職種その他2017.12.13

広告は、「人」が商品。

名古屋
株式会社ドーマン・アイシー 代表取締役 池戸 史英 氏
“精鋭が集う広告会社”として名古屋を拠点に強い存在感を放つ株式会社ドーマン・アイシー。年内に東京営業所の設立を予定し、その勢いを増す同社代表の池戸史英(いけどふみひで)氏に、社名「ドーマン・アイシー」の由来をはじめ、魅力的な広告代理店創業者との出会いやアルバイトから飛び込んだ広告業界のこと、独立当初の苦労話など、尽きないエピソードの数々を伺い、圧倒されるほどの池戸氏の個性と、「広告」と「人」に対する深い愛情を感じました。

自分たちで考え、創造していく仕事。

広告業界を志したきっかけを教えてください。

広告に興味を抱いたのは大学時代です。ゼミの先生に「個性的な人に会わせてあげよう」と紹介いただいたのが、名古屋で活躍し広告代理店を創業された方でした。広告代理店の存在を知ったのはその時が初めてで、話してみると、仕事へのやりがいの感じ方など話す内容や空気感がこれまで出会ってきた人々とは大きく違うように感じました。また、自分たちで考え、創造していくという仕事内容にも共感しました。それまでは「起業すること」が私の目標でしたが、目の前の魅力的な方が身を投じイキイキと働く広告業界に興味が出てきたのです。

興味を持った広告業界に、どのようにして入られたのですか?

大学を卒業後、その方が経営する広告代理店にアルバイトとして入りました。当時は就職競争が激しい時代です。「コネクションで入ってくるやつはどうせ使えない」と厳しいことも言われましたが、最初に与えられた仕事に懸命に取り組みました。その仕事とは、イベント会場のゴミ拾い。誰もが嫌がる仕事で誰よりも汗をかき、誰よりも真面目に取り組む姿勢が認められ、正社員になることができました。そこから14年間、広告営業の仕事に邁進しました。

熱いエピソードですね! それでは、独立されたきっかけは?

独立のきっかけとなった具体的な出来事は、兄弟が巻き込まれた交通事故でした。「五体満足な自分が、これからもっと頑張らないといけない。」その時に学生時代に抱いていた起業マインドを思い出し、世紀が変わる2000年、独立に踏み切りました。そして翌年の2001年に法人化したのです。

独立当初、大変なことはありましたか?

正直、大変なことばかりでした。顧客がおらず開拓をゼロから行う必要がありましたし、社員もいない、信用もない、資金もない。ないないづくしのスタートでした。当時は3人の子供がまだ手のかかる時期にもかかわらず、365日休まず仕事をしなければ会社を維持していくことが難しい状況。家内にも大変で不安な思いをさせてしまいました。苦労を口で語るのは簡単ですが、現実はそう簡単ではありません。当時の記憶を詳細に思い出すことができないほど、あまりに大変な船出でした。

「行動する」「人を動かす」「感動させる」

会社名「ドーマン・アイシー」の由来を教えてください。

ドーマンは「DO」と「ADMAN」、そしてアイシーは「IDEA」と「CREATIVE」です。実は、私の弟と漫画家のハロルド作石さんが親友で、弟は漫画「ゴリラーマン」の主人公・池戸定治のモデルにもなっているんです。その影響もあって、会社員時代の私のニックネームが「ゴリラーマン → イケドーマン → ドーマン」と変わっていき、後輩からは「ドーマン先輩」と呼ばれていました。独立時にそれまでお世話になっていた方々から社名を募ったところ、仲間のコピーライターから「DOMAN」の提案を受けました。「池戸くん、ドーマンとは“やる男"という意味だよ。広告会社としては極めていい名前だと思う。」その提案を聞き、「行動する」「人を動かす」「感動させる」といった「DO」が持つ言葉の広がりが気に入って採用しました。

現在の事業内容を教えてください。

総合広告会社としてマス媒体をはじめプロモーション、リアルイベントなどさまざまなサービスを提供しています。仕事のうえで特にこだわっているのは、「自分たちで創造したアイデアで、人・モノ・世の中を大きく動かしていく」ということ。“ Just Idea ! " をスローガンに、オンリーワンのサービスとアイデアで社会貢献することを理念としています。

ウェブサイトの内容から『心』を大事にされているように感じましたが。

たしかに。当社で最も大切にしているのが『心』かもしれません。どんなに優れたアイデアを持ち、知識やキャリアを積んだとしても、『人間として正しい考え方』を持っていない方は当社には必要ないと考えています。自分ではなく相手のことを考えないとコミュニケーションは成立しませんし、人の痛みがわかる方と一緒に仕事がしたいと思っています。また、広告業はメーカーでも流通でも不動産でもなく「人が商品」なわけですから、その商品となる「人」がちゃんとしていなければ世の中にデビューできないと思うんです。コミュニケーションが取れ、人として正しい判断基準を持ち、心がちゃんとしている方を仲間として受け入れたいですね。

苦労は次のステップのための“屈伸"でしかない。

将来の展望をお聞かせください。

中部でナンバーワンの広告会社をめざします。中部で最もレベルが高いアドマンが集う“強い部隊"をつくり、幸福度においても圧倒的にナンバーワンの広告会社をつくりたいと考えています。「仕事を通じてお互いの心を高め合い、物心両面の豊かさを追求する。」という企業目標を実現していきます。

他には、どんなことを計画されていますか?

中部ナンバーワンの広告会社をめざす一方で、年内に「東京営業所」も設立します。これまでは中部エリアを中心にイベント・プロモーションの実施やコンテンツの創出を行ってきましたが、2020年に向けて全国展開を進めるお客さまのニーズに応える形で東京営業所を構え、お客さまのビジネスを広告の面からサポートしていきます。また、当社はセントレア(中部国際空港)の広告スペース開発をはじめとした空港メディアやOOHに豊富なノウハウと強みを持っているのですが、そのノウハウをもとに当社オリジナルの広告メディアを開発し、そちらも全国展開していく予定です。

※交通広告や屋外広告など、家庭以外の場所で接触するメディアによる広告の総称のこと。

最後に、クリエイターに向けてメッセージをお願いします。

広告クリエイターにとって必要な資質は、「自分の未来は明るいんだ!」とワクワクできることだと思います。ネガティブな人や他人の上げ足をとる人、物事を斜に構えて見る人は広告業界に似合いません。ワクワクできる人が集まればワクワクする会社になるに決まっていますし、世の中をワクワクさせることもできます。私は「未来は良くなるためにある」と心から信じていますし、「人間も成長するために生きている」と考えています。広告の仕事は大変な一面もありますが、苦労は次のステップのための“屈伸"でしかありません。いっぱい苦労してください。苦労を重ねることで、人の痛みがわかる人間になってください。たくさんの“屈伸"はきっと、未来に向かう大きなジャンプへとつながります。

取材日: 2017年10月13日

 

株式会社ドーマン・アイシー

  • 代表者名:代表取締役 池戸 史英
  • 設立年月:設立年月:2001年11月
  • 事業内容:すべてのコミュニケーション活動における企画立案・制作・実施、及び付帯する業務
  • 所在地:〒460-0002 名古屋市中区丸の内2-11-4
  • TEL:052-229-9101
  • URL:http://www.doman-ic.com

 

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