企業の徹底理解と、プロモーション×生成AIでつくる企業の「新しい道」

名古屋
ブルーアール株式会社 代表取締役
Yoshinori Okumura
奥村 美徳

マーケティング戦略と最先端のAI技術を駆使して企業課題を解決に導くブルーアール株式会社。デザイナー、アートディレクター、そして企画営業へと役割を変えていき、オンライン展示会プラットフォームの構築から新事業の創出に成功した経験を持つ代表の奥村 美徳(おくむら よしのり)さん。そんな会社員時代の知見を礎に、奥村さんは名古屋のテレビ局でも新規事業のマーケティング経験を重ねました。奥村さんが独立するまでのキャリアやブルーアールが手がける事業とその強み、今後のビジョンやクリエイターへのアドバイスなどをお聞きしました。

鳥山明さんに憧れてデザイナーを志す

奥村さんが子ども時代に描いていた夢やキャリアについてお聞かせください。

小学生の頃からデザイナーになるのが夢でした。少年時代の憧れは「ドラゴンボール」を描いた鳥山明さん。鳥山さんのイラストをいつも模写し、鳥山さんと同じ愛知県の一宮起工科高校に通って、デザインの基礎を学びました。高校で教えてくださった担任も鳥山さんと同じ先生で、実は「Dr.スランプ」のキャラクター「則巻千兵衛」のモデルになった方なんです(笑)。高校卒業後、専門学校を経て、名古屋にある広告会社にデザイナーとして就職しました。

デザイナーから営業職へ。「オンライン展示会」の新規開拓で業界に新風

デザイナーになってからの道のりは?

デザイン職を7年ほど経験し、制作を統括するアートディレクターやクリエイティブディレクターの役割を任されるようになったのですが、いくらクオリティーの高い制作物を作っても、顧客や社内で褒められるのが営業だったことに不満を感じ、自分自身が営業職に移ることを決意しました。せっかく頑張ったのに手柄を取られるのが嫌だったんですね。
営業は未経験でしたが、性格的にはコミュニケーションが好きな方でしたので、モチベーションは最初から高かったですね。新規の企画営業を中心に13年ほど活動してトップ営業となり、新規事業もうまくいって事業部立ち上げを経験。その後、先の高みを目指して退職しました。

新規事業とはどのようなものだったのでしょうか?

僕は展示会などのBtoB向けイベントの企画から運営全般を得意としていたのですが、コロナ禍を機にリアルイベントがまったく行えなくなってしまいました。見込んでいた売り上げが立たずピンチになったのですが、その苦境を逆手にとってオンラインでコミュニケーション可能な「オンライン展示会」を立ち上げ、プラットフォームは半年ほどかけて開発しました。この事業を思いついた直後には、うまくいくと確信して、プラットフォームを構築する前の段階で既に営業を行っていたときから、事業を加速させていきました。事業は、最初から良い方向へと進み出していき、さらに新たな協会として立ち上がった「日本オンラインバーチャルイベント展示会協会」では専務理事を務めることになりました。そのプラットフォームが業界内に一気に広まっていき、イベント全般を扱う新事業部の立ち上げにまでつながっていったのです。

マーケティングの知見を得て、独立へ。社名に込めた顧客への想い

広告会社を退職されてから独立までの経緯を教えてください。

独立を前提に広告会社を退職したのですが、名古屋のテレビ局から声がかかって約2年ほど新規事業のマーケティング全般を担当しました。ドローンやメタバース、プログラミングスクール、デジタルアートイベントなどの多数の事業に携わったのですが、また違う業界としても、貴重な経験を積むことができました。
その後、以前からの目標だった独立を果たし、ブルーアールを創業しました。

会社名「ブルーアール」の由来やロゴに込めた思いは?

ブルーには「ブルーオーシャンで成功を作る」という思いを込め、アールには「revolution(革命)」「resource(援助)」をはじめとしたRから始まる複数の意味を重ねています。
また、ブルーアールを略字にすると「BR」になるのですが、この「BR」はプログラミングの世界では「改行」を意味します。お客さまに寄り添って、お客さまの課題を解決するために立ち上げた会社なので、成功を一歩先に進めるという意味も込めています。
ロゴマークは、いろいろなブルーを組み合わせることで新しい形が生まれるイメージで制作しました。

プロモーションと生成AIを融合したCM制作サービスを開発。新技術で生み出す新たな創造

【AI-CM】ブルーアールCM「いろいろなアオ」篇

ブルーアールが手がけられている事業について教えてください。

これまでの経験で培ってきたマーケティング領域の中でも特に経験ノウハウのあるプロモーションと生成AIの融合を事業の柱としています。2024年の8月に生成AIを活用したCM制作サービス「AI-CM(エーアイ・シーエム)」の販売をスタートしました。オリジナルのビジュアル制作やオリジナル楽曲・歌詞制作、臨場感のある効果音制作、リアルな動画生成・編集を生成AIが行うことで、高いクオリティーのCMをスムーズに制作します。たとえば、こんなCMや映像が「AI-CM」で作り出せます。

AIの開発なども自社で行っているのでしょうか?

そうですね。今回の事例は僕自身が作りました。ただ今後の展開としては、僕自身は新たなAI技術をサービス化していくことに注力し、受注した案件対応に関しては現スタッフや新たに雇っていくスタッフにAI技術を教えながら協力してもらおうと考えて進めています。

伴走スタイルで企業の本質から理解し、課題を解決する。ともに作る企業の「新しい道」

ブルーアールの強みはどんなところにありますか?

最先端技術を駆使して、今までにないサービス提供(事業体)を展開していくことが大きな強みです。そして、これまでの多様な事業経験やマーケティングのノウハウ、アイデアなどを組み合わせた企画提案という強みのほかに、“お客さまと一緒に考え実行する”という企業スタイルに評価をいただいています。依頼された課題をただ解決するのではなく、課題の本質からともに考え、整理して伝えることでベクトルを同じにし、しっかりとゴールまで伴走していくマーケティング支援が大きな強みだと感じます。
「ここを改善してください」とピンポイントで相談されることもあるのですが、根本的な会社の考え方や経営戦略、目標実現に向けたロードマップがどう描かれているのかを全部共有してもらったうえで最適なものを作った方が絶対にいいですよね。その方が僕もワクワクしますし。お客さまの事業や組織が縦割りになって意識の共有が難しい場合には、僕が率先して各部門に働きかけるようにしています。そこまでの徹底したサポートをするからこそ、信頼していただけていると思っています。

現在のブルーアールの体制を教えてください。

現在は8人です。生成AI、Web、映像、展示会、SNSといった各分野のスペシャリストと一緒にプロジェクトを進めています。

クリエイターと一緒に働く際に心がけているのはどんなことでしょうか?

一緒に成長してほしいという気持ちが1番にあります。協業するクリエイターには「僕が新しいものを作っていくので、それを一緒にやっていこう!」と常々言っています。
また、僕が1から100まで説明したものを作ってもみんな楽しくないですよね。だから、隙間をあえて作るというか、ちゃんと余白を残してクリエイティブワークを依頼しています。

ビジョンを教えていただけますか?

お客さまに言われたことをただやるのではなく、お客さまの課題を解決した先に何があるのかまでを見据えて新しい道を一緒に作っていきたいと思っています。お客さまの期待を越える、最高のものを常に作りたいですね。

AIを脅威に感じるのではなく、使い手になる。

最後に、世の中のクリエイターにアドバイスをお願いします。

生成AIが日々とてつもない勢いで進歩しています。かつてはデザイナーやイラストレーターが10時間もかけるような絵を、生成AIは10秒ぐらいで描いてしまうような時代がすでに来ています。だからこそ、クリエイターはこれまでの経験を活かしながらも常に新しいことに興味を持つという必要があると思いますね。社会にずっと適応し続けるという目線を持った方がいい。
AIを脅威に感じるのではなく、共存して使い手になることが大切だと感じます。僕もデザインが大好きだからこそ、この仕事を続けています。AIにすべて乗っ取られることはありません。センスのある人がAIを使った方が、断然クオリティーの高いものができるんです。デザインの力やセンスとは、より良い選択の連続です。センスを磨くためには、世の中の動きをしっかり見て、好き嫌いではなく、トレンドには全部のっかるくらいの気持ちで柔軟に対応することが大切だと思います。

 ※掲載の社名、商品名、サービス名ほか各種名称は、各社の商標または登録商標です。

取材日:2024年8月1日

ブルーアール株式会社

  • 代表者名:奥村 美徳
  • 設立年月:2024年4月1日
  • 資本金:100万円
  • 事業内容:AIサービス事業/生成AI/クリエイティブ制作/ブランディング/展示会/イベント企画運営/WEB構築/SNS戦略/映像制作/アプリ・システム開発/XR技術活用/マーケティング支援/営業支援/新規事業開発支援/コンサルティング
  • 所在地:〒450-0002 名古屋市中村区名駅4-24-5 第2森ビル5F
  • URL:https://blue-r.co.jp
  • お問い合わせ先:https://blue-r.co.jp/contact/

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