WEB・モバイル2023.06.21

強みやスキルを“お皿”に盛り付け結果を提供!ブログ運営と前職で培った分析力を生かし数字を改善

福岡
WHITE DISH株式会社 代表取締役社長
Yu Harada
原田 優

WHITE DISH(ホワイトディッシュ)株式会社はSEOと広告運用の両方からの支援を得意とするWebマーケティング会社です。起業の地を「福岡に決めていた」と言うほど福岡に惚れ込んでいる代表取締役の原田 優(はらだ ゆう)さんは、趣味だった情報端末系ガジェットのブログでの情報発信がきっかけで、“分析”という自分の得意なものが見つかり、今に至りました。「数字で結果を出せることがうれしい」という原田さんに、会社を立ち上げるまでの経緯やこれからの広告運用、そして今後のビジョンについて伺いました。

副業で始めたブログ運営で見えてきた自身の強み。収益化を機に転職

会社設立までのキャリアを教えてください。

10代の頃から携帯電話や機械が好きで、高校は工業系に進み、大学では電気電子工学を専攻しました。大学卒業後は三洋電機株式会社(現・パナソニック ホールディングス株式会社)に入社して電子部品の研究開発をする業務に携わっていました。
途中から副業で個人ブログを開設して、スマートフォンの使い方など情報端末系ガジェットについて記事にしていました。タイミング的にも働き方改革が推進された時期で、業務に余裕が生まれたことから、自分の趣味や得意なことを生かしてみようと思ったのが開設したきっかけです。そのブログが順調に収益化していったことで退社を決意し、デザイン会社に転職して、ブログ運営も同時にやっていました。

いずれは会社を立ち上げたいという思いはお持ちでしたか?

あまり考えていませんでした。副業でブログ運営をやっていましたが起業したかったわけではなく、ただ時間を無駄にするのが勿体なく感じ、それならブログで発信しようと思ったからです。ブログを立ち上げるとアクセス解析ができるようになり、どんな人が見に来ているのかを調べて統計をとるのが楽しく、そうしているうちに少しずつ収益も増えていきました。もともと数字の解析や統計を出すようなデータ分析がすごく好きだったので、Webの仕事が自分にマッチしていると感じて独立を考えるようになりました。また、ちょうどその頃、電機メーカーを希望して入社したものの、やりたいこととは違うなという思いをずっと抱えていたこともあり、退社に至りました。

「真っ白なお皿に強みやスキルを盛り付け」、社名への思い。日々新しい福岡に夢中

WHITE DISHという社名に込められた想いを教えてください。

白色が好きなので「WHITE」という文字を使いたいと考え、白に合うものは何かと考えていたら“皿”を思いつきました。後付けになるかもしれませんが、真っ白なお皿の上に、クライアントの強みや売りを、自分の強みやスキルで上手く盛り付けして提供していきたいという思いを込めて「WHITE DISH」を屋号にしました。そして、2019年に個人事業をスタートさせ、22年に法人化しました。

福岡で会社を設立したのはなぜですか。

会社員時代に転勤で佐賀へ赴任したことがきっかけです。以前から屋台が好きで福岡市にはよく遊びに行っていました。そのうちに九州がとても良い場所だと思えてきて、気づけば福岡の街にハマっていましたね(笑)。しかも、福岡はスタートアップカフェや行政のサポートなどがあり、起業しやすい環境だったこともあります。

地元の大阪に戻って起業しようとは考えなかったのですか。

それはまったく考えていなくて、最初から福岡と決めていました。福岡は新しいものを採り入れるのが早いところが魅力です。例えば、地下鉄のキャッシュレス決済やクレジットカード支払い、粗大ゴミ回収のLINE申し込みなど全国で先駆けて導入しています。今思えばですが、昔からスマートフォンの新機種が出たらすぐに買って使い方を調べていたので、新しいものが好きな自分の性格に合っていたんでしょうね。

目的や状況に合わせたサポートでしっかりと結果を出す。会社員時代の経験が奏功

現在の事業内容について教えてください。

Web広告の運用代行をはじめ、クライアントの社員へのインハウスの運用支援、Webマーケティング全般やSEOなどコンサルティング的な支援も行っています。ほかにも自社メディアも続けているので、ブログをはじめとしたSNS全般や動画制作などもやっています。

御社の強みはどんな所ですか?

クライアントから依頼された案件において、数字でしっかりと結果を出し、業績を改善しているところです。そこはコミットしている部分だと思っています。それと、SEOと広告運用の両方を支援できるため、目的や状況に沿ってどちらからでもサポートできるのが弊社の強みです。
なかでも得意とするのは、目的があってWebサイトを使っている方を購入や来店につなげる案件です。 デザイン会社で働いていた時に、しっかりと仮説を立てユーザーを想像することを叩き込まれた経験から、数字を分析するうちに「こんな引き合いがあります」「ユーザーの趣向はこれが多いです」など見えてきたことを伝えて、それを元に提案やアドバイスをしています。

これまでの事例の中で印象に残っている事例を教えてください。

とある企業からリスティング広告の依頼があり、携わっているうちにSEOの必要性も感じたので、同時に実施していくことになった事例がありました。そして、狙いたいキーワードが取れるようになり、1年かけて集客が3倍になりました。これは、リスティング広告を短期的に打ち出しつつ、併用してSEOでも顧客を獲得できたことを証明していると思っています。他にも大手外食企業にてSEOでビッグワード(検索量が多いキーワード)での1位などは非常に喜んでいただいたので印象に残っています。

外部クリエイターの“得意”組み合わせ、「面白いもの」を。忘れぬ敬意

取引先となっている企業さまとのご縁はどのようにしてできていったのでしょうか。

最初はクラウドソーシングで受注していました。そこから発注につながり、その流れで紹介していただいた形です。ほかには前職からのご紹介などもあり、現在お仕事をさせていただいているのは10社ほどです。

一緒に働くクリエイターに対して、気をつけていることや求めていることは?

弊社は私1人の会社なので、SEOやサイト制作、デザイン、動画編集などはプロフェッショナルのクリエイターに外部委託でお願いしています。そういった方々と関わるなかで常に心がけているのは、クリエイターには尊敬の念を抱いて接するということ。スキルや表現など皆さん自分なりのやり方があり、それが売りや強みでもあることが純粋にすごいと思っているからです。
だからこそ、私の役割はクリエイターが得意なことを生かせるように仕事を割り振りすることでもあります。完璧な人間はいないので、不得意な部分があればカバーをする。そうしていくうちにお互いがカバーできる関係になると、絶対に面白いものができると思います。クリエイターには自分の持ち味をとにかく発揮していただきたいです。

目の前のことをしっかりとこなす。その積み重ねが成長へとつながる

今後の展望、将来のビジョンなどをお教えください。

正直に言うと、長期的にこうしたいという考えはまだありません。それよりも、今はまず目の前のクライアントに満足してもらうことが大切だと思っています。いきなり事業を拡大するというよりも、目の前のことをしっかりとこなして、クライアントに喜んでもらえる仕事をする。それを積み重ねることが大事ですし、その結果が成長だと思います。
仕事をするうえでうれしいことは、クライアントの売上が伸びたり、なかったところに売上が立ったり、そういった意味で数字を改善できることです。なんだかんだ言っても、やはりそれが一番ですし、成長するためのお手伝いを一緒にしていると実感できるからです。

ここ数年で広告運用は過渡期に差し掛かっていると思います。それを踏まえ、御社の今後の事業戦略を教えてください。

広告運用自体は今でも増えているので今後もなくならないと思います。その反面、昔のように人間が機械的にやっていた作業がどんどん減っていますね。そういう意味で、人間が入り込む余地がなくなっていると感じています。
広告で言うと、機械学習やAIが進化したことで、それなりのインプットをすればある程度のものが出来るようになります。言い換えれば、同じようなものしか出てこなくなる。それをただ単に受け入れるのではなく、「実はこんなキーワードが取れる」「こんなユーザー行動がある」とGoogleに対して逆に伝えるといったブラックボックスを紐解いて、自分なりに考えて改善の余地を探せる人が今後は生き残ると思います。
その点において、弊社はブラックボックスを紐解くことを得意としているので、注力していくのみです。考え抜いたアウトプットのためにしっかりとPDCA(計画→実行→評価→改善)を立てて検証する、そのために想像するしかない。ユーザーの行動や生活を思い描き、仮説を立てて設定していくことが大事ですね。

最後に、クリエイターへのメッセージをお願いします。

今、クリエイティブな分野に進んでいる方は得意だから選んでいると思います。好きなこと、得意なことなど、それを認識して仕事にしているのは素晴らしいことなので、頑張って欲しいです。
私の場合、そこに気づくのに時間がかかってしまい、かなり遠回りしました。気づくことが一番難しいからこそ、早く気づけた分、そこに対して早くアプローチもできます。まずは、得意なことをしっかり見極めて、どんな方法でもいいから自分のやり方を見つけてください。

取材日:2023年5月15日 ライター:井 みどり

WHITE DISH株式会社

  • 代表者名:原田 優
  • 設立年月:2022年7月
  • 資本金:100万円
  • 事業内容:リスティング広告運用代行、リスティング広告のインハウス運用支援、Webマーケティング支援、SEO支援、Webマーケティングコンサルティング、メディア運営(ブログ・SNS・YouTube)
  • 所在地:〒810-0001福岡県福岡市中央区天神2丁目3番10号 天神パインクレスト719
  • URL:https://whitedish.co.jp
  • お問い合わせ先:上記サイトの「お問い合わせ」へ

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