WEB・モバイル2019.03.27

社名の由来「コラボレーション」のとおり、同業他社とも協力するWeb制作会社

沖縄
株式会社コレボ 代表取締役 北出 裕貴 氏
「お客様に対しても言うべきことはしっかり言う」。このようなモットーのもと、クライアントと強固な関係を築き着実に実績を伸ばしているのが、沖縄にあるWeb制作会社「株式会社コレボ」です。代表取締役の北出 裕貴(きたで ひろたか)さん曰く、「派手さはないが堅実」であり、社名の由来となった「コラボレーション」という言葉の通り、同業他社との協力をも大事にするその業務内容や、企業理念に迫ります。

沖縄という土地の利を生かし、同業他社とも協力関係に

北出さんは京都ご出身だと伺いました。なぜ沖縄に会社を設立されたのでしょうか?

京都と言っても中心地ではなく、舞鶴という田舎町の出身です。舞鶴は海があって自然が豊か、そして移動手段は車が中心。そんなところが沖縄に似ていたからでしょうか、沖縄に初めて旅行に来た時から親近感を覚え、いつか沖縄で働いてみたいと思っていました。その頃私は、東京のWeb系の会社でガラケーのモバイルサイトの運用を担当していたのですが、東京のゴミゴミした感じが年々苦手になってきていました。そこで、沖縄に本社を持つWeb制作会社の東京支社へ転職し、そこで、移住するきっかけの会社である沖縄に本社持つWeb制作会社の東京支社へ転職し、念願叶って沖縄へ転勤、移住できることに。その後、数社を経て入った会社で出会った 、弊社の取締役である比嘉や他の仲間たちと一緒に独立し、2016年にコレボを立ち上げました。

沖縄に移住し会社を設立されて感じた、沖縄に対する率直なご感想を教えてください。

沖縄はエリアが小さいせいか、人と繋がることが容易だと感じます。自分の気持ち一つで、さまざまな方と出会えます。特にWeb業界には、私のように東京が苦手とか、沖縄で何かやりたいことがあるとか、共通する意識を持って移住した人が多く、あっという間に意気投合できます。沖縄は飲みニケーションが盛んな土地ということも手伝って、本来ライバル関係にあるような同業他社ともすぐに知り合え、親しくなれました。

実際に同業他社と親しくなって、仕事に活かせたことはありますか?

今弊社が入っているこのオフィスも、親しくしていた3つの会社と共同で借りています。隣の部屋が仲間の会社でもあるので相談することもありますし、業務をお互いに分担することもあります。何より、刺激し合えるのが最大のメリットですね。

バックエンドを意識してフロントを作り、ディレクターとエンジニアの信頼を勝ち取る

御社の主な業務内容を教えてください。

Web制作になります。その中でも主軸が2つあり、一つはデザインやコーディングなどのフロント制作です。もう一つは、「RCMS」というシステムの構築を、株式会社ディバータのパートナーとして行っています。

「RCMS」とはどのようなものですか?

サポート付きなのに従来のCMS(コンテンツ管理システム)よりも安価で、且つ日本製ということで、近年急速にシェアを伸ばしています。弊社でも頻繁に問い合わせを受けますし、大手の会社も続々と採用しています。

Web制作会社としての御社の強みを教えてください。

フロント制作が主な業務ではありますが、RCMSの構築を担っていることからもわかるように、弊社のスタッフはバックエンドの業務についても理解していますし、実際に作れます。ですので、バックエンドのエンジニアが取り扱いやすいフロントのコーディングが可能です。作りやすいと、エンジニアに感じていただいていると自負しています。

コーディングという部分は表に出ないので、「バックエンドに適した形にフロントを作っている」ということが、クライアントに見えづらいように感じます。どのようにしてアピールされているのでしょうか?

確かに見えない部分ですので、大々的なアピールが困難です。しかし、それを怠らず、地道に続けていると、バックエンドを担う会社から高評価のフィードバックをいただけることが徐々に増えてくるのです。フロントを担う弊社とバックエンドを担う他社の間に、ディレクションする会社や人がいる場合がありますが、その方とのパイプも強くなり、次回の仕事につながります。

「バックエンドに適したフロントを作っている」ということはアピールしづらい分、新しい取引先の開拓に大きく役立つというわけではありませんが、評価していただけた会社とのお付き合いがより強固になります。広く浅くというよりは、狭く深く付き合えるイメージですね。

とても堅実にお仕事をされているのですね。他に、仕事をする上で大事にされていることはありますか?

健全な社交性を持った組織作りに取り組んでいます。

健全な社交性とは、具体的にはどのようなことですか?

クライアントに対して妙にへりくだったりせず、言うべきことはしっかり言う、ということです。例えクライアントにとって耳が痛いことであっても、しっかり伝えたり指摘したりすることで、クライアントの抱える問題を解決できると考えています。そうできるように、対等に話せるような関係作りを心がけています。メールのやり取りでも「様」と「お世話になっております」は早々に止めて「さん」と「お疲れ様」に変えて、なるべく早く距離を縮められるようにしています。

メールの工夫はいいですね。北出さんが仕事をする上で個人的に心がけていることはありますか?

交流会などに積極的に参加して、仕事につながる出会いを探すように心がけています。また、自分のような移住者に出会った時には、できるだけ私の知っているコミュニティに引き込むようにしています。その方が、慣れない土地においては助かると思いますし、いろいろなコミュニティを共有することは、お互いのメリットになるはずです。

社員を労い、ステップアップを見据えた組織作り

これからの目標やビジョンを教えてください。

短期的な目標としては、来年度は利益の伸び率が鈍化してもいいと考えています。その分、給与アップなどを図り社員に還元する予定です。

2016年の創業から約3年の間に、会社を堅実に運営していけば業績は伸びるとわかってきました。しかし、時に残業させてしまうなど、社員には苦労をかけてきました。社員への労いと、次のステップを意識して取組んで欲しいという願いを、お金という形でを表したいんです。

今、対外的な交渉や人脈構築は、私と取締役の比嘉が行っています。社員には次のステップとして、そのような業務も徐々に担って欲しいと思っています。皆優秀なデザイナーや技術者ですが、より多くの知識と報酬を得るためにも「制作」という仕事以外をできるようになって欲しいですね。

長期的には、どのようなことをお考えですか?

AIの発達によりWeb制作者が今ほど必要なくなると言われる昨今、今の業務だけだと将来に不安を感じるスタッフもいます。ですので、いつになるかわかりませんが、もっと物理的なビジネス、例えば飲食業などに手を広げてみたいです。飲食業に限らず、弊社の業務範囲外のことをやってみたいというスタッフがいれば、それを応援できるような会社でありたいです。そのためにも、会社の規模をもっと大きくし、地盤を整えていきたいですね。

最後に、どのようなスタッフと一緒に働きたいですか?

自分の考えや、やりたいことを声に出して伝えられる人です。沖縄の県民性かもしれませんが、声高に自分の意見を言わない、言えない人が多いように感じます。しかし仕事においては、自分で意見を言えなければ、相手に理解してもらえません。社内ではミスコミュニケーションが生まれ、会社を辞めたくなるかもしれません。それを防ぐためにも、意見をなかなか言えないスタッフへは極力寄り添い、気持ちを吸い上げられるように努めています。

取材日:2019年1月15日 ライター:仲濱 淳

 

株式会社コレボ

  • 代表者名:代表取締役 北出 裕貴
  • 設立年月:2016年3月
  • 資本金:500万円
  • 事業内容:インターネット広告に関する制作全般、ソフトパッケージ販売および受託構築、Webシステム/アプリケーション開発、サーバホスティング代行および運用保守
  • 所在地:〒900−0005 沖縄県那覇市天久2-28-24 2F
  • URL:https://www.colrevo.co.jp/
  • お問い合わせ先:098-863-6673
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