WEB・モバイル2024.12.04

“ある声”から誕生したトータルIT事業。元クルーズアテンダントの代表、働きやすい環境作りに力

愛媛
株式会社One’s Pal 代表取締役
Natsuko Soga
曽我 奈津子

お客さまという「かけがえのない(One’s)・相棒(Pal)」としっかり手を取り合うという信念を表した、ハート型ロゴの株式会社One’s Pal。愛媛県松山市に拠点を持ち、地域と首都圏の企業のWebマーケティングのコンサルティングや実務代行などトータルサポートを行う会社です。クルーズアテンダントという経歴を持つ代表取締役の曽我 奈津子(そが なつこ)さんが、どうして会社を立ち上げたのか?One’s Palの歴史に迫ります。

豪華客船で、世界中を航海するクルーズアテンダントだった代表が、IT企業を起業したワケ

株式会社One’s Palを立ち上げるまでのキャリアを教えてください。

愛媛県宇和島市に生まれ、高校まで宇和島市で過ごしました。
人と話すことが大好きで、華やかな業界に憧れがあったこともあり、大阪のキャビンアテンダントの専門学校に進みました。しかし、時代は就職氷河期の真っ只中!残念ながら、キャビンアテンダントの求人が見つけられませんでした。類似する職種を探したところ、世界中を航海する、豪華客船を扱う商船会社の求人を見つけ、就職。一度航海に出ると、なかなか陸に降りられないクルーズアテンダントとして2年ほど働き、退職しました。
その後、子どもが幼稚園に入ったのを機に、改めて仕事を探すことに。当時はIT業界が注目されていて、重い荷物を持つような体力勝負の仕事でもないので、初心者でしたがIT企業へ足を踏み入れることにしたのです。その企業では、10年ほど、ディレクターとしてコンサルティング関連のキャリアを積ませてもらいました。

どうして、株式会社One’Palを立ち上げたのでしょう?

前職で働いていた際、Webに関するコンサルティングをお手伝いしたお客さまから「Webの専門業者に任せても成果につながっていない」という声をききました。
コンサルティング会社は、マーケティングの戦略は立てられても、Web関連の実務はできません。そのため実務の部分は、お客さまが社内に実行部隊を作るか、Web会社に任せるかに分かれます。前者の場合、専門知識が薄いことから、中途半端な状態になることが多くあり、成果に結びつきにくいようです。Web会社に任せた場合は、制作にまつわる狭い範囲でしかお客さまと関われず、ご注文通りにしか制作できないという歯がゆさがあります。
そこで、「トータルでサービスを任せられる存在があるといいな」と考えたのです。目的達成のために必要な部署を作ったり、動かしたりするには、自分で会社を立ち上げるしかないと思い、2017年に、One’s Pal(ワンズパル)を立ち上げました。社名のOne’s Palは、「かけがえのない(One’s)」と「相棒(Pal)」という意味を組み合わせた造語です。

目指したのは、一気通貫なサービスの提供。7人中5人が女性、その理由は?

現在の事業内容について教えてください。

メイン業務は、コンサルティング、Web制作支援、Webマーケティング運用実務支援の三本柱です。
コンサルティングに関しては、売上拡大に向けたマーケティングコンサルティング、セールスプロモーションコンサルティング、ITコンサルティングと多岐に渡ります。 Web制作支援では、Webサイト、ECサイト、SNSの企画や立ち上げ・リスティング広告、DTPデザインなどを制作しています。
Webマーケティング運用実務支援に関しては、Webサイトや広告の運用業務をお客様に代わって行っています。定額制支援の「広報上手」も人気ですね。

One’s Palの強みは、なんでしょうか?

社内にコンサルティング、デザイン制作、システム開発の専門家が在籍しているため、迅速な対応が可能です。スタッフ同士が、クラウド上で業務を共有しながら進めているので、もし急に誰かが業務を行えなくなったとしても、業務を引き継げます。
私は子育て中にIT業界へ入り、残業だらけで、休日出勤も当たり前という「IT業界の普通」を目の当たりにし、女性が働くことの厳しさを知りました。その経験から、誰もが働きやすい職場環境作りの一環として、「社内の情報共有システム」を整備したことにより、ムダな作り直しや、再確認などが減少。業務の効率化と、残業の減少が進んでいます。
ありがたいことに「女性が働きやすい職場」という評価を得ているようで、社員7人中5人が女性という社員構成になっています。当社では、ライフステージに合わせた働き方ができます。やりがいを感じられる仕事の選択肢の一つに入れていただけて、うれしいです。

お客さまの成果に執着できるクリエイター集団であり続ける

今後、どのような会社にしたいとお考えですか?

今のところ、社員をどんどん増やしたり、業績を急激に伸ばしたりすることよりも「少数精鋭でコンパクトな実力のある会社」として、じっくり育てていきたいと考えています。
また、東京に支店を出す構想があります。3~5年後を目処に、東京に送り出す社員が育ち次第、実現に向けて動き出すつもりです。現在の主要なお客さまの所在地は、地元・愛媛と首都圏ですが、今ではオンラインで、すぐにでも打ち合わせができますから、弊社を必要としてくださるお客さまがいらっしゃれば、全国どこでもご対応したいです。
実は過去に、採用ミスマッチが多発していた時期があったので、採用と社員教育には、とても慎重になっています。仕事が安定してきた頃、人を増やさないと仕事が回せないと焦り、慌てて採用してしまって大失敗しました。これまでよく頑張ってくれていた方のモチベーションも下がってしまい、良い物も作れない状況に陥りかけていました。それからは「一緒に働く人を厳選する」「じっくりと育てる」「スタッフの働く環境を理解する」ことに注力しています。
今後のサービス展開に関しては、その時代に合ったものに都度、変えていきたいと考えています。サービスの形を柔軟に変えて展開し続けられる、そんな会社でありたいです。

一緒に働くクリエイターに対して、会社としてどのようなことを求めますか?

IT業界は未経験者の応募が多い業界です。現在、弊社で活躍している先輩たちの多くは、未経験者でした。弊社には、未経験者でも成長していける環境があります。
一緒に働くクリエイターさんには、「自分が課せられた業務に対し、プロ意識を持って取り組んでくれる方」を求めています。デザインで例えると、「美しさ」だけでなく、成果に執着した美しさを追求してほしいです。お仕事をご依頼くださるお客さまは、我々を信頼してくださっているので、「未経験だから、こんなもんでしょ」という心意気では、良い仕事はできません。前向きで明るく、探求心や好奇心を持って取り組める方と一緒に、お仕事がしたいです。 よければ、私たちと一緒に働いてみませんか?

取材日:2024年8月23日 ライター:山口 夏織

株式会社One’s Pal

  • 代表者名:曽我 奈津子
  • 設立年月:2017年9月
  • 事業内容:Webマーケティングのコンサルティングや実務代行
  • 所在地:〒790-0006 愛媛県松山市南堀端町5−10 清水ビル 6F
  • URL:https://ones-pal.jp/
  • お問い合わせ先:089-909-5025

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