結果をもたらすデザインであま市の企業の「はじめの一歩」をサポート
南米ペルー出身のヴェラスケス ルベンさんが2020年に立ち上げた株式会社ファーストステップ。奥様の地元・あま市を拠点に、周辺に位置する津島市、稲沢市、清須市、大治町、愛西市など地域のお客様に寄り添う姿勢でホームページや広告を制作しています。
ルベンさんが日本で起業するまでのストーリーや会社の強み、拠点であるあま市の商工業とのつながり、仕事のモットーやデザインの力・魅力などを伺いました。
憧れの日本で、大好きなクリエイティブを
子供時代の夢を教えてください。
父の影響で幼少時代は警察官に憧れていましたが、広告や映像などクリエイティブの世界にも興味を持って、CMを何度も見て「どんなふうに作られているんだろう?」と考えるのが好きな少年でした。地元ペルーではNHKの番組が放送されています。「できるかな」のノッポさんや日本の人形劇が好きで、クリエイティビティの高い日本にいつか行くのが夢でした。
日本にはいつ来られたのでしょうか?
22歳の頃です。ペルーでは高校を卒業すると実家から離れて暮らすのが一般的なため、私は船長を養成する全寮制の「商業船舶大学」に進みました。しかし、大学の学びで興味を持ったのは英語と少年時代から得意だったパソコン、そして製図の3つだけでした。それで船長の道に進むことなく、大学を卒業して1年ほどバックパックを背負ってアルゼンチンを巡り、ペルーに帰国してしばらくしてから来日しました。
日本に来てからのことを聞かせてください。
当時、知っていた日本語は「サヨナラ」と「ツナミ」だけ(笑)。来日して6年ほどは、あまり日本語を話す必要がない力仕事や工場で働きながら、同時に専門学校に行くため日本語能力試験の勉強もしました。日本語だけでなく、日本の文化や日本人の考え方、付き合い方を学ぶのに有意義な時間でした。
その後、コンピューターの専門学校(夜間)に通ってプログラミングやデザインを学び、昼間は小さなデザイン事務所でアルバイトを始めました。今もパートナーとして一緒に働いているイラストレーターは、専門学校で出会った友人なんです。
独立までのキャリアを教えていただけますか?
デザイン事務所では雑誌広告やWeb制作を経験しました。専門学校卒業後は一般企業に就職し、広告宣伝部の立ち上げと社内インフラの整備に挑戦しました。思いついたことは何でもやらせてくれる社風で、名刺のデザインから看板制作、社員インタビュー映像のプロデュースまで様々なことを手掛けました。
さらなるキャリアアップのために大手Web制作会社に転職し、上場企業のマーケティング戦略にも携わりました。10名以上の部下をもってマネジメントも学び、充分なスキルと経験が得られたことを実感した後に、ファーストステップの立ち上げを決意しました。
「起業したい!」という想いは以前からあったのでしょうか?
母がアパレルメーカーの経営をしていたので身近ではありました。起業がしたいというよりは「自分が好きなこと、やりたいことをしたい!」という想いのほうが強かったです。
愛着のある「あま市」で名を上げたい
現在の事業内容を教えてください。
顧客像を見定め、マーケティング領域からしっかりと考える戦略的なホームページ制作とグラフィックデザイン、ドメイン・サーバー運用のお手伝いまでをサポートしています。企画、情報設計、撮影、イラスト、文章、プログラミング、サポートといった、提案から完成・運用までをエキスパート集団が一気通貫で制作するのが私たちの特徴です。
会社としての強みはどんなところにありますか?
ファーストステップの強みと自慢は、なんといっても協業して多彩な制作物を生み出してくれる外部パートナーの存在です。デザイナー、イラストレーター、コピーライター、エンジニアなど、パッションのある優秀なプロフェッショナル達が、私たちの戦略に沿って着実にアウトプットをしてくれます。案件の戦略や予算によってチーム編成をフレキシブルに変えることができるのも強みです。パッションのある仲間達と大好きなクリエイティブができることに喜びを感じています。
会社名「ファーストステップ」に託した想いも教えてください。
その名の通り「はじめの一歩」を大事にするという想いで名付けました。私は起業したあま市で名を上げたいと考えているのですが、あま市周辺は名古屋のように多くの大企業があるわけではありません。
中小企業が自社だけでマーケティングやクリエイティブ戦略を立てるのはなかなか大変なことですが、私たちがお手伝いすることでお客様のマーケティング戦略の「はじめの一歩」をサポートしたいと考えています。
あま市に思い入れを持たれている理由を教えていただけますか?
あま市に移住したきっかけは妻の地元だったからなのですが、この場所に家を建て、子どもを育て、地域の人々と交流しながら家族の時間を過ごすうちに愛着がわきました。あま市は私にとっての第二の故郷のような存在です。
ルベン社長のモットーや日々心掛けていることは何ですか?
モットーは「Always Everyone Delight」です。周りのみんなが喜びを感じることで、私も幸せになれると信じています。
仕事では、お客様と最初に会う前に業界や会社をよく調べます。お会いした際には「どんな悩みがあるのか?」「どんなことがしたいのか?」「どんな想いで経営をしているのか?」とお客様の想いを深く聞くことを心掛けています。お客様が抱える課題を自分ごととして考え、その解決策や戦略を練っていきます。
ルベン社長が考える「デザインの魅力」についても教えてください。
デザインは、言葉ではなくビジュアルでメッセージを伝えられます。現在では戦略立案や企画、ディレクションを担うことが多いですが、デザイナー出身なのでデザインに対する想いはとても強いです。
一番大切なのは何かを創造したいという「パッション」
現在、特に力をいれているチャレンジはありますか?
私たちファーストステップのことを知り、興味もっていただくために、新たに出会う企業100社の名刺をデザインし、無料でプレゼントするキャンペーンに取り組んでいます。
これまでにデザインしたのは40社ほど。その先に熱心な営業をかけることは全然していないのですが、名刺がきっかけで継続した仕事につながることもたくさんあります。
次なるチャレンジの構想を教えてください。
あま市の企業が一歩を踏み出すためのお手伝いをどんどんしていきたいと考えています。
現在、あま市の観光ポスターデザインを担当し、商工会の青年部やライオンズクラブにも参加しています。地域貢献をさらに加速させていきたいです。クリエイティブの仕事はお客様の成功が私たちの実績にもなるため、そこに魅力を感じています。いいデザイン、いい仕事を通じて、地域をもっと元気にしていきたいという気持ちがあります。
現在は自宅内にオフィスを設けています。もっと大きな場所に移転して、スタッフそれぞれが個性を活かして自己実現できる環境を作っていきたいです。
最後に、クリエイターへのメッセージをお願いします。
クリエイターにとって一番大切なのは「パッション」です。何かを創造したいという想いを大切にして、下手でもいいからとにかくトライしてみてください。一度カタチにしてみること、はじめの一歩を踏み出すことが何より重要だと思います。自分がやってみたいことを我慢せず、熱中して取り組むことで、次の一歩につながります。
取材日:2022年1月18日
株式会社ファーストステップ
- 代表者名:ヴェラスケス ルベン|Velasquez Ruben
- 設立年月:2020年1月
- 事業内容:Webサイト企画、Web戦略立案・制作、Webサイト運用・更新・保守、ビジネスブログ、CMS(WordPressなど)構築、Webデザイン、ランディングページ制作、HTMLコーディング、各種広告制作、販促ツール制作、ロゴデザイン、グラフィックデザイン、イラスト制作、キャラクター作成
- 所在地:〒490-1211 愛知県あま市篠田長直し12
- 電話番号:052-414-7327
- URL:https://firststep-design.com
- お問い合わせ先:https://firststep-design.com/estimate/