンドール大須ビル302
  • 電話番号:052-870-2103
  • URL:https://akariwo.com/
  • 連絡先:https://akariwo.com/contact

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