「音」のプロ集団として人々に感動と喜びを与える、東海サウンド

名古屋
株式会社東海サウンド 代表取締役
Ozaki Katsuhiro
尾崎 勝弘

映像作品の音響効果を中心に、収録から仕上げまで、あらゆる「音」の要望に応え続ける株式会社東海サウンド。人々に感動と喜びを与える音のプロ集団として、活躍のフィールドを広げています。今回は代表の尾崎勝弘(おざき かつひろ)さんと制作部長兼執行役員の澤田さん、現場で音響効果を担当する北原さんの3人に、東海サウンドの強みや今後のビジョンなどを伺いました。

 

攻めの改革を、つぎつぎと

御社の成り立ちを教えてください。

尾崎:東海テレビの音効(音響効果)部門にいた6人が1968年に立ち上げた会社「東海効果プロダクション」が1971年に社名変更して「東海サウンド」が生まれました。ちなみに私は3代目の代表になります。

尾崎社長が代表になってから取り組まれたことは?

尾崎:私が代表になったのが2014年。2年ほど状況の整理を行なってから、さまざまな取り組みを進めてきました。2017年に音楽出版社の「アナヴァンミュージック」を設立し、2018年は働き方改革の一環で正社員化を進め、2020年には東京支社を設立し執行役員制度を導入。
2022年は「風の時代」に合わせ情報や知識等をアウトプットし、皆様のお役に立てる部署を新設する予定です。

立て続けに“攻めの改革”をされていますね。そのようなビジネスマインドは子どもの頃からあったのでしょうか?

尾崎:小学生の頃はサファリパークのような全天候型動物園の経営者になるのが夢で、社長にはなりたかったのかもしれません。中学でビートルズ好きの友人と出会ってギターを始め、そこから音楽にのめり込んでいきました。

東海サウンドに入られるまでを教えていただけますか?

尾崎:10代から続けて来たバンド活動が盛んだった27歳の頃に「音」繋がりで東海サウンドを紹介していただきました。
その頃からお世話になっている吉田創業社長には今でも経営について相談させて頂いており、感謝しかありません。

 

テレビアニメ『シキザクラ』を経験して

  北原さん

御社が手がけているビジネスを教えていただけますか?

尾崎:テレビ番組などで使われる音楽の選曲と音響効果、あとは2018年にリニューアルしたスタジオ「sound design dept.」を活用してレコーディング・ミキシングも行なっています。スタジオ併設のブースではアフレコなど多人数での収録も可能です。グループ会社の「アナヴァンミュージック」ではテレビ・ネット番組用BGMに特化した音源を制作しています。

ロゴマークの由来も教えてください。

尾崎:コンテンツを通じて感動のスイッチを入れる動画のプレイボタンである「▶︎」をイメージしながら、東海サウンドの「T」と「S」の文字を組み合わせています。また、幸福感の象徴色であるピンクを採用し、その濃度を高めることで鮮烈な感動を表現しています。

2021年秋に話題になった、名古屋初のテレビアニメ『シキザクラ』でも活躍されたと伺いました。

北原:『シキザクラ』では音響効果と録音調整を任せていただきました。私ともうひとりが音響効果を担当し、すべての音源をとりまとめる録音調整を澤田が手がけました。
澤田:ちょうどスタジオを改装するタイミングで話をいただいたので、当社で声優さんがアフレコができるよう機器の選定やレイアウトに変更を加えました。

初のアニメを経験されていかがでしたか?

北原:アニメは大好きだったので最初はただただ嬉しかったのですが、やるべきことが見えてくるとビビり半分、期待半分という感じでした(笑)。ベストを尽くして反響も良かったので安心しましたが、終わってみると反省はつきないですね。
澤田:私はそこまでアニメ好きではなかったです。しかし名古屋初のテレビアニメがどれだけ画期的なことなのかは理解していました。そんな大きなプロジェクトに、会社としても個人としても声をかけていただいたことが嬉しかったですし、誰もやったことがないからこそ奮い立ちました。今は無事に完成して、とにかくホッとしています。

 

“音の総合商社”として事業を展開

澤田さん

東海サウンドの強みはどんなところにありますか?

尾崎:いろいろありますが、一番は放送局との53年にわたる歴史と信頼関係だと感じています。あとは、現場だけで60名を超えるメンバーの組織力も強みですね。
澤田:これだけの規模がある音の総合ポストプロダクションは、全国的にも珍しい存在です。人数がいるからこそ、急な案件にも対応できます。また、東海地方でかなりの番組を担っているのでジャンルを選ばす対応できる幅広さも強みだと思っています。
北原:『シキザクラ』は数カ月にわたる制作期間の長いプロジェクトだったのですが、そのように思い切った仕事ができるのも東海サウンドならではの強みです。

御社が今後やることをお聞かせください。

北原:私としては『シキザクラ』を手がけた「ナゴヤアニメプロジェクト」の第2弾・第3弾を楽しみにしていますし、他のアニメでも音の仕事をしたいです。アニメの仕事は苦しさもありましたが、ぜひもう1回やってみたいですね。
澤田:コロナ禍で東京に緊急事態宣言が出た時期のことです。当社と東京をオンラインでつないでプロジェクトを進める案件が、複数来ました。その経験を通じて、地域に関係なく仕事ができる時代になったことを実感しました。今後は全国の案件を積極的に進めていきたいです。
尾崎:コロナ禍が落ち着いたら“音の総合商社”として、国内はもちろんグローバルに事業を展開したいと考えています。もっと利益を出せる会社に成長させて、その利益を社員に還元していきたいですね。

最後に、世のクリエイターにメッセージをお願いします。

尾崎:クリエイターの皆さんには人々を魅了し感動させる作品作りに情熱を注いで欲しいと思います。先ずは「熱」が大事です。
そして技術や感性を磨くことも大切ですが、ピュアな「心」が作品作りの原点だと思います。

日々の言動・行動より「心」を磨き、ピュアで濁りのない「心」からの作品を創作下さい。

 

取材日:2021年12月13日

株式会社東海サウンド

  • 代表者名:尾崎 勝弘
  • 創立年月:1968年11月
  • 設立年月:1970年1月
  • 資本金:1,500万円
  • 事業内容:音響効果、ポストプロダクション
  • 所在地:〒461-0005 名古屋市東区東桜2-5-11 シェーネルビル202
  • 電話番号:052-937-0122
  • URL:https://tokaisound.co.jp
  • お問い合わせ先:https://tokaisound.co.jp/contact

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