広告営業から動画制作へ

会社設⽴以前の職種、設⽴の経緯について教えてください。。

そもそもの始まりは、2011年に広告代理店を⽴ち上げたことです。
私自身は過去に飲⾷業や営業、アパレルなどに携わりました。その経験の中でマーケティングやセールスの知識や経験を得て、自分が顧客目線で提供したいサービスを作るために今の動画制作会社を作りました。
一番最初の広告代理店でスタートし30分のTV通販番組を作るために、広告枠販売の電話営業を⾏い、契約が取れた分の動画制作を外注していました。

その頃はまだ⾃社制作ではなかったんですね。

そうなんです。でも、外注先のクオリティや対応がイマイチで……。そのうち、1度⾃分たちで作ってみようということになって、試しに社内で制作をしてみたら、これが意外とよく出来て、評判も良かったので、そこから⾃分たちで動画制作もするようになりました。正直、会社を始めた時は、とにかく⽣活のために稼がなくてはと思って仕事をしていましたが、この頃から⾃分たちが目指す⽅向が⾒えて来ました。

いよいよ本格始動ということでしょうか。

そうですね。インターネット上で活用できる動画制作に特化すると決めてからは、割と順調に進んできたように思います。
完成した商品・サービス紹介動画や会社紹介の動画をお客様に喜んでいただいたり、クオリティと価格のバランスがいいという評価をいただいたり、新規のオーダーやリピーターも増えたりしたことが、自信とやる気に繋がりました。
もっと良い動画制作サービスを提供するためにすべてのリソースをWEB動画制作事業に注ぐことを決断し、広告代理店業は2013年で終了しました。

3,000社以上の実績が⾃信に繋がる

現在の事業についてお聞かせください。

弊社では、商品説明動画やサービス紹介動画、会社・店舗紹介動画、ネット動画の広告制作などを中⼼に受注し、企業の事業拡大のお手伝いをしております。
顧客の要望に合わせて、WEBサイト制作やチラシ・パンフレット制作も同時に行います。

社⻑が率先して、動画制作に取り組んでいらっしゃるのですか。

私は基本的に会社のマーケティングや社内体制の管理をメインに行っております。
制作に関しては、うちの優秀なスタッフたちに任せています。
ただ、月の半分は顧客と顔を合わせながら市場の声を聴いたり、サービス向上のヒントを探しています。

主な取引先はどういった分野になりますか？

これまでに60業種・約3,000社の動画制作をしてきました。 1日の相談件数は10件前後で毎月70社近い契約を頂きます。 主要取引先は大手上場企業から零細企業、ITから製造まで規模や業界・業種も様々です。 共通することは、新しいチャレンジに投資したり、事業拡大に積極的な企業でしょうか。 そこで動画を活用することが多いようです。 今後はこれまで幅広い業種に対応することで培ってきた知識やノウハウを、私たちの財産とし1社1社に最適な提案をし、顧客への貢献に繋げています。

3,000社の実績となると、クライアントは全国にいらっしゃるんですか？

9割は東京の会社です。今では1⽇4〜5件の対面打合せがありますので、2年前から東京オフィスを構えて、スタッフを常駐させるようにしました。東京であれば東京が本社の制作会社もたくさんあるでしょうに、札幌本社の弊社に依頼をいただけるというのは少なからず⾃信になりますし、そうした実績も、信頼や契約に繋がっていると思います。

演出のプロが顧客の特⻑を効果的に引き出す

着実に実績を重ねている御社の強みはどこにあるのでしょうか。

Web動画を作るということは、当然、数値として結果を出す、きちんとお⾦に替えることが求められます。そうした「売れる」「伝わる」動画を制作するため、商品の特徴を捉えて効果的に引き出す必要があります。そのため弊社では、演出のプロが専⽤のヒアリングシートを⽤いて構成台本を作っています。そこは⼤きな強みと⾔えるでしょう。さらに、動画制作が 初めてというお客様でも具体的なイメージを描けるよう、提案の際には絵コンテも作成します。もしもそれらの動画が実際の仕事に繋がらず、コスト⾯でマイナスになったとしても、何がダメだったのか、次回はどう改善したらいいかといった勉強になりますので、決して無駄ではありません。

動画の要ともいえる演出のプロに求められることとはなんですか？

⼤切なのはきれいにかっこよく作るだけでなく、顧客が求める成果から逆算して動画の構成・演出を設計することです。そのためには顧客の会社の企業戦略やマーケティングを理解する必要があります。 技術的に見た目の良い動画を制作出来る会社はたくさんあると思います。
弊社の強みは、顧客の求める成果を達成することにフォーカスした動画制作を企画提案できることだと思います。
企業が欲しいのはかっこいい・きれいだけの動画ではなく、実際に動画を見た人が商品を買ったり、サービスを申し込んだり、記憶に残ったり、感動したり、行動する動画ではないでしょうか。
私たちはそこにこだわっていきます。そのために日々学んでいきます。

世間の動きにも常にアンテナを張っているんですね。

今は技術の進歩も早いですし、当然、流⾏や風潮によってお客様の好みも変わります。2〜3年でリニューアルを求められることも多いので、そうした動きに迅速に対応できるよう、⽇々、知識の蓄積やスキルアップに⼒を注いでいます。

スタッフはみなさんベテランばかりなのですか。

年齢は20〜30代と⽐較的若いですね。でも、技術や知識はしっかりしています。みんなよく勉強しますし、仲もいいです。 過酷な労働環境のイメージがある映像業界ですが、弊社は残業や休日出勤はほとんどありませんので、プライベートな 時間も重視したい⽅にとっても働きやすい環境だと思います。受注数の増加により、今後はスタッフの強化も図っていかな くてはと思っていますので、技術はもちろんですが、素直で⼀⽣懸命な⽅がいれば、ぜひ⼀緒に働きたいですね。

動画制作で企業の事業拡大のお手伝いを

会社運営において、特に拘っている点について教えてください。

運営コストによって制作価格に負担がかかることのないよう、徹底してコスト削減や作業の効率化を図っています。ひと⾔でいうと「やることと」と「やらないこと」をしっかり分けるというのが、弊社のスタイルです。例えば、3カ⽉程度で制作できる動画には対応しますが、⼤規模撮影やドラマ、テレビ番組など、機材や⼈、場所が必要でコストがかかることはしませんし、制作するジャンルや規模も制限してお受けしています。

それが低価格の実現に繋がるんですね。

価格は3万円から対応致します。業種や商品の特⻑に合わせてCGや実写を使い分けるなど、得意分野に特化したスタッフが制作することで、⾼いクオリティを実現しています。納品まで2週間〜1カ⽉と短期であるところも他社との違いでしょうか。お客様からの直しを無料・無制限で⾏う点でも、ご満⾜いただいております。

動画制作経験のないお客様には、どのような提案をされるのですか？

経験のあるなしに関わらず、お客様には、１つで何百万、何千万の動画を作るのではなく、マーケティング施策に合わせて低価格でいくつかの動画を作った⽅が、トータルで成果を上げられるとご提案しています。Webで⼤事なのは効果測定をするテストですから、まずは仮説を⽴てて⽐較的安く動画を作り、それをテストして成果が⾒られたら次の動画に活かして、確実に成功へ導くといった⽅法をオススメしています。

最後に、御社が目指していることを教えてください。

私たちの目的は、お客様の事業拡⼤のお⼿伝いをすることです。弊社は動画制作会社ですが、動画だけにこだわっている訳ではないんです。Webサイトやちらし・パンフレット、動画配信サイトも作りますし、パートナーと連携して動画広告の運⽤もします。クリエイティブに関しては1つの業者にまとめて任せた⽅がお客様もラクですので、求めるものをトータルで提供していきたいというのが私たちの考えです。今後も、動画⾃体のブラッシュアップはもちろん、動画制作に関連したり派⽣したりするサービスを増やしながら、より⾼い価値を提供して、お客様のお⼿伝いをさせていただきたいと思っています。

取材日: 2018年2月13日　ライター: 八幡 智子