新しい可能性を生み出し、常に驚きを与えられる会社に。広島で1番キラキラした女性達が集まる場所を目指す。
SNSに特化したプロモーション業を手掛ける株式会社POTEN。その代表を務める広兼まなさんは、一児の母であり、またフォロワー数1.3万人のインフルエンサーでもあります。今年で3年目を迎える「POTEN」の立ち上げから現在に至るまでの経緯や、仕事と家庭との両立について、母だからこその想いも伺いました。
起業の最大ミッションは「インフルエンサー」の認知
立ち上げまでのキャリアを教えてください。
10代の頃、モデル事務所「ウエルストーンプロモーション」に入り、モデル業をしていたのですが、退職。27歳の頃、同社に今度はスタッフとして入社し、SNS事業部の立ち上げに携わりました。SNS事業部では主にインフルエンサーのキャスティングをしていました。当時は今よりもインフルエンサーの認知度が低く、飛び込みの営業も多数していました。約1年半経った頃から徐々に軌道にのり、2年経つ頃には行政のアカウント運用など約300案件の実績を残すまでとなりました。30歳になるまでには独立したいと思っていたので、2019年7月、29歳の時に退社、独立しました。
独立するにあたり、何か決めていたことはありますか。
「POTEN」の由来はポテンシャルです。クライアントの潜在能力(ポテンシャル)を最大限に引き出す、インフルエンサー各自の潜在能力(ポテンシャル)を最大限に引き出す、という二つの意味が込められています。個人が活きる「POTEN」でありたいと思い、社名にしました。
企画内容に合わせて、モデルでも、インフルエンサーでも、それぞれの得意分野を生かした、クライアント様に喜んでもらえる提案をしています。
独立して大変だったことは何ですか。
SNS事業部にいた時もそうでしたが、独立した頃もまだまだ「インフルエンサー」の認知度は低く苦労しました。「インフルエンサー?」「何をやっている人?」「何ができる会社なの?」という反応ばかりで、最初はなかなか「POTEN」の会社自体を理解されませんでした。認知度が上がったと感じたのは、独立して1年を経た頃からです。次第にお問合せが多くなり、案件受注のために営業することも減りました。
また、インフルエンサーの効果が数字(売上)に直結しているかどうか検証し、クライアントに納得いただくことも大変でした。
以前、「インフルエンサーが発信しても売れない」という声をいただいたことがあります。調べてみると、インフルエンサーからクライアントのホームページへ誘導することはできていたのですが、ホームページ上で購入に至るまでのプロセスがしっかりとしていないことが多かったんです。
そこで、クライアントのホームページのデザインや企画コンテンツなども考え、企業のトータルプロモーションをさせていただくようになりました。
広島に拠点をおいていらっしゃるのはなぜですか。
中四国でSNSに特化しているプロモーション会社はまだまだ少ないのが現状です。そのため今は、中四国のSNSビジネスをしっかりと定着させていきたいと思っています。最近は、「POTEN」といえばSNSというイメージが浸透してきており、多くのお問合せをいただくようになりました。西日本の企業のコミュニケーション支援を行っていきたいです。
インスタグラムだけの告知で実店舗「POTENとCURRY」が大反響!
現在の事業内容について教えてください。
SNSに特化したプロモーション業です。企業や商品などの認知度アップ、イベントやECサイトの集客や売上アップ等を目的としたSNS運用の代行およびコンサルティングを行っています。インフルエンサーをキャスティングしたマーケティングや集客では、登録インフルエンサーとともに、私自身もインフルエンサーとして活動しています。
また、昨年よりカレー専門店「POTENとCURRY」をオープンしました。この店はSNSの効果検証をするため、告知はインスタグラムのみで行いました。オープン初日は「どのぐらいの人が足を運んでくださるのか」とドキドキしていましたが、オープンから4ヵ月間絶えず満席状態に。平日も週末も多くのお客さまにお越しいただき、SNSの凄さを実感しました。
貴社の強み、他社との差別化ポイントを教えてください。
キャスティングしたインフルエンサーがプロモーションの企画段階から入らせていただくことです。センスやアイデアを持つクリエイターの皆さんと一緒に撮影内容を考えたり、時にはプレゼンを行うことも。そうすることで、思いもよらない新しい企画がうまれることもあります。
弊社登録のインフルエンサーは現在、西日本に約50名います。また福岡や四国、大阪などのインフルエンサーとも提携しています。経験豊富なインフルエンサーがクライアントの「企画広報担当」として、商品やサービスのポテンシャルを引き出し、プロモーションを行います。「Poten to like(ポテントライク)」というインフルエンサーの育成事業も行っており、フォロワーを増やすノウハウを教えています。1万人までフォロワーを増やした女性もいるんですよ。
また、先ほどお話した実店舗「POTENとCURRY」を営業していることも大きな強みのひとつです。「POTENとCURRY」は、マーケティングからプロモーションまで全て弊社で行っています。SNSを駆使するだけで、ここまでお客様を呼ぶことができた事例として注目をいただいています。おかげさまで飲食店から「SNSの運用を任せたい」という依頼が増えました。
お仕事をする際に意識していることを教えてください。
相手の心を開いて驚きを与えることを意識しています。商品を売るというよりは「POTEN」なら何かやってくれそうだと思ってもらえるよう、あえて突拍子もないことを言ってみたりもします。
また、ファーストインプレッションを大事にしています。あえてスーツを着ないで、派手な色を身に着けてみたり。会議で浮いてしまうこともありますが(笑)、「あのピンクの人」といった感じで覚えてもらえたら、それはそれで弊社の広告になると思っています。
これまでの実績の中で、特に印象に残っているお仕事を教えてください。
やはり弊社が手掛けたカレー専門店「POTENとCURRY」です(笑)。「インスタグラムって凄い!」と、改めてSNSの力を感じましたし、弊社の方向性は間違っていなかったと確信できた瞬間でもありました。
会社代表としてベンチャーの心は忘れず、一人の母として地域の力になりたい
社内の雰囲気や制作体制を教えてください。
社員が2名、委託契約の方が20名、インフルエンサーが50名います。委託契約の方は子育て中のお母さんが多いです。デザイン、撮影、時にはモデルをお願いしているのですが、皆さん子育てもあるので仕事が早く、しかも丁寧にやってくださるので凄く有難い存在です。仕事は、案件別に担当を決めて取り組んでいます。家事や子育てなどの状況を考慮し、時間に縛られない働き方で、かつスタッフそれぞれの特性を活かした柔軟な体制を敷いています。
一緒に働くスタッフには何を求めますか。
固定概念にとらわれず、自由に楽しくやってもらいたいです。一生懸命やってクライアントが喜んでくださる。それが「楽しい」と感じられるよう頑張ろうね、とスタッフには言っています。
今後どのような会社にしたいですか。
広島で女性達が一番輝ける、カッコイイ会社になりたいです。そして常に挑戦を続けるベンチャー企業であり続けたいです。年内には、おそらく西日本では初となるビッグプロジェクトも始動する予定です。
そして、地域の方やお母さん達に貢献したいと思っています。弊社の「時間に縛られない働き方」の導入や、無料でカレーを提供する「子ども食堂」を始めたり、障害をお持ちの方々に仕事をお願いしたり。私自身が働く母なので、忙しいお母さん達に協力していきたいです。
また、ただカッコイイ会社ではなく、人に貢献できる会社でありたいですね。そして、インフルエンサーを用いたプロモーションや新しい広告戦略を用いて、広島をさらに盛り上げていけたらと思っています。
取材日:2022年4月28日 ライター:西崎奈々恵
株式会社POTEN
- 代表者名:広兼 まな
- 設立年月:2019年7月
- 資本金:100万円
- 事業内容:映像制作、グラフィックデザイン、WEB制作、システム開発
- 所在地:〒730-0031 広島県広島市中区紙屋町2丁目3-20 5階
- URL:https://poten315.com/