WEB・モバイル2016.04.20

独自のアイデアとIT技術の活用で ビジネスの価値を創造する

大阪
ICTechnology株式会社 代表取締役 北川 隆寿氏

ICTechnology株式会社は、サーバ運営やプランニングを含めたアプリ開発から、保守運用に至るまで、自社開発でトータルにサービスを提供しています。自社開発のAR名刺の『Araddin』は、リーズナブルにAR技術を利用できるサービスとして、メディア等でも取り上げられてきました。 世の中の流れを見据えながら、独自のアイデアでIT技術を活用したサービスを提供するICTechnology株式会社について、代表取締役の北川隆寿(きたがわ たかひさ)さんにお話を伺いました。

エンジニア志望が営業に配属! 貪欲に経験値を増やして、コンピュータが好きだと再認識できた20代

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会社を設立されるまでのお話をお願いします。

大学を卒業した22歳の時、コンピュータ会社に就職しました。 大学時代にプログラムだけでなく、オリジナルプログラミング言語の開発などコンピュータは得意でしたので、エンジニア志望でしたが、よく喋るという理由で、営業に配属されました。当時は、営業成績も良かったのですが、やはりコンピュータが好きだったので、その傍ら、独学でコンピュータに関する勉強を続けました。 4年ほど勤めた後、自分には何ができるのか、普通とは違うことをやってみたいと思い会社を辞めて、きらびやかな夜の飲食業を共同経営したり、反対に、汗まみれになって働く肉体労働の美学に惹かれて塗装業を経験したり、その反動から今度は華やかなファッションの世界に憧れて、婦人用アパレルの個人販売をおこなってきました。 そうした紆余曲折を経て、再び、会社に勤めてみたいと思い、事務機を扱うコンピュータ会社に就職しました。そこでは、営業成績も良く、2ヶ月で1年分の売り上げノルマを達成し、入社してすぐだったにも関わらず、生意気にも「社長と同じ仕事をやらせて欲しい」とお願いをして、システム部門の立ち上げを任されたこともありました。 しかし、会社の評価・待遇に納得できず、自分が勿体ないと思うようになりました。これが、会社を起こしたきっかけです。自分で会社をやれば納得できる、できないも自分次第であり、さらなるやりがいを味わえるのではないかと思ったのです。

様々な職種を経験されてきて、今の仕事に活きているなと思うことはありますか?

活きているかどうかはわかりませんが……。やっぱり自分は、コンピュータが好きなのだと再認識しました。正直、遠回りしたなあと思います。 ただ、様々な職種や業種を経験したことから、どんな仕事でも必ず面白みと大変さがあるいということもわかりました。

お客さまとの本音の会話を大切に、 アイデア・企画から考えるトータルな提案が得意!

お客さまから、起業の相談や新たな事業展開についてのご相談を受けたときには、どんなふうにご提案をされるのですか?

良い企画にはより良い提案をさせて頂きますが、無理がある企画内容の場合は「失敗するので、やめはったら」とはっきりと言わせて頂いております。

また、起業の相談などは、私自身がたくさん苦労をしてきたので、お考えや想いを真剣に聞くほど、それを成功させるにはそんなに簡単ではないことを伝えます。最終的には本人の情熱、根性次第なんですね。

相手と真剣に向き合う姿勢だからこそ、⻑いお付き合いになるのでしょうか。

そうですね。うちは一度お取引させていただくと、長いお付き合いになるお客さんが多いですね。仕事の大前提は、お客さんに「喜んでいただくこと」であり、「お願いして良かった」と思っていただくことこそが大事だと思います。 だからこそ、真剣に相手の成功を考え、できることを一生懸命やらせていただく。その中で、お客さんへ率直なもの言いになったり、社内でも本気で意見をぶつけ合うこともあります。 社外でも、社内でも、前向きに真剣に関わることが長く続く付き合いを生むと思います。

AR名刺の『Araddin』、紙芝居古事記アプリ 使い方、アイデア、企画を考えるところからスタートするアプリ開発

メディアでも取り上げられているAR名刺の『Araddin』について、お話いただけますか?

『Araddin』は、購買のプロセスまで考えて企画提案しています。 ARは、名刺に機能を絞っているので、毎月、2,000円の利用料金で内容の変更も自由に出来ます。このAR名刺を見せながら営業をすると、お客さんが注目して話を聴いてくれると評判で、営業の方々も積極的に名刺を見せたがる。営業活動で名刺を出すこと、見せることへの意識変化が、成功体験・自信につながります。 アプリ開発については、使い方、アイデア、企画を考えるところからやりますね。これは弊社が得意とするところです。 アプリ開発は、分業制でやっている会社が多いですが、弊社は、企画・開発、保守・運用、サーバ運営までトータルでご提案していくことで、お客さんの希望に沿ってカスタマイズしていく対応ができるところが強みだと思います。

古事記アプリ『誰が作ったの?日本』は、どんなアプリですか。 開発の経緯など教えてください。

実はうちの会社に古事記とか日本書紀が好きな社員がいるんです。 その社員がきっかけで、古事記を読んでみると、今の世の中でも通用する道徳や年中行事、暦の意味など、人間として、日本人として、非常に大切なメッセージがたくさんあることを知りました。 私自身、学校の教科書をもっと面白くできないかなと考えていたこともあり、教科書とは違いますが、「古事記」をもっと多くの人に知ってもらい、日本の文化・伝統をもっと身近なものにしていきたいと考えたことが開発のきっかけです。 そのような想いもあり、経営者仲間などのいろいろな人とこんな話しをしていると、ある程度、共感してくれたり、興味を持ってくれる人脈なども出来てきたので、おもいきって一般社団法人「さざれいしジャパン」という団体にしてしまいました。 古事記アプリ『誰が作ったの?日本』は、そこから発信しているアプリで、古事記を広める活動の一環として、App Store にて無料配布しています。日本で唯一のお子様でもやさしく理解できる古事記アプリです。 古事記は本当に道徳みたいなものなのです。「人が嫌がることをしたらいけない」とか「お天道様は、ちゃんと見ている」とかそういう神話で、心を育む読み物です。 古事記の中では、登場する神様にちゃんと役割使命があって、それは仕事とよく似ています。仕事は、使命感があると全然違ってくるじゃないですか。 古事記は、1300年以上前に書かれた書物です。私たちは研究者ではない一般人ですから、子どもも大人も楽しめるようなわかりやすいものをつくりたいと思いました。神社と寺の違い、古事記を起源とした祝祭日の意味など、身近な内容になっているので、日本を知るきっかけになり、もっと知りたいという好奇心を持っていただけるような内容になっています。 このアプリはとても評判が良くて、無料の教育カテゴリーで何度も上位にランクインしているんですよ。

アプリのデザインも社内で手掛けられているのですね。

はい、デザインはもちろん、クオリティ管理まで社内でやっています。 社員は、5人。ほとんどはエンジニアですが、ゲーム会社出身の3DCGデザイナーもおります。有名な家庭用ゲームの3Dデザ インやエフェクトも担当させていただいています。

独自のアイデアでこれまでにない新しいサービスをつくりだす

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最先端の分野でお仕事をされていますが、オフの時にもアンテナを張っていらっしゃるのですか?

オンとオフはメリハリをつけてしっかり分けるようにしていますね。2年前からオフの時にはスキューバダイビングをやっています。スポーツやゲームと違い、他人と競わないところがよくて、頻繁に、石垣島に行っています。何を見ても本当に綺麗で、最近は写真(水中カメラ)を撮るのが楽しいですね。

今後の事業展開について伺えますか?

具体的なお話はできませんが、弊社が得意とするアイデアや企画から考えてトータルに提案していくプロジェクトが現在進行中で、日本初(!?)となるものを今年中にリリース予定なんです。これまでにない新しい価値やアイデアをこれからも、もっともっと創造していきたいと思っています。

取材日2016年3月30日 ライター:宮崎 純代

企業名 ICTechnology 株式会社

  • 代表者名(ふりがな): 代表取締役 北川 隆寿(きたがわ たかひさ)
  • 設立年月: 1998年8月
  • 資 本 金: 1,000万円
  • 事業内容: アプリ及びゲームの企画開発、ネットワーク構築、クラウドサービス、ゲームグラフィック制作、映像制作
  • 所 在 地: 〒532-0011 大阪府大阪市淀川区西中島区6-7-3 第6新大阪ビル11階
  • URL: http://www.ict.ad.jp
  • お問い合わせ先: ホームページのお問い合わせフォームよりお問い合わせください。
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