京都から世界を灯す。若き経営者が目指すものは?
- 京都
- 株式会社ランプ 代表取締役 河野 匠氏
大学時代からWebビジネスに着手
起業したきっかけを教えてください。
高校生の時、友達の間でネットオークションが流行っていて、誰が高値で売れるかを競い合っていました。その経験から大学入学時に、Webを使ったビジネスを仕掛けられないかと考えていたんです。当時は円安という事もあり、アメリカから仕入れた洋服をECサイトで販売し始めました。昔から洋服に興味があり、センスには自信がありました。しかし、売るためのノウハウがなく、結果はさんたんたるものでした。在庫を抱えられる資金力もなかったので、仕入れてから売るというビジネスモデルから、売れてから仕入れるというビジネスモデルに変更。その後、流行を取り入れるなど試行錯誤を繰り返すうちに、徐々に受注が増えていきました。ECサイトは利用料がかかるモール系ではなく、一から勉強し、独自サイトを立ち上げたんです。しかしその後、為替が円高へと推移し、売れば売るほど赤字となり、為替に影響されるようなビジネスは限界があると、ECサイトの運営で得た集客を仕掛けるノウハウを企業に提案するビジネスに特化しようと決意しました。個人事業主では企業との取引に信用性を欠くということもあり、2015年4月に法人化したのは、22歳の頃です。
起業後は順調でしたか?
正直、順風満帆ではありませんでした。起業直後、同級生を誘い、一緒に仕事をしていたのですが、マインドやビジョンが噛み合わず、1年後に解散することになりました。友達だと遠慮して本音を言えず、馴れ合いになっていたのです。当時は企業を相手にサービスを行う経験や技術が不足しており、クレームが多発した時期でもありました。また、サイトの制作が仕事のメインになってしまっていたため、元請けの会社の経営状態に左右されるなどトラブルに巻き込まれることもあり、下請けを辞めて、本来目指したサイトへの集客やマーケティングに特化することで結果が出せるようになり、今に至ったという感じです。
メディアを構築し、集客する
御社の事業内容について教えてください。
クライアントの製品やサービスが周知されるように、記事やコンテンツを作成し、集客のサポートをワンストップで行うコンテンツマーケティング事業を行っています。記事に使用するキーワード出しやキーワード同士の結びつきなど、あらゆるデータを活用しながらコンテンツを作成していきます。反響の良い記事を分析し、次の記事に生かしていく、まるで研究に近い作業です。ライティングはパートナー企業やインターンシップの学生に担当していただいています。ベンチャー志向や大手志向など、さまざまな人に出会えて、私自身、たくさんの学びがあります。ちなみに、弊社はインターンシップからの採用が多いです。
コンテンツの質を高めるために社内で行っていることを教えてください。
より良いコンテンツとは何かを議論するのは当然のこと、毎月各クライアントのサイトを解析し、その結果を全員が把握するようにしています。コンテンツには、次の3つのバランスが大切です。検索でヒットすること、記事の内容を面白くすること、記事が購買につながること。それぞれを高めていけるように取り組みます。そのために社員同士のコミュニケーションは欠かせません。
京都こそ当社の強み
本社を京都に置く理由について教えてください。
出生地が京都ということもあり、昔から京都が大好きでした。起業当時はベンチャーブームで、起業するなら東京に行って資金調達するのがセオリーでしたが、あえて京都でやりたいと思いました。今では他府県の方に「京都に本社がある」と話すと好印象を持っていただけますし、弊社はインバウンド事業も行っているので、需要という部分では東京と変わらないと思います。
そのインバウンド事業の具体的な内容について教えていただけますか?
パートナー企業と提携して、他言語対応のガイドアプリを開発し、京都市内のホテルで活用いただいています。スマホを利用して観光地の情報を得られるだけでなく、ホテルから観光先までの道先案内を表示するサービスです。京都には海外の方がたくさん来られるので、ホテル側としてもその対応に困難を要することが多いようです。そういった際に弊社のアプリは有効となります。
AIを駆使したWebデータの解析
AIを駆使した事業も行っているそうですね。
はい。マーケティングに必要な膨大なデータを人工知能が自動で細かく解析して、改善案を導き出します。サイトを1ページ単位で人が解析すると多大な時間を要するだけでなく、取りこぼしなどのミスが起きるので、AIを駆使することで時短や正確さに役立ちます。まだまだ開発段階ですが、より自動化していきたいと思っています。Webサイトの解析に特化したAIこそが弊社の強みの一つです。
河野さんが仕事上、大切にしていることは何ですか?
社内外問わず、多くの人と関わることを大切にしています。交流することで新たな情報を得られたり、学ぶことがたくさんあります。また、紹介で仕事をいただくことも多く、あらゆる出会いに感謝しています。
老舗企業が多い京都で、新しい老舗企業を目指す
今後の展望について教えてください?
まずは京都で知名度と顧客の満足度を確立し、その後、全国的に展開したいと考えています。僕らは商品を作れないので、良い商品を持っていながらも、社会に周知させるノウハウがない企業のお役に立ちたいと思います。インバウンドも含めて京都という町は世界に繋がるきっかけが多い街なので、次のビジネスのきっかけを求め、常にアンテナを張っています。世界で最も老舗企業が多い京都で、新しい老舗企業を目指したいと思います。
最後に、クリエイターの皆さんにアドバイスをお願いします。
京都にいるとよく思うことなのですが、例えば和菓子一つにしても味がおいしいのにパッケージが魅力的でなかったり、ホームページに掲載されていなかったり、SNSのアカウントを持っていなかったり、質の良い商品やサービスを活用できていない企業が多いように感じます。だからこそ、クリエイディブの需要はまだまだあると思っていて、そういう企業に私たちが関わることで実際に売り上げが伸びればやりがいにもつながると思うので、クリエイディブを通じてクライアントの「ありがとう」を生み出せるように頑張っていただきたいと思います。
取材日 : 2018年2月23日 ライター : 7omoya
株式会社ランプ
- 代表者名:代表取締役社長 河野 匠(こうの たくみ)
- 設立年月:2015年4月
- 資本金:4,000,000円
- 事業内容:コンテンツマーケティング事業、訪日インバウンド事業、オウンドメディア事業、WEBアプリケーション開発事業
- 所在地:〒604-8136 京都府京都市中京区三条通烏丸東入梅忠町24-1 加藤ビル4F
- URL:https://lamp.jp
- 問い合わせ:TEL)075-600-2721