WEB・モバイル2024.08.28

「リード獲得数などは正直『どうでもいい』」一気通貫のマーケティングと広告で日本に活気を

東京
株式会社IMK Re-Nect 代表取締役
Sho Samejima
鮫島 翔

マーケティングにおいて「新規顧客獲得数やリード獲得数などは正直『どうでもいい』」。そう話すのは、マーケティング支援や広告代理店事業を展開する東京の株式会社IMK Re-Nectの代表取締役・鮫島 翔(さめじま しょう)さんです。広告にとどまらず、一気通貫したマーケティングによって、先行きが芳しくない事業者の経営を建て直しています。2023年に立ち上がった同社。「3年後に上場したい」と意気込む鮫島さんが思う、「マーケティングのお仕事」とは?目指すマーケター像や設立した経緯、展望に関しても伺いしました。

幅広い経営活動の起点は「マーケティング」。インターン時代の仲間とともに起業

創業までのキャリアを教えてください。

大学2年時に友人とAI系の会社を設立し、プロダクトを開発しました。ですが、あまり思うような結果を得られず半年ほどで撤退し根本からビジネスを学び直さなければいけないと考え、医療機関向けのマーケティング支援を行う株式会社TENETでインターン生として入社しました。3年間ほど勤めましたが、マーケティングの責任者までお任せいただき、ビジネスを成長させられるマーケティングとはなんたるかを学べたと思います。

大学卒業を機に、TENETを退職し、Re-Nectを創業し今に至ります。

なぜ、AI領域から医療機関向けのTENETを選ばれたのですか?

創業して間もない時期から業績を伸ばしている代表のもとでビジネスをしっかり学ぶことができること。「マーケティングのマの字」もわからなかった私でも実務経験を積める、という理由でTENETを選びました。

そのなかでも、なぜマーケティングを学びたいと思ったのですか?

「資本主義のなかで戦ううえでは一番持っておきたい考え方」だと思ったからですかね。プロダクトを作ることもマーケティングの一環ですし、幅広い経営活動で役立つ知識を習得することが、起業を見据えていた自分にとっては重要なピースになるのではないかと思いました。

卒業をきっかけに会社を設立したのは、何かきっかけがあったのですか?

起業を考えていて、今のCOO(最高執行責任者)の前島との再会が大きいですね。彼とは当時のTENETで一緒に働いていたので、相性の良さや彼の優秀さがわかっていた分、「前島とだったら、がむしゃらに一緒に頑張れるだろう」ということで、23年に起業に踏み切りました。
もう一つは、当時のクライアントさんや、前職の上長なども含めて、背中を押してくれたことも大きかったです。

僕らは「利益を創出できるような広告代理店」になりたい。一気通貫でサポートするワケ

現在の事業内容を教えてください。

大きく分けて二つの事業を展開しています。一つはWeb専門の広告運用です。制作・配信した広告の結果を繰り返しデータ分析し、アップデートしていくことで、広告効果を最大化させます。

もう一つは、広告運用にとどまらない、上流から下流までをサポートするマーケティング支援です。これまでの事例として、著名な俳優さんのファンクラブの運営支援、先行きが芳しくない美容クリニックの事業再建をお手伝いしました。「新規顧客が獲得できていない」「コストだけがかかって、半年後には店を畳まないといけない」などの状況の企業に僕らが入って、マーケティングの動線を組み替え、CRM(Customer Relationship Management、顧客関係管理)の領域から再構築するといったマーケティング支援を行っています。

「上流から下流までをサポートするマーケティング」をなぜ、始められたのですか?

私自身が、「やりたかったこと」でもあり、「求められたこと」でもあったので始めました。僕らは「利益を創出できるような広告代理店」を目指しています。新規顧客獲得数やリード獲得数などは正直「どうでもいい」と自分は考えていて、企業の目標利益を達成させることが「マーケターのお仕事」だと考えています。
広告費をたくさん使ってリード獲得だけできても、結果、利益につながっていなければ、それは「マーケターとしての仕事は果たせていない」というのが僕らの考え方なんです。なので、どういう支援方法であれば、「マーケターとしての仕事」を果たせるかと考えた際に、CRM領域まで支援する「上流から下流までのマーケティング」を始めました。

顧客の利益を追い求めるなかで、広告宣伝費はどうあるべきだと思いますか?

広告宣伝費は使うべきですが、一方で最適化するべきだとも考えています。

広告配信に対するリターン、いわゆるROAS(Return On Advertising Spend、広告の費用対効果)をもっと追い求めたいですね。余剰となったお金を他の事業や設備などに投資することができるようになれば、日本のGDP向上の一助になると思っています。

自社サービスを作りUSPを作りたい。日本のGDP向上の一助に

今後注力していきたい業界・業種などはありますか?展望もあわせて教えてください。

マーケティング支援の一つの方向性としては、国内のエンタメ業界を底上げしていきたいと考えています。日本には、アニメ「NARUTO」「ドラえもん」など、国内外問わず認知度が高いコンテンツが多数あり、知的財産の大国だと思っています。しかし、それを産業にするパワーが他国と比較してやや劣るかと考えています。認知度などではディズニーに引けを取らないと思うのですが、興行収入ではディズニーがもう圧倒的トップです。なので、今後は日本のエンタメを今の時代に合うかたちで支援し、GDP向上に貢献していきたいです。
加えて、会社の既存事業をしっかり伸ばしながら、同時に自社サービスを開発して、会社の強みを出したいとも考えています。

自社サービスとしてはどんなものを作りたいと考えているのですか?

僕らは、「3年後に上場したい」と思っているのですが、それを成し得るには自社の強みを生かすUSP(Unique Selling Proposition、独自の強みや売り、顧客に提供できる価値)がなければ、他社と差別化ができず、注目もされないし、評価もされない。せっかく上場するなら評価をいただきたいですしそれに値するUSPを作っていきたいと思っています。
それが先ほどお話ししたエンタメなどの知財領域なのかもしれないし、医療系の何かかもしれないですし、テレビ向けのビジネスサービスなのかもしれない。すべての選択肢が今テーブルの上にはあるような状態なので、しっかりとこれから構築していきたいと考えています。

最後に、会社としてどのようなクリエイターと一緒に働きたいですか?

今後上場を目指していくにあたって、やっぱり僕にはないような思考回路を持っている人を求めています。いろいろな考え方を持つ人が組織のなかにいることによって、幅広い発想ができますし、さまざまな切り口のアイデアをスタートアップでは持つべきだと思っているので。
例えば僕は、大学在学中に起業したこともあり、中央値からちょっとずれた考え方を持っているかもしれないので、一般的な考え方ができる人は本当にありがたいです。反対に、僕たちが思いつかないような異端な考え方ができるという方も大歓迎です。
これから新しく入ってくる人たちのアイデアが「面白い」と思えるのであれば、それを事業化して展開していく未来も考えています。

取材日:2024年7月10日 ライター:三芳 洋瑛

※掲載の社名、商品名、サービス名ほか各種名称は、各社の商標または登録商標です。

株式会社 IMK Re-Nect

  • 代表者名:鮫島 翔
  • 設立年月:2023年4月
  • 資本金:5,000,000円(2024年5月時点)
  • 事業内容:広告代理店事業、コンサルティング事業
  • 所在地:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-50-5 青山NSビル3階
  • URL:https://re-nect.co.jp/

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