TYK Promotionは太陽のように輝く場所となってみんなを照らしたい
名古屋のエンタメシーンを盛り上げるマルチタレント「YO!YO!YOSUKE 」こと、臼井陽介(うすい ようすけ)さんが立ち上げた株式会社TYK Promotion。主な事業は、声優・芸能タレントの育成とマネージメント、エンターテインメントコンテンツのプロデュースです。「名古屋から革命を」を理念に、地元を魅力のある街にしていくために活動してきました。
2021年10月からは作品の立ち上げと声優のキャスティングに大きく関わった、中部地区初のオリジナルアニメ『シキザクラ』が、中京テレビ・日本テレビ・秋田放送・福岡放送・熊本県民テレビ・BS日テレで放送に。臼井さんに、会社を立ち上げるまでのいきさつや、TYK Promotionの強み、仕事のモットー、今後のビジョンなどを聞いていきます。
“声”を褒められ、その才能を活かす道へ
少年時代の夢を教えていただけますか?
小学生の頃は少年ジャンプの全盛期。ドラゴンボールが大好きだったので鳥山明さんのような漫画家になりたいと思っていました。そして中学・高校の6年間はJリーガーに憧れてサッカーに打ち込みました。ポジションはゴールキーパーで、そのときに褒められたのがよく通る“声”だったんです。
その声を、どのようにお仕事につなげてきたのでしょうか?
学校では進学コースだったのですが、大学へは行かずに「代々木アニメーション学院」の声優タレント科に進みました。そこで初めて芸事の魅力に出会ったんです。卒業するとほとんどはタレント・声優事務所の養成所に入るのですが、私は人と同じことをするのが嫌いで、事務所オーディションを一切受けませんでした。
そして選んだのが、3ヶ月のイングランド(マンチェスター)留学。英語を学びながら大好きなベッカム選手のプレーを間近で見たい気持ちと、いつか“知るサッカー”を仕事にしていきたいという気持ちがあったので。
帰国後はインターナショナルな雰囲気のある「ハードロックカフェ」でMCをやりました。それでイベントの盛り上げ役をしていたところ、偶然「ZIP-FM」という名古屋で有名なラジオ局の方の目に留まり、興味を持っていただいたんです。
そのチャンスを生かされたのですね。
実は「ハードロックカフェ」店長がお膳立てをしてくれたので、すぐに会うこともできたのですが、そのチャンスはすぐには生かしませんでした。なぜなら「ZIP-FM」のDJのほとんどはネイティブスピーカー、当時の私の英語力では運良くDJになれても長続きはしないと感じたからです。ですからもう1年留学して、語学力を養うことに。
そして翌年「ZIP-FM」の「ミュージック・ナビゲーターコンテスト」に応募して、準グランプリを獲得。2005年からDJのキャリアをスタートし、それから名古屋グランパスのスタジアムDJを努めるなど、キャリアを重ねていきました。
『シキザクラ』を地元に愛される存在に
そこから会社にしました。社名の由来を教えていただけますか?
20代の頃は、クラブ音楽関係の仕事に携わることが多く、沢山の仲間とそこで知り合いました。そんな彼らと歳を重ねてからも良い関係を築いていくために、夜ではなく昼間に健全に(笑)交流を深める大人のサークル「太陽会」を作りました。
その頭文字「TYK」が、社名の由来で、TYKの3文字にはそれぞれ「太陽のように輝く」「夢を掴む」「革命を起こす」という想いを込めました。太陽のように輝く仲間たちと共に常に新たな挑戦・発信をし続ける会社でありたいです。
手掛けている事業と、会社としての強みを教えてください。
声優・タレントのマネジメントとキャスティング、所属タレントの育成が主な事業です。また、エンターテインメントをつなぐハブのような役割やコンテンツプロデュースも行っています。
会社としての強みは、アニメーションとの親和性。アニメのキャスティングを手掛けているため、所属タレントは自信を持って「声優」も名乗れます。名古屋には声優になりたかったけれど、彼らが出演する場がなく、ナレーターを目指す方が多かったんですよ。
現在、特に力を入れているプロジェクトは何ですか?
大好きな名古屋を盛り上げるエンターテインメントを生み出すため、2021年10月から放送された名古屋初のオリジナルアニメ『シキザクラ』に力を入れています。
アニメ好きが信頼を寄せるサイトの「2021年秋アニメ、“いま”一番推せる作品は?」ランキングで1位と僅差の2位に輝きました。ちなみに3位は『鬼滅の刃』。作品にかかわった皆の力で鬼滅越えを果たせて、素直にうれしかったですね。
私の中で『シキザクラ』は放映される3カ月だけのコンテンツではなく、5年構想で成長させていくエンターテインメント。これからさらに盛り上げ、地元に愛される存在にしていきたいです。
いちタレントとして活動するだけではなく、事務所を立ち上げ、若手を育成する理由は?
名古屋のエンターテインメント業界を耕し、繁栄させるためです。名古屋にはこれまで “今のエンターテインメント業界に求められていること″を現役のタレントが教える場がありませんでした。
未来のある若手がチャンスを掴んで成功できる環境を整えるため、各エンタメ界の現役を講師に迎え質の高いトレーニングを日々弊社運営のスタジオ『TYK STUDIO』にて行っています。
“楽”と“楽しい”は違うはずだから
臼井さんが日々心掛けていることはありますか?
エンターテインメントが多様化する中で、私たちが生み出したものに時間を費やして楽しんでいただけるのは本当にありがたいことです。だから、100%以上の力で仕事をして、お返しすることを心掛けています。
そして自分にしかできないものをお客さんが堪能し、120%、150%の満足感を得てもらえるとうれしいですね。
今後の目標やビジョンを教えてください。
形にはこだわっていないのですが、太陽のように輝く場所となってみんなを照らし、ゆくゆくは日本中、世界の皆さんに喜んでもらえるオンリーワンの会社にするのが揺るぎない目標です。
直近はアニメーションに力を入れていますが、エンターテインメント業界を広く見て可能性を模索していきます。
また個人的には最近、ベンチャー企業、スタートアップ企業が関わるイベントで司会をする事に力を入れています。教育やテクノロジー、SDGsなど、一見エンターテインメントに関係がないような世界や日本が注目している事象とエンターテインメントを掛け合わせ、昇華したときに新しい何かが生まれそうだという期待感を強く抱いています。
最後に、世のクリエイターにアドバイスをお願いします。
クリエイターや芸能の道は厳しい反面、他の人たちが得られないものを得られる“夢のある場所”です。
今はフリーランスはもちろん、所属している人間も“個”が評価される時代です。だからこそ自分がどれだけやったかが成果としてダイレクトに返ってきます。
“楽(らく)”と“楽しい”は違っていて、本当に“楽しい”ことをするにはその過程に努力や辛抱が必要です。“楽”に24時間を過ごしていてはたどり着けない、とことん努力した方が“楽しい”に近づけるのは、時代が変わっても普遍な本質だと思います。
また、こんな時代ですが若者は出会いを特に大切にしてください。出会った瞬間に何かが起こらなくても、数年後に人と人とのかけ合わせや化学反応で、イノベーションが起きることがあるからです。
若い頃はお金も、時間も、体力も使ってとにかくタネをまき続けて、花が開くチャンスを自分で引き寄せてくださいね。
取材日:2021年11月17日
株式会社TYK Promotion
- 代表者名:臼井 陽介
- 設立年月:2018年2月法人化(2010年4月設立)
- 資本金:758万円
- 事業内容:芸能タレントの育成及びマネジメント、エンターテインメントコンテンツビジネスの企画・プロデュース
- 所在地:
(本社)〒464-0850 名古屋市千種区今池1-2-5
(STUDIO)〒468-0058 愛知県名古屋市天白区植田西2丁目 1506番地 - 電話番号:052-732-2216
- URL:http://www.tykpromotion.com
- 連絡先:info@tykpromotion.com
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